日本皮膚科学会雑誌
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107 巻 , 6 号
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  • 1997 年 107 巻 6 号 p. 735-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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  • 真鍋 求
    1997 年 107 巻 6 号 p. 739-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    近年の遺伝子技術を用いた検索の結果,幾つかの疾患でその病態形成機序を分子レベルで理解することが可能となった.これによりそれまで端緒さえ得られていなかった多くの疑問が,明解な結果をもとに見事に解き明かされて来た.中でも表皮分化研究の領域における近年最大の成果とされているものは,ケラチンの変異によって発症するいわゆる“ケラチン病”の発見であろう.この成果は基礎研究の積み重ねが大きな飛躍となって結実した好例である.本稿では最近解明されたケラチン病とその類症の病態形成に関する代表的な知見を紹介する.
  • 管 暁春, 中山 樹一郎, 中島 学, 影下 登志郎, 辻崎 正幸, 今井 浩三, 堀 嘉昭
    1997 年 107 巻 6 号 p. 747-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    ヒト悪性黒色腫細胞株のin vitro ハイパーサーミアによる細胞接着分子1(intercellular adhesion molecule-1,ICAM-1)の発現と可溶性ICAM-1の放出をフローサイトメトリーおよびELISAにより検討した.同時にサイトカインによる上記変化を比較検討した.ハイパーサーミア実験では培養液中に放出される可溶性ICAM-1と細胞内ICAM-1は41℃,6時間まで37℃のコントロールと差がほとんどなく,43℃,3時間で両ICAM-1の和がコントロールに比べ8~33%増加した.43℃,6時間では細胞内ICAM-1は減少し一方で可溶性ICAM-1の著しい放出がみられた.フローサイトメトリーによる分析では43℃,6時間のハイパーサーミアで膜のICAM-1発現の明らかな減少がみられた.この温度条件下での細胞のviabilityはハイパーサーミア直後では95%以上がviableであった.10~100u/mlのγインタフェロン,腫瘍壊死因子α添加24時間後では上記両ICAM-1ともに濃度依存症に増加した.細胞株によっては腫瘍壊死因子α添加により可溶性ICAM-1の増加が著明にみられ,ハイパーサーミア実験による増加の約10倍であった.フローサイトメトリーによる分析ではそれぞれのサイトカインにより膜のICAM-1発現の濃度依存性の増加がみられた.以上よりハイパーサーミアとサイトカインによるヒト悪性黒色腫細胞のICAM-1発現あるいは可溶性ICAM-1のsheddingの変動は異なる機序が考えられ,実際的な臨床応用時における in vivoでのICAM-1発現の変動をさらに検討すべきと考えられた.
  • 松田 真弓, 赤坂 俊英, 昆 宰市, 松田 壮正
    1997 年 107 巻 6 号 p. 755-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    有棘細胞癌31症例のp53蛋白の発現につき免疫組織化学的に検討するとともに,同一症例のパラフィン切片を用いたオートシークエンサーによるPCR-FSSCP解析を行い,p53遺伝子のエクソン5,6,7,8の変異の有無を検討した.その結果,31例中29例(94%)にp53蛋白の過剰発現を認め,p53遺伝子の変異は31例中13例(42%)にエクソン5~8の何れかの変異が観察された.p53蛋白の過剰発現とp53遺伝子変異ともに陽性の症例は13例であり,陰性の症例は2例存在した.一方,p53蛋白の過剰発現をみながらも,変異が観察されなかった症例は16例存在し,p53蛋白の過剰発現は,必ずしも全てがp53遺伝子のエクソン部分の変異を意味しない.その要因として解析を行ったエクソン5~8以外の他のエクソンの変異の可能性,あるいは正常型p53の過剰発現の可能性もあり興味が持たれた.
  • 川平 正公, 神崎 保
    1997 年 107 巻 6 号 p. 761-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    湿疹・皮膚群と皮膚悪性リンパ腫の初期病変は,肉眼的所見のみでは鑑別は困難な場合が多く,そのため,病理組織学的所見,血液学的所見,免疫組織学的所見などに依ることが多い.今回我々は,抗PCNA(Proliferating Cell Nuclear Antigen)抗体を用いて核内PCNAを検出することにより,皮膚悪性リンパ腫と,良性のリンパ球の浸潤を鑑別しようと試みた.その結果,成人T細胞性白血病(以下ATLと略す)22/30,菌状息肉症(以下MFと略す)2/5,Woringer-Kolopp病1/1,Sezary症候群1/1,局面状類乾癬1/1に陽性であった.一方,滴状類乾癬,紅皮症,湿疹・皮膚炎,痒疹,薬疹,中毒疹,滲出性紅斑,膠原病,ボーエン病,扁平上皮癌(以下SCCと略す),乳房外パージェット病,乾癬,皮膚良性腫瘍など(93例)にみられるリンパ球は,2例の偽陽性例を除きすべて陰性であった.これらの結果から抗PCNA抗体を用いた免疫組織化学的検索は,悪性リンパ腫と非悪性リンパ腫の鑑別診断に有用であり,また悪性リンパ腫の早期診断に役立つと思えた.
  • 神藤 敏正, 坪井 良治
    1997 年 107 巻 6 号 p. 769-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    毛成長を定量的に解析するin vitroの評価系として,マウスvibrissaeを用いた毛包組織器官培養法の培養条件を検討し,次のような結果を得た.①3~15日齢のマウスから採取した毛包の毛球部のDNA合成は一定であり,毛球部は12日齢マウスまで増大を続けた.②個々のvibrissaeの部位別の検討では鼻側よりも眼側の左右2例の方がDNA合成が高かった.③毛伸長および毛球部DNA合成はともに培養96時間まで直線的に増加した.培養96時間後も毛球部の形態は正常であった.④培養条件は,通常(5%CO2-95%air,37℃)のものよりも高酸素(5%CO2,95%O2)かつ低温度(31℃)の方が毛母細胞の変性がなく,毛球部の正常構築が保たれていた.⑤培養液への牛胎児血清の添加は無添加でも1~20%添加しても毛球部のDNA合成にほとんど影響を与えなかった.これらの結果から,9日齢のB6C3F1マウスの眼側縦2列vibrissaeを血清無添加,95% O2-5% CO2で31℃,72時間培養することは,毛包の器官培養系として極めて有用であると考えられた.そこで,本条件下に各種の抗癌剤あるいはサイトカイン等の毛球部DNA合成への影響を比較検討した.その結果,抗癌剤ではcytosine arabinoside,mitomycin C,endoxan,methotrexateおよびadriacinなどで強いDNA合成抑制が,サイトカインではtumor necrosis factor-α,interleukin-1αでDNA合成抑制作用が認められた.一方,hepatocyte growth factor/scatter factorは,調べた物質のなかでは唯一毛球部のDNA合成を促進させた.以上,マウスvibrissaeを用いた器官培養法は,①材料が容易に入手出来ること,再現性と定量性において優れること,②血清の影響を受けないこと,などの点でin vitroの評価系として優れていると考えられた.そして,③この培養法は脱毛や発毛作用を有する物質のスクリーニングなどに有用であることが各種抗癌剤,growth factorを含むサイトカインなどを添加した系で示された.
  • 谷口 裕子, 横関 博雄, 大木 麻理奈, 松永 剛, 片山 一朗, 西岡 清
    1997 年 107 巻 6 号 p. 781-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    東京医科歯科大学では,重症の成人型アトピー性皮膚炎患者に対して増悪因子を検討し,それを除去することによってステロイド外用剤の使用を中止しても軽快する症例が多数みられることを報告してきた.今回,増悪因子としての皮膚刺激物質,接触アレルゲンを検討するため,平成3年から平成6年までに入院した成人型アトピー性皮膚炎患者136症例のうち83症例にパッチテストを行った.その結果,標準パッチテスト系列では,52%の患者が1つ以上のアレルゲンに対して陽性反応を示し,患者の使用していたシャンプー,石鹸に対して47%が陽性反応を示した.シャンプー,石鹸などでの陽性反応は,むしろ刺激反応であった可能性が考えられる.また金属のNi,Cr,Coに対しては,それぞれ22.2%,22.2%,12.5%と高頻度に陽性反応が認められた.また,パッチテストにて陽性反応を認めた抗原あるいは刺激物質の31例に対して除去試験を行ったところ,光線過敏症を合併した1例を除き全例で皮膚病変の軽快がみられた.以上の結果より,成人型アトピー性皮膚炎において刺激性皮膚炎あるいはアレルギー性接触皮膚炎の機序を介して皮膚症状の増悪に関与している可能性が示唆され,パッチテストはアトピー性皮膚炎の増悪因子検索において重要な検査法であることが明らかにされた.また,シャンプー,石鹸になどに対する刺激性皮膚炎が関与している例では,使用試験,除去試験による増悪,軽快を確認する必要があり,パッチテストのみならず,使用試験,除去試験が重要な検査法であると考えた. 
  • 堀尾 武, 橋本 洋子
    1997 年 107 巻 6 号 p. 787-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    ニューキノロン系抗菌剤の副作用として光線過敏反応がある.副作用の防止には,薬剤の薬理学的特性を知ることが重要であるが,今回われわれは,sparfloxacin(SPFX)の光毒性反応に関する臨床薬理試験を健常人を対象として実施した.単回投与試験の結果,SPFX 100mgのUVA最少反応量は24J/cm2,200mgでは18J/cm2であった.しかし,すべての対象に光毒性反応を誘発するには,200mg単回投与では24J/cm2以上のUVA照射が必要であった.服薬2時間後よりも6時間,12時間後にUVA照射した方が反応を生じやすかった.200mgを5日間反復投与では,単回投与に比べて反応の発現頻度や程度が若干高い傾向にあった.光毒性反応も血中濃度も3日~5日投与の間には大差がなかった.内服中止後も3日目までは,30J/cm2のUVAで光毒性反応を生じうるため,過度の日光曝露に注意する必要がある.しかし,内服中であってもサンスクリーン剤を塗布していれば,30J/cm2照射に対しても反応をほぼ防止することができる.これらの結果は,SPFXを投与する患者の日光曝露に関する指導に有益なデータと考える.
  • 宮田 聡子, 増澤 幹男, 藤村 響男, 勝岡 憲生, 中野 昌彦
    1997 年 107 巻 6 号 p. 793-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
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    トロンボモジュリン(TM)は内皮細胞の活性化や傷害性を反映するマーカーとして知られている.血管肉腫は高い増殖性をもつ悪性内皮細胞腫であることから,血管肉腫の病勢と血清中のTM値との相関性について検討した.2症例の頭部血管肉腫の臨床経過を通じて,血清中のTMをELISA法にて定量した.また,TMの推移を内皮細胞マーカーである第Ⅷ因子関連抗原(FⅧ-RAg)およびエンドセリン-1(ET-1)の推移と比較検討した.血清中のTMの推移は治療効果の有無によって変動する病勢と相関した.FⅧ-RA値の推移はTM値の推移とほぼ一致したが,ET-1値は乱変動した.一般に採血時や保存時の被検体の安定性を考慮するとTM測定値は他の2者に比してより信頼性があると思われる.従って,血清中のTM値は血管肉腫の病勢を反映するよい指標と思われる.
  • 1997 年 107 巻 6 号 p. 797-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
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