日本皮膚科学会雑誌
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95 巻 , 5 号
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  • 松尾 忍, 飯塚 一, 大河原 章
    1985 年 95 巻 5 号 p. 553-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    ブタ皮膚にcalcium-activated neutral protease(CANP),(calpain)が存在するかどうか検索し,その存在を確認し,またその生化学的性状を明らかにした.蛋白分解酵素であるdispaseを用いて表皮,真皮を分離しCANP活性の局在を調べたところ,本酵素活性はほとんど表皮に認められた.また等電点沈殿(pH4.9)によりCANPを沈殿し,とり除いた上清中にCANP活性の抑制効果が認められ,内因性inhibitorの存在が示唆された.CANPは種々の臓器でその存在が認められているが,皮膚におけるCANPの存在の最初の報告と考える.
  • 前田 和男, 川村 正昭, 三浦 俊祐, 神保 孝一, 高見 剛
    1985 年 95 巻 5 号 p. 561-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    75歳,男性.初診約3ヵ月前より右下腿に小指頭大の瘙痒を伴わない浸潤性紅斑が出現し,徐々に全身に拡大した.皮膚浸潤細胞には,組織球系細胞の混在をみたが,LSG分類にてdiffuse lymphoma pleomorphic typeで,腫瘍細胞表面形質は,Leu 1陽性,Leu 2陰性,Leu 3陽性,Ia陽性のhelper/inducer typeのlymphomaであった.組織像,腫瘍細胞の形態は,mycosis fungoides,Sezary syndromeとは異なっており,又,腫瘍細胞中に格子状結晶様構造物を認めた.末梢血の単クローン抗体を用いた検索では,pan T cell,pan-mature T cellの減少,Leu 7陽性細胞の異常高値を示した.経過観察中,腫瘍の大多数は色素沈着を残して消退した.又,左頬部に有棘細胞癌の発生をみた.
  • 上田 正登, 神保 徹也, 市橋 正光, 芋川 玄爾, 平田 まり, 藤原 美定
    1985 年 95 巻 5 号 p. 571-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    11例の色素性乾皮症(XP)のUV過敏性と修復能を検討し,さらにXP由来線維芽細胞のplasminogen activator inhibitor(PAI)を測定した.正常ヒト線維芽細胞及び非担癌XP線維芽細胞に存在するPAIが担癌状態では消失ないしは著減しているという結果を得たが,これは修復欠損の程度とは相関せず,数種の細胞を用いた実験では培養継代数,UV照射によっても変化を示さなかった.またplasminogen activator(PA)の測定も行なったが,我々の方法では活性は認められず,UV照射にても活性は誘導されなかった.担癌XP細胞でPAIが消失した事実の意義については不明ではあるが興味あることと思われ,今後の追求が必要と考えられた.
  • 石田 卓, 横井 清, 坂本 哲也, 本田 まりこ, 新村 眞人
    1985 年 95 巻 5 号 p. 577-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    尋常性疣贅,足底疣贅,青年性扁平疣贅,尖圭コンジローム,疣贅状表皮発育異常症などのウイルス性疣贅,疣贅状表皮発育異常症患者に発生したエクリン汗器官癌,および対照として脂漏性角化症,ボーエン病について,bovine papillomaviruより作製した抗papillomavirus家兎血清(DAKO B580)を用い,peroxidase-antiperoxidase method(PAP法)によりpapillomavirus antigenの検索を行った.ウイルス性疣贅では,その臨床型にかかわらずウイルス粒子の存在する表皮細胞の核に一致して全例陽性所見を示し,電顕酵素抗体法によって陽性染色部位は明らかにウイルス粒子の局在する部位と一致していることが認められた.一方,脂漏性角化症,ボーエン病では陽性所見は認められず,抗papillomavirus家兎血清(DAKO B580)を用いたPAP法は,papillomavirus感染症の診断に有用な方法であることが確認された.
  • 水越 なお子, 佐藤 健二, 佐野 栄春
    1985 年 95 巻 5 号 p. 585-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    赤白血病は顆粒球系細胞と赤血球系の両者の腫瘍性増殖を特徴とする疾患で,末期には急性骨髄性白血病の像を呈する.赤白血病の皮膚浸潤はまれとされているが,我々は,頭部に脱毛性紅色局面を認め,病理組織学的検討の結果,赤白血病細胞の皮膚浸潤と診断し得る症例を経験した.本症例は皮疹発生後約1ヵ月で死亡した.皮膚病理組織像としては,拡大した真皮血管中に異常白血球を類似した細胞のビマン性浸潤があり,全浸潤細胞の5~20%を占めた.かかる異常浸潤細胞はHE染色標本のみで3群に分たれ,第Ⅰ群は後骨髄球様で真皮浸潤細胞に多く,第Ⅱ群は,骨髄芽球様で真皮血管内に多く認められ,他に少数の巨大異常細胞を混じていた.以上,赤白血病の皮膚浸潤とくに脱毛例はきわめて稀で本邦皮膚科領域における論文報告例はなかった.またかかる皮膚浸潤細胞の同定は本症の診断の上に重要と考えられるので報告した.
  • 吉国 好道, 田上 八朗, 井上 邦雄, 山田 瑞穂
    1985 年 95 巻 5 号 p. 591-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    環境の気温,湿度の変化は,角層が水分を保持するうえにどのように影響するか,また,それに従って角層の水分含有量はどのように変化するかを検討した.長期間異なった条件下で,健康男子2名の前腕屈側において,角層水分含有量と水分保持に関与する角層機能の測定を行い,あわせて皮表からの水分の蒸散water loss by evaporation(WLEv)を測定した.正常角層においては,WLEvと室温との間に正の相関関係があり,角層水分含有量もまた室温との間に正の相関関係を有していた.同時に角層水分含有量とWLEvとの間にも正の相関間関係が認められた.発汗の始まる22℃から24℃の間で,WLEvの上昇はより顕著となり,同時にこの温度において角層水分含有量も著増する傾向にあった.角層の水分保持能も室温と湿度に対し正の相関関係を示した.水分保持能が湿度に相関することは当然であるが,室温との間にも相関関係がみられたことに関しては,汗の中の物質が関与するものと推測した.気温の上昇はWLEvの亢進を,湿度の上昇は角層の水分保持能の亢進を生じ,夏季の角層水分含有量の増加に働くものと結論した.
  • 長島 典安, 柴田 明彦, 兼松 秀一, 深田 栄俊, 花輪 滋, 森嶋 隆文
    1985 年 95 巻 5 号 p. 597-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    悪性黒色腫の確定診断にはメラニン産生能の証明が不可欠であり,われわれが開発したスタンプ螢光法は悪性黒色腫,ことにamelanotic melanomaのメラニン産生能の証明法として迅速かつ簡易な方法であることをすでに報告した.今回,われわれはmelanoticな黒色腫の原発巣9検体と黒色腫と鑑別を要する黒色上皮性腫瘍23検体とを被験材料として,スタンプ螢光法が黒色腫の術中迅速診断法として有用であるか否かを検討した.黒色腫ではいずれの症例でも螢光性黒色腫細胞の存在を容易に確認しえ,さらに原発巣の病型によって螢光性黒色腫細胞の形態にある程度の共通点を認めた.対照例では色素性基底細胞上皮腫2例に螢光性メラノサイトをみたほか,その他の検体に螢光性腫瘍細胞は観察されなかった.以上の結果から,スタンプ螢光法は,ときに診断に苦慮する悪性黒色腫の術中迅速診断法として有用であると考えられた.
  • 1985 年 95 巻 5 号 p. 603-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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  • 1985 年 95 巻 5 号 p. 624-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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