日本皮膚科学会雑誌
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121 巻 , 8 号
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日本皮膚科学会ガイドライン
日本皮膚科学会マニュアル
  • 大槻 マミ太郎, 照井 正, 小澤 明, 森田 明理, 佐野 栄紀, 髙橋 英俊, 小宮根 真弓, 江藤 隆史, 鳥居 秀嗣, 朝比奈 昭彦 ...
    原稿種別: 日本皮膚科学会マニュアル
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1561-1572
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    Clinical use of TNFα (tumor necrosis factor α) inhibitors, adalimumab and infliximab, for psoriasis began in January 2010 when an additional indication for this disease was approved. In January 2011, an interleukin-12/23 p40 (IL-12/23 p40) inhibitor, ustekinumab, was newly approved as the third biologic agent with an indication for psoriasis. All of these biologic agents are expected to exhibit excellent efficacy against not only psoriasis but also psoriatic arthritis, and to contribute to the improvement of quality of life (QOL) of psoriatic patients. At the same time, however, they require safety measures to prevent adverse drug reactions such as serious infections. We therefore decided to prepare this Guideline/Safety Manual for the Use of Biologic Agents in Psoriasis (The 2011 Version) by revising that for the use of TNFα Inhibitors prepared by the Biologics Review Committee of the Japanese Dermatological Association in February 2010. In this new unified version for all three biologic agents including ustekinumab, requirements for clinical facilities for the use of biologic agents, contents of safety measures against reactivation of tuberculosis and hepatitis B, and recommendable combination therapies with biologic agents, have been renewed and added. This guideline/safety manual has been prepared to assist dermatology specialists experienced in clinical practice of psoriasis to use biologic agents safely and properly.
皮膚科セミナリウム 第75回 紫斑・血管炎
  • 松本 義也
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第75回 紫斑・血管炎
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1573-1578
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    アナフィラクトイド紫斑は,Henoch-Schönlein紫斑と同義語である.アナフィラクトイド紫斑は小児に好発するが,成人や高齢者にもみられる.皮膚および全身の細小血管に血管炎がおこり,真皮上層を中心とした壊死性血管炎に蛍光抗体直接法でIgAの沈着が認められる.両下肢に多発するpalpable purpuraが特徴的である.腹痛などの消化器症状,関節炎や腎炎を伴う.幼少児ほど予後は良好で,高齢者では腎障害が強い.血管炎および本疾患については,日本皮膚科学会の「血管炎・血管障害ガイドライン(2008)」1)が有用である.
  • 石井 良征
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第75回 紫斑・血管炎
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1579-1585
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    慢性色素性紫斑(purpura pigmentosa chronica)は,点状の紫斑,毛細血管の拡張,ヘモジデリンによる色素沈着を特徴とする慢性の炎症性疾患である.中年以降の下肢に好発し,主に臨床的特徴より,Majocchi病,Schamberg病,Gougerot-Blum病,itching purpura,lichenaureusの各型に分類される.原因は基本的には不明であるが,下肢の静脈系循環障害を認めることが多い.病巣感染や薬剤,衣類の接触が原因の場合もある.病理組織学的には真皮上層の血管周囲性のリンパ球浸潤と赤血球の血管外漏出,ヘモジデリンの沈着を認める.治療は主にステロイド外用が行われるが慢性に経過する.血管強化薬や止血薬の投与も併用される.うっ滞性皮膚炎の合併例は弾性ストッキングの着用を行う.温清飲,セファランチン,トラニラスト内服や紫外線療法の有効例が報告されている.
  • 川上 民裕
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第75回 紫斑・血管炎
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1587-1594
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    顕微鏡的多発血管炎は,小血管レベルの壊死性血管炎(病理組織で血管壁フィブリノイド壊死,好中球浸潤)でMPO-ANCA陽性.腎病変(糸球体腎炎)と肺病変(肺毛細血管炎)が多いが,Slowly progressive type(くすぶり型)は直接皮膚科受診の可能性がある.結節性多発動脈炎は,中血管レベルの壊死性血管炎でANCA陰性.両疾患は,Chapel Hill分類以降,努めて鑑別される傾向にある.皮膚症状は,両疾患共に網状皮斑(リベド),結節,皮膚潰瘍など多彩である.結節性多発動脈炎の皮膚限局型である皮膚型結節性多発動脈炎は,神経症状等を随伴した場合,結節性多発動脈炎との相違が常に論議となる.抗リン脂質抗体陽性が診断の補助になる.
原著
  • 藤原 進, 中野 英司, 下浦 真一, 高井 利浩, 村田 洋三, 熊野 公子, 皿山 泰子, 田村 真吾
    原稿種別: 原著
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1595-1599
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    79歳男性.数年前より左踵に黒色斑が出現し,徐々に増大した.初診時8 cm大の黒褐色斑と,中央に潰瘍を伴う35 mm大の腫瘤を認めた.悪性黒色腫の診断で,切除・鼡径リンパ節郭清を施行した.pT4bN1aM0であり,術後はIFNβ局注で経過観察していたが,7カ月後にin-transit転移と肺・肝転移が出現した.in-transit転移に対し,DTIC・IFNβ投与と並行してsquaric acid dibutylester(スクアレン酸ジブチルエステル,以下SADBEと略す)外用を開始.感作後,1~2週に1度の割合で0.01%より外用開始したが炎症症状軽度のため,徐々に高濃度へと変更した.2%ODTにて浮腫性の紅斑を認めるようになり,同濃度にて外用継続.以降in-transit転移巣は縮小,平坦化を認めた.
  • 宿輪 哲生, 石川 博士
    原稿種別: 原著
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1601-1606
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    帯状疱疹症例に抗ウイルス剤及び非ステロイド系消炎鎮痛剤に加えてアミトリプチリン,またはパロキセチンを投与し,疼痛の軽減効果について統計学的に比較検討を行った.発症後14日以内に入院した帯状疱疹患者234例のうち,113例にアミトリプチリン25 mg/日,121例にパロキセチン10 mg/日を投与した.初診時の疼痛のVASスコアを100とした場合,投与終了時のVASスコアはアミトリプチリン投与群43.4±1.4に対し,パロキセチン投与群では37.7±1.8と有意に低かった(P<0.01).帯状疱疹後神経痛の発生頻度はアミトリプチリン投与群13.2%,パロキセチン投与群19.0%で有意差はみられなかった.副作用はアミトリプチリン投与群では9例(8.0%)にみられ,ふらつき7例,眠気1例,突っ張り感1例であったが,パロキセチン投与群では4例(3.3%)で食思不振2例,悪心嘔吐1例,夜間頻尿1例であった.パロキセチンは帯状疱疹に伴う疼痛に対して治療効果が高く,副作用が少ない有用な薬剤と考えられた.
  • 久保 美代子, 森口 隆彦
    原稿種別: 原著
    2011 年 121 巻 8 号 p. 1607-1620
    発行日: 2011/07/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    【目的】I型コラーゲン上で培養した正常ヒトケラチノサイト,正常ヒト線維芽細胞の細胞増殖に対して,bFGF原体溶液(超純水で溶解)とフィブラスト®スプレー溶液(添付溶解液で溶解)とがその高濃度(100~1,000 ng/ml)で異なった効果を示した原因を検索した.【方法】5日間の細胞増殖アッセイにより,3種類のbFGF溶液―bFGF原体溶液(超純水で溶解)とフィブラスト®スプレー溶液2種(添付溶解液,または超純水で溶解)―の両細胞種に対する細胞増殖への効果を比較した.bFGF濃度は1,000 ng/mlまで調べた.また,添付溶解液のみ,塩化ベンザルコニウムのみの影響も同細胞増殖アッセイにより調べた.【結果】3種類のbFGF溶液はいずれも両細胞種の細胞増殖を濃度依存性に促進した.その細胞増殖促進効果は,両細胞種に対してとも,bFGF原体溶液とフィブラスト®スプレー溶液(どちらも超純水で溶解)とでは同じであった.しかし,フィブラスト®スプレー溶液(添付溶解液で溶解)は,両細胞種に対して,高濃度(1,000 ng/ml)で,他2種のbFGF溶液に比べて,細胞数の有意の減少と細胞形態の変化とを起こした(ケラチノサイトでは100 ng/ml濃度でも).高濃度bFGF含有培地作製時用量のフィブラスト®スプレー添付溶解液のみを含む培地投与,さらに塩化ベンザルコニウムのみを含む培地投与においても同様の所見があった.【結論】フィブラスト®スプレー溶液(添付溶解液で溶解)は,高濃度(100~1,000 ng/ml)で,他2種のbFGF溶液(どちらも超純水で溶解)に比べて,両細胞種の細胞増殖を抑制した.その原因は添付溶解液中の塩化ベンザルコニウムの細胞毒性であった.本研究結果は,フィブラスト®スプレーの両細胞種に対する細胞増殖促進効果を最大限に得るためには添付溶解液に塩化ベンザルコニウムを加えない方が良いことを示した.
学会抄録
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