日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
126 巻 , 13 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
委員会報告
新・皮膚科セミナリウム アトピー性皮膚炎~今日的外用療法の問題を解く
  • 中村 晃一郎
    2016 年 126 巻 13 号 p. 2409-2411
    発行日: 2016/12/20
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり

    アトピー性皮膚炎(AD)はおもに乳幼児より発症する再発性の湿疹であり,激しいかゆみを伴う.薬物療法の中心はステロイド外用薬による外用療法であり,急性増悪期に十分なステロイド外用薬を使用することが大切である.また保湿薬の継続的な使用は角層のバリア機能異常を改善し,かゆみを軽減する.またプロアクティブ療法は,急性期にステロイド外用薬を使用し皮疹が軽快した後に,週に2~3回ステロイド外用を維持する療法である.皮疹の再燃を予防でき,皮膚炎の長期間のコントロールが可能となる.ADの治療の基本はステロイド外用薬の特色を理解してしっかり炎症をおさえることであり,また保湿外用薬使用やスキンケア,プロアクティブ療法によって,炎症のない状態の皮膚を長く維持し,症状のない快適な生活を過ごすことがAD治療のゴールとなる.

  • 馬渕 智生
    2016 年 126 巻 13 号 p. 2413-2417
    発行日: 2016/12/20
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり

    多くの外用製剤は,有効成分がもつ効能を最大限に引き出すよう基剤や製造方法に工夫を凝らされている.ジェネリック医薬品は有効成分こそ先発医薬品と同一であるが,その多くの製剤は,有効成分以外は独自の成分,独自の添加物が使用され,異なった工程で製造されている.製剤としての効力を考えると,それらのちがいは小さくない.本稿では,ジェネリック医薬品の普及状況およびジェネリック医薬品と先発医薬品のちがい,とくにアトピー性皮膚炎の外用治療で用いられる外用薬のちがいを解説する.

原著
  • 渡邊 友也, 山口 由衣, 大川 智子, 佐藤 愛, 種子島 智彦, 小田 香世子, 和田 秀文, 相原 道子
    2016 年 126 巻 13 号 p. 2419-2425
    発行日: 2016/12/20
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり

    2014年10月から2016年3月までの期間に抗PD-1抗体による皮膚障害を認めた7症例をまとめた.そのうち2例では複数の皮膚障害を併発した.皮膚障害の内訳は白斑,皮膚そう痒症,水疱形成,苔癬型薬疹,乾癬型薬疹であった.皮膚障害を認めた7例全ての症例で治療継続可能であった.肺癌をはじめ,今後更にPD-1抗体の適応が拡大されることが予想されるため,免疫チェックポイント阻害薬による新たな障害の出現に十分な注意が必要である.

  • 高井 利浩, 大野 木之香, 新川 衣里子, 川上 由香里
    2016 年 126 巻 13 号 p. 2427-2432
    発行日: 2016/12/20
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり

    38歳,女性.顔面の紅斑で受診.抗ARS抗体陽性で,筋症状を伴わない皮膚筋炎を疑ったが,体幹四肢の浮腫性紅斑の出没を繰り返し,この皮疹の病理組織学的所見で血管炎を伴わない好中球浸潤,エクリン汗腺分泌部への好中球浸潤があり,neutrophilic urticarial dermatosisと診断した.皮疹は中等量の副腎皮質ステロイド内服によく反応したが,減量時に間質性肺炎が出現した.種々の自己免疫疾患,自己炎症性疾患に合併する皮膚症状としてneutrophilic urticarial dermatosisは最近報告されており,類似の疾患との鑑別,異同も含め認識すべき概念と考えた.

症例報告
  • 西口 麻奈, 渡邊 有史, 上中 智香子, 古川 福実, 小森 涼子, 安井 昌彰, 村田 顕也, 伊東 秀文, 立石 千晴, 鶴田 大輔, ...
    2016 年 126 巻 13 号 p. 2433-2439
    発行日: 2016/12/20
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル 認証あり

    大阪府出身の74歳男性.65歳時に四肢の異常感覚が出現し,67歳頃から歩行困難となった.70歳時に顔面と四肢に環状・不整形の浸潤性紅斑が出現し,73歳時に皮膚病理所見と血中ACE高値からサルコイドーシスと診断され,以前から腎障害に対して内服していたプレドニゾロンを継続した.74歳時に当院神経内科に入院し多発性単神経炎と診断され,皮疹について当科紹介となった.兎眼を呈し,皮膚スメア検査と病理組織のFite染色にて多数のらい菌を認め,多菌型ハンセン病と診断した.多剤併用療法にてスメア菌量は減少したが,血中ACE値上昇を伴って皮疹と神経症状が徐々に悪化したため,1型らい反応と診断しプレドニゾロンを増量した.

総目次
feedback
Top