日本皮膚科学会雑誌
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92 巻 , 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 泉谷 一裕, 辻 卓夫, 濱田 稔夫
    1982 年 92 巻 5 号 p. 547-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    生後1日,3週,6ヵ月,12ヵ月の hairless mouse を用いて加齢に伴う真皮の変化を肉眼,光顕および電顕的に検索した.光顕では H.E・染色,エラスチカワンギーソン染色,電顕では,通常の電子染色に加えてタンニン酸染色をも行い両者を比較した.なお膠原線維については真皮を三層に分け検討した.結果: I)肉眼的所見,1日,3週,6ヵ月と加齢するにともない皮膚色はそれぞれ桃色から乳白色,黄色へと変化12ヵ月では皮膚表面は粗槌で凹凸不整になる. II)光顕所見,生後1日では正常毛包をみるも3週では一部嚢胞化し加齢とともに大きさの増加と大小不同が著しくなる.膠原線維は1日のものでは細い線状に染まり染色性は悪く,また弾力線維は,・ほとんどみられないが,3週以後のものでは膠原線組,弾力線維共に太さ・染色性が増し,以後加齢による差はほとんど認められなかった.III)電顕所見,膠原線維は生後1日のものと3週のものとの間では線維の太さの増加およびその大小不同に有意の差がみられたが,3週以後ではこれらの差はみられなかった.一方弾力線維は,生後3週までは加齢とといこamorphousmaterial, elasticmicrofibril 共に増加するが,6ヵ月以後は再び減少した.線維芽細胞は,3週までは核・原形質比の減少,粗面小胞体の発達をみるが,6ヵ月頃より核・原形質比の増加,粗面小胞体の拡張に加えて Iysosome 様構造の出現をみ,12ヵ月では lipofuscin 様顎粒の出現もみうけられた.
  • 御子柴 甫, 進藤 泰子, 松本 頴樹, 望月 正子, 束村 道雄
    1982 年 92 巻 5 号 p. 557-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Mycobacterium ulcerans (M. ulcerans) 感染症は主として熱帯,亜熱帯地方の一部にみられる疾患であり,日本における報告例はない.著者らは19歳,女子学生の左上肢に生じた,板状硬結を伴う慢性潰瘍性病変より抗酸菌を分離し,それは既知菌種の中では M. ulcerat に is 最もよく類似し,M. ulcerans 類似菌による非定型抗酸菌症と診断した1例を報告した.自験例の臨床および組織学的所見の特徴は,M・ulcerans 感染症の特徴と極めて類似していた.治療はRifampicin 内服と分層植皮術で治癒した.分離菌のマウスに対する動物接種実験では皮下注射部に一致して潰瘍形成がみられ,潰瘍部よりの分離菌は,患者よりの分離菌と同一性状を示した,分離菌は既知菌種の中では M. ulcerans に最も類似し,M・ulcerans と異なる点は次の3点だけであった. (1)暗所培養で淡黄色の着色, (2) Ethambutol (5μg/ml) 耐性(3) Sauton 寒天培地によく発育する.以上より分離菌は・M. ulcerans に最もよく類似し,M. ulcerans類似菌と考えるのが妥当と思われた.しかし3点の相違の存在から,分離菌が新菌種に属する可能性も残されている.
  • 川名 誠司, 西山 茂夫
    1982 年 92 巻 5 号 p. 567-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Raji cell radioimmunoassay (RIA)により,76例の SLE 患者血清中の circulating immune complexes (CIC) を測定したところ PSS, morphea, dermatomyositis 患者血清および健常人血清と比べ,高頻度(79%),高濃度 (397μg/ml)に認められた. SLEのCIC の構成成分として DNA ・抗 DNA 抗体か関与するかを検索する目的で本実験を行なった. 1) SLE の CIC と抗 DNA 抗体価をしらべると,両者の間に明らかな相関はなかった.この理由として抗 DNA 抗体価は血清中 free の抗 DNA 抗体量を表わし,CIC 中の抗 DNA 抗体量を反映しなトためと考えられた. 2)あらかじめ4倍抗原過剰な状態で, 125I-DNA と抗 DNA 抗体を反応させ soluble immune complexes を作製し,それを Raii cell の表面リセプターに結合させた.ここにDNase lを作用させるとcomplexes中の1251-DNAが細胞上で消イヒされた. 3) 3例のSLE患者血清中CICをRaii cell に結合させ,2)と同様に DNaselで 処理したところ,新たに加えた 125I-DNA が細胞に有意にとりこまれた.これは抗原部分が DNase I で消化され,残った抗体部分が DNA と反応する性質をもつ immune complexes,すなわち DNA ・抗 DNA 抗体 complexes であると考えられた.以上より Raji cellRIA で検出される SLE の CIC は DNA ・抗 DNA 抗体 complexes を主な構成成分とすることが示唆された,
  • 清島 真理子, 北島 康雄, 森 俊二
    1982 年 92 巻 5 号 p. 575-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    29歳女性の左鼻孔上部に生じた nodular hidradenoma の1例を報告した.碗豆大の腫瘤で淡紅色を呈し,表面平滑であった.組織学的に真皮上層から下層にわたり,周囲とは明瞭に境された腫瘍塊が認められ,一部は充実性の胞巣をなすが,多くの部分では大小の管腔を形成していた.充実性の部分では,腫瘍細胞は比較的小型で好酸性に染まり,核は類円形で異型性はない.また,管腔壁は多くの部分で2層よりなり,内層は小型立方形でエオジソ好性の細胞であり,外層はより大型で円柱状,エオジン淡染性の細胞であった.本例について,freeze-fracture 電顕による観察を行ない,(1)本腫瘍を構成する細胞中に細胞内性の管腔形成は見られず,細胞外性の管腔形成が見られる.(2)となりあった細胞と接する細胞膜部に,よく発達した tight junction および desmosomeが多数みられ,不規則な形を呈している. (3) gap junction は少数ながら見られる.という所見を得た. これらの所見から,本腫瘍の origin として,真皮内エクリン汗管と考え,また,分化の程度から,森岡一三島の分類における eccrine ductoadenoma にほぼ一致するものと考えた.
  • 大熊 憲崇, 松尾 忍, 筒井 真人, 大河原 章
    1982 年 92 巻 5 号 p. 583-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    ヒト表皮に xanthine oxidase や glutathione reductase が存在することから,関連酵素である superoxide dismutase(SOD) も存在するものと考え, Cu, Zn SOD 活性を測定した.表皮の Cu, Zn SOD の諸性質を検討したのち至適測定条件下で正常ヒト表皮と尋常性乾癬表皮,脂漏性角化症,基底細胞上皮腫,有棘細胞癌の CuZn SOD の活性を測定した結果,これらの疾患表皮においては正常表皮より低い活性を示した. またディスクゲル電気泳動法によりミニ豚表皮とヒト有棘細胞癌に Cu, Zn SOD に加えて Mil SOD が存在する所見を得た.
  • 向井 秀樹, 神崎 保, 西山 茂夫
    1982 年 92 巻 5 号 p. 591-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    皮膚限局性及び全身性アミロイド症の皮膚切片で,-SH 基, S-S 結合を 7 ―(N―dime thylamino―4―methyl―coumarinyl) maleimide (DACM)染色を用い検索した.皮膚限局性アミロイド症の凍結切片におけるアミロイドは,-SH 基は陰性であったが S-S 結合は7例全例陽性となった.これに対し,2例の全身性のアミロイドは -SH 基,S-S 結合ともに陰性であった.更に,パラフィン切片においても凍結切片と同様に,皮膚限局性アミロイド症においてのみ20例全例 S猽 結合が陽性という結果を得た.従って,この DACM 染色により皮膚限局性と全身性アミロイド症の鑑別は可能であり,アミノ酸組成とくにシスチン値が全く異なるものと考えた.更に,凍結切片と同様にパラフィン切片においても DACM 染色を施行できることを見出した.
  • 1982 年 92 巻 5 号 p. 595-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
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