進行・再発の結腸・直腸癌患者を対象にしたパニツムマブ特定使用成績調査で収集した3,085例を用いて皮膚障害の発現状況を検討した.発現頻度は,ざ瘡様皮膚炎が69.9%,爪囲炎が24.2%,皮膚乾燥が21.7%であった.皮膚障害が発現した症例の6.9%が皮膚障害発現のために投与を中止した.90%以上の皮膚障害に対して外用ステロイド剤等が投与され,80%前後の事象が回復又は軽快していた.皮膚障害発現に影響を及ぼす要因の検討において,ざ瘡様皮膚炎では,男性,65歳未満の症例,体重が重い症例,体表面積1 m
2あたりの1回投与量が多い症例で有意に発現頻度が高いことが示された.
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