日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
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131 巻, 9 号
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追悼
新・皮膚科セミナリウム 皮膚癌の発生メカニズムはどこまで明らかになったか!
原著
  • 福井 夕輝, 浅野 善英, 宮嵜 美幾, 山下 尚志, 住田 隼一, 吉崎 歩, 山道 信毅, 佐藤 伸一
    2021 年 131 巻 9 号 p. 2023-2032
    発行日: 2021/08/20
    公開日: 2021/08/20
    ジャーナル 認証あり

    胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)を合併した全身性強皮症(SSc)の臨床的特徴について検討した.GAVE合併例では非合併例に比して抗RNAポリメラーゼIII抗体陽性率とスキンスコアが有意に高く,ヘモグロビン値が有意に低かった.治療前後の比較ではシクロホスファミドパルス療法やトシリズマブがGAVEに有効である可能性が示唆された.SScの発症早期よりGAVEが出現した症例もあり,慢性貧血や重症の急性消化管出血を生じ得ることから,上部消化管内視鏡検査による早期スクリーニングが重要と考えられた.

症例報告
速報的小論文
  • 東野 俊英, 山崎 雄貴, 千田 聡子, 堀之薗 弘, 三浦 義則
    2021 年 131 巻 9 号 p. 2045-2049
    発行日: 2021/08/20
    公開日: 2021/08/20
    ジャーナル 認証あり

    遅発性大型局所反応(delayed large local reaction)はModerna社製新型コロナウイルスワクチンmRNA-1273の代表的な接種後副反応であり,紅斑,皮下硬結,圧痛などの症状が接種後およそ7日目から11日目まで継続する.今回我々は第1回目接種後に生じた遅発性大型局所反応の3例を経験した.症例間で皮疹の範囲や圧痛の程度に差があったが,いずれも無治療か対症療法で軽快した.この副反応は特徴的な臨床経過から容易に診断可能であり,2回目は1回目よりも軽い傾向にあるため,生じた場合にも第2回目の接種を制限する必要はない.

総説
  • 江藤 隆史, 多田 弥生, 今福 信一, 朝比奈 昭彦, 岡元 忠雄, 高橋 英俊
    2021 年 131 巻 9 号 p. 2051-2068
    発行日: 2021/08/20
    公開日: 2021/08/20
    ジャーナル 認証あり

    乾癬は外用治療が主体だが,広範病変や重症,難治部位には利便性や効果が不十分な場合も多い.この問題点を軽減した配合外用薬が第一選択薬とされているが,そこに新しい剤形であるフォームが加わった.そこでカルシポトリオール/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル(Cal/BDP)フォームを中心に,新しい作用機序,有効性,安全性,Patient Reported Outcomes(PROs),治療困難な病変に対する新たな治療の観点から検討した.その結果,配合外用薬において,頭部病変には従来どおりCal/BDPゲルを推奨し,体部および難治部位にはCal/BDPフォームを新しい有力な治療オプションとして提唱する.

訂正
学会抄録
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