日本皮膚科学会雑誌
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67 巻, 6 号
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  • 高野 廣英
    1957 年 67 巻 6 号 p. 355-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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  • 高野 廣英
    1957 年 67 巻 6 号 p. 361-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 松尾 雷太, 今井 利一, 鈴木 日出和
    1957 年 67 巻 6 号 p. 370-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    急性エリテマトーデスの病因追求に関しては,Besnierの結核説提唱以来,多数碩学の長年月に亘る撓まざる努力にも拘らず,未だ明確な結論へ到達していない.併し乍ら球菌感染説,感染・非感染性アレルギー説,Selyeの“General adaptation syndrome”に基く脳下垂体・副腎皮質ホルモン障害説,更には膠原病への思索へと発展するに従い,漸く結核説から脱皮しエリテマトーデスの病因に関して新たなる視野を展開しつゝある状態である.而してRost,伊藤の病理組織学的所見を基盤とするアレルギー説は下垂体,副腎皮質系障害病理の発展と共に多数の賛同を得,エリテマトーデスの皮膚症状は全身性疾患の部分的表現と見倣されるに至り,剖見及びその病理組織に関する報告は漸次増加の傾向にある.本邦に於ても剖見報告例は余等の渉獵せる限りでは32例に上つている.余等も又最近急性エリテマトーデスの1例を経験し死後剖見する機会を得たのでその病理組織所見の大要を報告し,併せて卑見を加えたい.
  • 今井 利一
    1957 年 67 巻 6 号 p. 376-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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    伝染性疾患の予防及び治療上,病源菌の鑑別,診断の確定が極めて重要であることは言うを俟たない.此の目的の為の血清反応,例えばチブス,パラチブスに於けるヴィダール反応,梅毒に於けるワッセルマン反応或は細菌性赤痢,コレラ等の菌種,菌型の決定に応用される凝集反応,補体結合反応の如き血清反応の臨床的価値は疑う餘地がない.然るに従来皮膚科領域の各種疾患に於ては,臨床上是等の血清反応がさまで重視されず等閑に附されがちであつた.それは是等の血清反応が主として,化膿性皮膚疾患のみを対照として研究され,臨床的に大きな必要性を認め得なかつた為であろうと推定される.最近の皮膚科学の領域に於て原因論的に独立性の不明瞭な皮膚疾患を,全身的反応を有する内科的疾患の部分的現象と観る傾向が再び強くなつたことは新しい流れである.即ち皮膚疾患の全身的準備状態,或は皮膚局所素因に対して凡ゆる分野から検討を加える様になつた.特に血液化学的定量法の簡易化に伴い血清の化学的定量に依る全身性変化の追求は多数の報告が見られる.又此の全身的準備状態乃至全身性変化に関する研究は,アレルギー性皮膚病変への関心と,更には病巣感染,膠原病への思索・追求と相俟つて,現代皮膚科学の最も興味ある研究主題の1つであると言えよう.余は是等全身的準備状態の一端を演ずると考えられる細菌感染と各種皮膚疾患の関係を―いわば各種皮膚疾患準備性に対する細菌(特に葡萄球菌)感染性因子を―既知葡萄球菌と患者血清の凝集反応,及び葡萄球菌毒素に対する患者血清の抗溶血価の測定により推測せんと試み,聊かの知見を得たのでこゝに報告する.
  • 三原 潤一郎
    1957 年 67 巻 6 号 p. 381-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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    Urbach and Fantalは1928年に皮膚糖測定にelectric punch biopsy methodを以つて微量皮膚切片(約100mg)を採取し,これに初めてHagedorn-Jensen法を応用した.Pillusbury and Kulcharはこの方法を家兎と海猽の皮膚糖測定に追試して充分信頼するに足ることを明らかにした.Urbach and SicherがViennaで得た正常人の皮膚糖は100g(wet weight)につき47mgであつた.その後Urbach and Lentzはその測定法をRappaport法に変更すると共に被検皮膚切片の重量が更に少くて即ち20~30mgで間に合うよう工夫するところがあつた.これにより皮膚糖の研究は一段と容易になると共に,その成績も亦一層正確が期せらるゝに至つた.そしてこの方法による時はHagedorn-Jensen法で得られた皮膚糖値に比較して20%高値となることを知つた.茲に皮膚糖と謂うのはfree sugarのことでFolin法並にUrbach法で証明せられる還元物質を指すのである.さて1945年までに諸家の報告になる人間及び実験動物の皮糖値をRothmanの掲載する表に些か補遺を試みるならばTable 1.の如くなる.更にUrbach and Lentzが測定法を変更してからPhiladelphiaにて実験して得た人間及び実験動物の血糖値及び皮膚糖値を援用するならばTable 2.の如くである.由是観之人体皮膚即ち皮下脂肪組織を除去した表皮及び真皮の含糖量は血糖量に比較すると2/3~3/4に相当している.反之して実験動物(犬・猫・家兎・海猽・ラット)の皮糖値はマウスの例外を除いては一般に血糖値に対比して高値を示す.血糖値は人間及び実験動物とでは大体似た閾値即ち83~111mg/dlを示すに拘らず,皮糖に関する限り人間をも含めて実験動物相互間にあつても甚しい差異を見せるのは興味ある事実と言わなければならない.皮糖値対血糖値即ちRatioには動物の種Speciesによつて大きい差異を認めるけれども,同一種にあつては殆ど一定している
  • 黑崎 嘉文
    1957 年 67 巻 6 号 p. 397-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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    余は第1報に発表せるアルカリ性フォスファターゼ(ア-フと略記)及び酸性フォスファターゼ(酸-フと略記)染色方法に従い反応性皮膚疾患に就きア-フ・酸-フの活性の分布を検索した.供試材料:急性湿疹2例・慢性湿疹2例・神経皮膚炎3例・ベニエー氏痒疹1例・結節性痒疹3例・慢性エリテマトーデス6例・多形滲出性紅斑2例・結節性紅斑4例系23症例である.また成熟家兎を使用し5%及び20%クロトン油,1%2-4ヂニトロクロールベンゼン塗布による実験的皮膚炎の経過に就き,ア-フ・酸-フの活性の消長を検索した.
  • 黑崎 嘉文
    1957 年 67 巻 6 号 p. 403-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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    この研究に当つては第1報に準じアルカリ性フォスファターゼ(ア-フと略記)及び酸性フォスファターゼ(酸-フと略記)に就て増生性皮膚疾患とも言うべき疾患群に検索を実施した.即ち瘢痕6例・ケロイド3例・レックリングハウゼン氏病3例,細血管拡張性肉芽腫3例・伝染性軟属腫4例計19例である.又色素異常性皮膚疾患として先天性白皮症2例・尋常性白斑5例・色素性母斑8例・太田氏母斑2例・色素性蕁麻疹1例・黒色表皮腫2例・斑状多発性色素沈着症2例・柑色皮症1例系23例を検索した.更に教室山辺の健常皮膚への紫外線照射実験に付随して両-フの検索をすすめ,又家兎を使用し切創を加え或いは33%三塩化醋酸塗布により瘢痕形成に及ぶまでの両-フの動態を考察した.
  • 西浦 環
    1957 年 67 巻 6 号 p. 408-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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    体質学は人体を反応の場と考え,外敵刺戟(外因)に対する反応態度が個人により違うという事実に基いて各人の疾患準備状態の存在を想定する.同様に皮膚科学に於ても皮膚素因が皮膚病の発症に重大な役割を占めることは明らかであつて,吾々の教室に於ける一連の研究は皮膚機能の面から個体差を確認し,外的あるいは内的刺戟に対する皮膚の反応性が律動的,周期的に変化することを如実に説明している.Bergmann一派の体質学者は疾患成立には形態学的観察と共に生物学的反応を重視すべきであることを提唱したが,本邦に於ても遠城寺教授は体質が刺戟に対する反応能の個性であると言う見解に基いて,異常体質の標徴を色々の項目について検討し,小児体質票を案出した.本体質票によつて異常体質を選出すれば,かゝる児童には身体が弱く,小児喘息,消火器機能の薄弱な者の多いことが立証されたので,氏は栄養,環境などによつて影響される健康状態の改良を企てゝいる.皮膚の一標徴としての皮膚色が果して皮膚自体の罹患性と関係があるか否かについては北村教授の古今の文献から総括された発表があり(色素異常に関する綜説),また荒木,田崎,永石,岡元氏ら,太田氏ら,荒川教授らの研究もある.即ち色素沈着部の感受性が鋭いとの意見に対し(Kreibich,塙,田崎,岡元ら),反面では色白の皮膚の抵抗力が強いとの報告もある(Konigstein,Romer,Schaltz,荒木,永石,石井,荒川).金子教授門下の各種疾患々者の皮膚色測定の結果も癩,結核,精神病などで異常皮膚色が見られたという.上記の事実から皮膚色が皮膚抵抗力に関係し更に内部臓器の疾患が皮膚色に影響する事は確からしく,この事は皮膚素因即ち反応の場の状態が季節的に変動し,また皮膚機能が疾患の性格によつて変化する事からも想像されるところである.私は既報の如く学童の皮膚色を年間を通じ身体11カ所に於て継続測定し(CIE値に換算),その季節的変動,年齢的・性的差異を検討した.その際被験者全員について遠城寺教授の体質票に準拠した体質傾向を調査したので,同年間の缺席状態を参考にして罹患素因の有無を検討し,その結果が皮膚色の季節的変動と関連するか否かを考究してみた.
  • 1957 年 67 巻 6 号 p. 418-
    発行日: 1957年
    公開日: 2014/08/29
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