日本皮膚科学会雑誌
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107 巻 , 5 号
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  • 可知 久代, 前田 学, 北島 康雄
    1997 年 107 巻 5 号 p. 607-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    病理組織学的な変化を客観的に定量化することは,診断および治療効果の判定に極めて有用性が高いと思われる.そこで,モルフォメトリー法を用いて全身性強皮症(PSS)患者の前腕伸側部皮膚の病理組織所見の定量化を試みた.PSS患者34例[前腕伸側部に皮膚硬化を伴うBarnettⅡ・Ⅲ型群(A群と略):19例と前腕伸側部に皮膚硬化を伴わないBarnettⅠ型群(B群):15例]と前腕伸側部より皮膚生検した健常人20例の病理組織標本を対象とした.方法はグリッドガラス板,(一辺が10mmの正方形を10×10個含む)を顕微鏡の接眼レンズ下に挿入し,グリッドの4番目の線を表皮突起先端に合わせて,目的とする組織成分,①角質層,②角質層以外の表皮,③間質(真皮内の膠原線維,皮膚附属器および血管,リンパ管,浸潤細胞,皮下脂肪組織を除いた成分),④膠原線維,⑤皮膚附属器(血管,浸潤細胞,皮下脂肪組織を含む)および⑥その他の項目(角質層上部の空間部分)上のグリッドの交点を数えて定量化した.その結果,健常人群では②は3.4±2.0%,③は16.0±5.7%,④は35.9±11.4%,⑤は2.8±2.6%であった.一方,PSSのA群の膠原線維は48.5±6.5%,B群では41.6±11.5%となり,健常人群(35.9±11.4%)に比べ有意に増加していた(p<0.01).間質はA,B両群が健常人群に比べ減少していた(p<0.05).②は,A群で5.2±3.3%,B群で4.6±2.2%となり,健常人群の3.4%±2.0%に比べ有意に増加していた(p<0.05).さらにPSSの病期別(浮腫期:4例,硬化期:9例,委縮期:25例)に膠原線維および間質の体積(%)について比較・検討した結果,膠原線維においては浮腫期は健常人群に比べ有意に増加し,浮腫期と硬化期は委縮期より有意に増加し,病期別の膠原線維の量的変化が客観的に評価できた.以上の結果から,モルフォメトリー法はPSSの膠原線維および間質の体積(%)を数量化することで,健常人群と比較検討できること,さらには病期別の対比が可能であることが分かった.
  • 神永 博子, 四宮 達郎
    1997 年 107 巻 5 号 p. 615-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    ストレスは生体に様々な影響を及ぼすといわれているが,皮膚科学領域での学術的な知見はほとんど得られていないのが現状である.そこで,ストレスが及ぼす影響を血液生化学検査,皮膚抽出成分の測定,皮膚色測定,皮膚組織学的検索の観点から検討した.血液成分ではコレステロール,アルカリフォスファターゼ活性などに変動がみられ,ストレスは全身的な影響を示すことが確認された.また,皮膚抽出成分においてもアルカリフォスファターゼ活性などに変動がみられた.皮膚色はストレスにより,明度L*値,黄色味b*値の上昇,赤味a*値,彩度C*値の低下が観察された.組織学的検討として,表皮DOPA染色によるメラノサイトの観察を行ったところ,ストレスで増加傾向を示し,メラノジェネシスが亢進している可能性が示された.また,表皮のATPase染色によるランゲルハンス細胞の観察を行ったところ,ストレスで減少傾向を示し,皮膚の免疫能が低下している可能性が示された.以上より,ストレスは皮膚そのものに対しても様々な影響を及ぼしていることが明らかとなった.
  • 田嶋 徹, 本田 まりこ, 新村 眞人
    1997 年 107 巻 5 号 p. 623-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    ヒトパルボウイルスB19(human pervovirus B19,PVB19)は伝染性紅斑の原因ウイルスとして有名であるが,この他にも,溶血性貧血患者にみられる急性赤芽球癆や,免疫不全患者における慢性の造血障害,妊婦が感染した場合の胎児水腫などの原因として知られている.我々は,平成7年4月から6月にかけて病院職員14名のパルポウイルスB19感染症を経験したが,風疹との鑑別が問題となったので報告する.急性発疹症を認めた当院女性職員14名(小児病棟10名,外来勤務2名,ICU2名)と,これらの部所の職員で採血が可能であった者35名について血清のウイルス学的検索(PVB19-IgG/IgM抗体測定,PCR法によるPVB19-DNA検出)を行った.臨床症状については,14例のうち2例で比較的典型的な伝染性紅斑の皮疹がみられたが,多くのものでは四肢の風疹様点状紅斑が特徴的であった.また,関節腫脹や関節痛など関節症状の出現頻度が高かった.臨床検査値異常としては一過性の白血球数減少や肝トランスアミナーゼの上昇,C3,C4,CH50の低下,抗核抗体陽性などが認められた.血清のウイルス学的検索結果より,発症者14名はすべてパルポウイルス感染症であることが証明された.また,症状のでなかった者のうち2名は不顕性感染であることがわかった.ウイルス学的検索をおこなった49名のうち今回感染し発症したものが14名,不顕性感染と考えられたものが2名,既往感染者が18名,未感染者が15名であった.風疹と成人のパルポウイルス感染症は皮疹が似通っていることから,流行時には風疹とパルポウイルス感染症の鑑別が重要であると考えられた.
  • 飯田 憲治, 堀越 貴志, 田中 智, 浜本 誠, 形浦 昭克
    1997 年 107 巻 5 号 p. 631-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    乾癬患者45人(尋常性乾癬41人,膿疱性乾癬3人,関節症性乾癬1人)に対し両側口蓋扁桃摘出術(以下,扁摘)を施行し,その有効性を検討した.結果は尋常性乾癬において,やや有効が17.1%,有効が4.9%,著効が14.6%(計36.6%)であった.男女別では有効率が男性で28%,女性で50%であり女性のほうが高かった.年齢別では30歳以下では有効率が54.2%であり若年者,青年の患者で扁摘が有効と思われた.
  • 沢田 泰之, 湊原 一哉, 佐藤 貴浩, 横関 博雄, 片山 一朗, 西岡 清
    1997 年 107 巻 5 号 p. 635-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    全身性エリテマトーデス(SLE)からBarnettⅢ型強皮症への移行例の剖検所見を報告した.症例は37歳,女性.1983年6月に顔面,耳介,手足などに紅斑出現.初診時,頬部紅斑・円板状紅斑・口腔内潰瘍・関節炎・血液異常(白血球減少・血小板減少)・抗DNA抗体陽性・抗核抗体640倍よりSLEと診断し,プレドニゾロン60mg/日内服開始.1984年春レイノー現象出現.秋,手指・前胸部の皮膚硬化・労作時呼吸困難・舌小帯の短縮が出現.皮膚生検にて前腕皮膚硬化像あり,topoisomeraseⅠ抗体陽性・肺線維症・逆流性食道炎を認め,汎発性強皮症と診断.この時点においてSLEとしての臨床症状は見られず,抗DNA抗体も陰性化していた.以後10年の経過観察にて皮膚硬化の進行を認めた.1994年11月12日,入院中突然死した.剖検所見では皮膚の硬化・萎縮,間質性肺炎,上部食堂の狭窄・下部食道の拡張,腎臓の旁糸球体装置の肥大,基底膜の蛇行を認め,汎発性強皮症によって説明される所見と考えた.ある膠原病の所見が完全に消失した後,他の膠原病が発現した場合これらの症例をoverlap症候群とするのか,移行例とするかを今後検討していく意味でも,12年の経過および剖検所見を得られた自験例は貴重な症例と考えた.
  • 高崎 修旨, 藤原 作平, 高安 進, 郷田 周
    1997 年 107 巻 5 号 p. 641-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    8歳,女性.コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソルメドロール)投与により惹起された蕁麻疹型薬疹の1例を報告した.コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソルメドロール),コハク酸ハイドロコーチゾンナトリウム(ソルコーテフ)による皮内テストでは陽性を,酢酸メチルプレドニゾロン(デポメドロール),リン酸ハイドロコーチゾンナトリウム(水溶性ハイドロコートン),メチルプレドニゾロン,ハイドロコーチゾンナトリウムによる皮内テストでは陰性を示した.以上の結果コハク酸エステルに対する過敏症が疑われたため,コハク酸クロラムフェニコールナトリウム(クロロマイセチンサクシネート)でも皮内テストを実施し陽性所見を得た.これらの所見からステロイド骨格ではなくコハク酸エステルに対するアレルギー反応として蕁麻疹が出現したものと考えた.
  • 1997 年 107 巻 5 号 p. 647-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
  • 岩尾 總一郎
    1997 年 107 巻 5 号 p. 709-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
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