日本皮膚科学会雑誌
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92 巻 , 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 河合 通雄, 岡本 暉公彦
    1982 年 92 巻 4 号 p. 465-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    表皮乾燥落屑性変化を生じさせる作用の強い陰イオン界面活性剤である直鎖アルキルベンゼンスルホネート (KAS)と,表皮乾燥落屑性変化を生じさせる作用の弱い非イオツ界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(PAE)を用い,界面活性剤が皮膚に吸着した時に,いかなる皮膚反応が生ずるか検討した.づ表皮乾燥落屑性変化は,LAS : PAE = 1:1の際顕著に減少し,また LAS の酵素蛋白に与える作用も同様に減少することを認めた.本機序の解明のため 14C ラベル LASと 14C ラベル PAE を合成し用い,両界面活性剤のヘアレスマウスに対する吸着量を測定した結果, PAE の添加により LAS の吸着量が1/4~l/5に減少することが確認された.本結果より,ある種の界面活性剤の吸着性が表皮乾燥落屑性変化を生じさせる原因であることが推察された.
  • 近藤 隆男
    1982 年 92 巻 4 号 p. 473-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    色素性蕁麻疹の肥満細胞を電子顕微鏡で観察し,健常人皮膚のそれと比較検討して,以下の結果を得た. 1. 細胞の形態は Unna 型色素性蕁麻疹では円形のものが多く, Rona 型色素性蕁麻疹と健常人皮膚では細長いものが多かった. 2.絨毛様突起は, R6na 型と健常人皮膚の細胞に比べると Unna 型の細胞では発達していた・ 3.細胞内顆粒の層状構造は,  Rona 型色素性蕁麻疹と健常人皮膚では,はっきり認められるが Unna 型色素性蕁麻疹では,一部の顆粒の周辺部にわずかに認められた.4.色素性蕁麻疹の病型,すなわち Unna 型と Rona 型の細胞内顆粒には,円形の電子密度の低い部分(以下穴あき構造と記す)が認められた.
  • 原 紀正
    1982 年 92 巻 4 号 p. 481-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    新鮮及び凍結保存の各胸腺ならびに T 白血病細胞をそれぞれ抗原とした3種の抗T血清を作製し,それらの特異性について検討し,以下の結果を得た. 1)3種の抗原の各3XI07個/mlの細胞数を1回の注射量として,週1回では6~8回,月1回では4回以上の皮内注射を行なうことにより抗 T 血清を作製したが,いずれも高力価を示した. 2)抗胸腺細胞血清の作製には凍結保存した胸線細胞を抗原とした場合でも充分にその目的は達せられることが証明された. 3)3種の抗T血清を用いた蛍光抗体間接法による検索で, E-RFC 及び EAC-RFC の塗抹標本に対しては,E-RFC の細胞膜に蛍光陽性であったが, EAC-RFC には陰性であり,また胸腺,リンパ節,牌臓及び扁桃の各T細胞分布に関しては,これら臓器のいずれも胸腺依存領域に蛍光陽性細胞の局在を認めたことから,3種の抗T血清はいずれも T 細胞に対して高い特異性を有するものであることが明らかにされた. 4)抗 T 白血病細胞血清は胸腺に対しては髄質細胞にのみ高い特異性を示し,また E-RFC 75% の正常末梢血リンパ球に対しては 57.3% の細胞障害指数を示した. 5)ロゼット形成法では不明であった1例の悪性リンパ腫白血化例の細胞形質が,本抗 T 血清の使用によってT細胞性であることか明らかにされた.
  • 臼田 俊和, 井沢 洋平, 安江 隆, 田中 隆義, 鳥飼 勝隆
    1982 年 92 巻 4 号 p. 489-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    シェーグレン症候群(SjS)患者でみられる種々の紅斑性皮疹と SjS との関係を明らかにする目的で,他の膠原病の合併のない sicca alone と考えられる SjS 患者4例にみられた紅斑性皮疹につき,皮疹形態学的,組織学的,免疫組織学的検索を行った.皮疹的には,鱗屑を伴うことのあるダリエー紅斑様環状紅斑,斑状丘疹性紅斑,褐色調または紫色調を有する円盤状隆起性紅斑が示され,組織学的に.は真皮血管および付属器周囲性のリンパ球を主とする例密な細胞浸潤が主な所見で,蛍光抗体法では Lupus band test 陰性であった. SjS の乾燥症状は個人差が大きく,自覚症状を欠くことも稀ではないので,これら紅斑性皮疹は, SjS の診断上極めて重要な所見であると思われ,免疫学的異常を伴った紅斑性皮疹を主訴とする症例では,明瞭な乾燥症状が認められぬ場合でも SjS に関する充分な検索が必要と考えられた.
  • 武田 克之
    1982 年 92 巻 4 号 p. 503-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    0.1% Hydrocortisone 17-butyrate 21-propionate 軟膏(以下 HBP と略記)を成人乾孵患者に密封包帯 : occlusivedressing technique (以下 ODT と略記)で外用し,全身への影響と臨床効果について0.12% Betamethasone17-valerate 軟膏(以下 BV と略記)および 0.1% Hydrocortisone 17-butyrate 軟膏(以下 HB と略記)を対照薬剤に選び,二重盲検法により比較検討した.全身への影響は,血漿コルチゾール値,末梢好酸球数および血糖値の変動を指標とした. 成人乾癖患者の血漿コルチゾール値は, HBP 10g群では初期値に比較して有意には減少しなかったが, HB10g 群では軽度, BV lOg 群では著しい減少が認められた,また 30g 群の血漿コルチゾール値は,すべての群で初期値に対して有意に減少したが BV 30g 群の減少(特に初期値への回復の遅延)がめだった.なお,本試験における血漿コルチゾール値の変動は, Murphy'scompetitive protein binding assay(CPBA)とRadioim・munoassay (RIA) の両測定法で追求したが,ともに同様の傾向であった. 末梢好酸球数は, HBP 10g 群およびHB 10g 群では初期値に対してほとんど減少を認めなかったか, BV10g 群で ODT 終了後にやや減少した.また 30g 群の末梢好酸球数は,すべての群で初期値に対して有意に減少したか HBP 30g 群の減少がめだった. 血糖値は,すべての群で初期値に対して有意の変動はなかった. なお臨床効果は, lOg 群, 30g 群ともに HBP, BV,HB の間に有意差を認めなかった.
  • 岩月 啓氏, 田上 八朗, 今泉 俊資, 宜野座 真澄, 山田 瑞穂
    1982 年 92 巻 4 号 p. 515-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    RNase 感受性抗 ENA 抗体(抗 RNP 抗体)を高力価に持つ患者の表皮核に認められる speckled 型抗核抗体の沈着機序について,実験的にこの現象をモルモット皮膚で再現することにより検討した.高力価の抗 RNP 抗体を含む血清をモルモット皮膚へ注射して得た生検組織の表皮核に抗核抗体の沈着が認められた.この反応は血清注射後直も(1分以内)に行なった生検組織にもみられ,24ないし48時間後までみられた.表皮核の蛍光パターンには時間による変動はなく,表皮細胞膜や細胞質には蛍光は認められず,抗 RNP 抗体が細胞膜を透過する過程はみられなかった.また, 100倍以上に稀釈した血清では,この現象は認められず,抗体価に依存した反応であると考えられた.以上より,表皮核にみられる speckled 型抗核抗体の沈着は,切片作成時の in vitro の現象である可能性が示唆される.
  • 1982 年 92 巻 4 号 p. 519-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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