日本皮膚科学会雑誌
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114 巻 , 5 号
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追悼
生涯教育講座
  • 古川 福実, 松永 佳世子, 伊藤 正俊, 上田 説子, 菊地 克子, 戸佐 真弓, 船坂 陽子, 宮崎 孝夫, 久野 有紀, 山本 有紀, ...
    原稿種別: 生涯教育講座
    2004 年 114 巻 5 号 p. 953-957
    発行日: 2004/04/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    Chemical peeling is one of dermatological treatments for certain cutaneous diseases or conditions or aesthetic improvement; consists of the application of one or more chemical agents to the skin. Recently in Japan, chemical peeling has become very popular in medical as well as the aesthetic fields. Since the scientific background and adequate approach is not completely understood or established, medical and social problems have been reported. This prompted us to establish and distribute standard guideline of care for chemical peeling. The 2001 guidelines included the minimums for the indications, the chemicals used, their applications, associated precautions, and postpeeling care and findings. The principles were as follows: 1) chemical peeling should be performed under the control and the responsibility of a physician. 2) this physician should have knowledge of the skin and subcutaneous tissue and understand the mechanisms of wound-healing. 3) this physician should be board-certified in an appropriate specialty such as dermatology. 4) the ultimate judgment regarding the appropriateness of any specific chemical peeling procedure must be made by the physician in light of all standard therapeutic ways which are available to each individual patient. Retaining these concepts, the new 2004 guidelines include more detailed approaches from the scientific and practical aspects.
原著
  • 橋爪 秀夫, 瀧川 雅浩
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 5 号 p. 959-966
    発行日: 2004/04/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎(AD)が精神的影響を受けて悪化することは,臨床の現場でしばしば遭遇する.そこで,我々は患者における不安の度合いを客観的評価法であるstate-trait anxiety inventory(STAI)によって評価し,健常人と比較した.その結果,AD患者においては,不安を感じやすいこと,およびAD患者における不安の状態は質的に健常人と異なることが判明した.また,抗不安剤であるクエン酸タンドスピロン投与によるストレスマネージメントの介入が,AD治療に効果的であるかどうか,投与群,非投与群に振り分けて検討したところ,重症ADにおいて,皮疹の改善効果をもつことが明らかとなった.これらの結果より,抗不安剤によるストレスマネージメントは,重症AD治療に有用であり,AD治療の新たな戦略として展開が期待されると考えた.
  • 山中 麻里江, 濵中 すみ子, 土田 哲也
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 5 号 p. 967-975
    発行日: 2004/04/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    皮膚の乾燥症状を呈する疾患には老人性乾皮症・アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬などがある.角層の落屑・粗糙化を来たす老人性乾皮症における角層の細胞外脂質の変化を加齢による影響を含めて検討するため,老人性乾皮症患者28例(平均年齢81.9歳)と高齢正常者5例(平均年齢72.4歳)と若年正常者8例(平均年齢29.4歳)の角層細胞外脂質を採取し,DEAEセファデックスA25カラムにて中性脂質画分と酸性脂質画分に分離し,薄層クロマトグラフィーにて脂質の組成を分析,デンシトメトリーにて定量した.酸性脂質画分は,さらにガスクロマトグラフィーにて遊離脂肪酸分子種の組成比を分析し,陽イオン–マス/マススペクトロメトリーにて遊離脂肪酸分子種の同定を行った.中性脂質画分にはコレステロール・コレステロールエステル・セラミド1~7が含まれていた.酸性脂質画分には炭素数14–26の飽和・不飽和脂肪酸と,微量ながらω-ハイドロキシ脂肪酸,α-ハイドロキシ脂肪酸が含まれていた.加齢により角層細胞外脂質におけるセラミドとコレステロールの割合は減少し,遊離脂肪酸とセラミド7の割合は増加した.老人性乾皮症では若年者と比較してコレステロールエステルの割合が減少した.セラミドが総脂質に占める割合に変化はなかったが,セラミド2とセラミド7の割合が増加しセラミド6の割合が減少した.C18:0の脂肪酸は患者において若年者と比較して増加し,C18:1の脂肪酸は減少していた.また,患者の角層細胞外脂質よりC30:0とC32:1のω-ハイドロキシ脂肪酸を同定した.老人性乾皮症患者における脂質組成は,加齢により生じる変化とは異なる生化学的背景をもつ疾患であることが示唆された.
  • 大仁田 亜紀, 竹中 基, 片山 一朗
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 5 号 p. 977-981
    発行日: 2004/04/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    64歳,男性.慢性骨髄性白血病(Chronic Myeloid Leukemia,CML)に対し,平成14年1月4日メシル酸イマチニブ400 mgの内服を開始したところ,1月14日38.8度の発熱とともに顔面を含む全身に多形紅斑が出現し,ステロイド剤内服,外用,抗アレルギー剤の内服で軽快した.後日行ったスクラッチテスト,パッチテスト,DLSTは陰性.内服テストでは少量では皮膚症状は出現しなかったが,400 mgで皮膚症状の再現を確認し,メシル酸イマチニブによる薬疹と診断した.しかしながら,現在300 mgに減量し内服を続行しているが抗アレルギー剤の併用で皮膚症状は再燃を認めていない.また患者の末梢血単核球にメシル酸イマチニブを添加し,IL-5 mRNAを測定したところ,無添加群や正常人コントロールにくらべてIL-5 mRNAの発現の増強を認めたことから通常のアレルギー性ではない発生機序の可能性も含め検討を行った.
  • 松谷 幸枝, 川上 民裕, 河 陽子, 馬場 タカ子, 相馬 良直, 大場 有希子, 豊巻 由香, 中野 あおい, 玉井 克人, 溝口 昌子
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 5 号 p. 983-989
    発行日: 2004/04/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    患者は39歳,女性.生後1カ月より爪の変形あり.5歳頃から膝周囲に水疱が繰り返し出現し,萎縮性瘢痕を形成.約10年前より両足関節周囲にも認められ,搔痒を伴う萎縮性紅斑および丘疹が主体となってきた.皮膚の電顕所見で,アンカリングフィブリルの減少,細小化があり,血液の分子生物学的検索では,VII型コラーゲン遺伝子の5318番目のグアニンがチミンに変異(5318G to T)すなわち1773番目のグリシンがバリンに置換するミスセンス変異(G1773V)を示した.父は小児期に膝周囲に水疱を認め,今でも趾爪の変形がある.以上より自験例を先天性表皮水疱症栄養障害型のバリアントである前脛骨型と診断した.このミスセンス変異が本型で証明されたのは初めてである.過去の本邦報告例を集計し,若干の考察を加えた.前脛骨型は臨床所見が他の水疱症に比べ軽微であり,見逃されがちである.分子生物学的検索は,この点を改善する重要な検査である.
  • 渡辺 正一, 磯村 巌, 難波 大夫, 森田 明理
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 5 号 p. 991-995
    発行日: 2004/04/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    49歳男性.1999年に気管支喘息を発症し,吸入ステロイド,ロイコトリエン(LT)拮抗薬により加療されていた.2002年7月上旬より両手背腫脹が出現した.末梢血上好酸球の上昇を認め,四肢・左側腹部の紫斑を伴うようになったため,皮膚科受診となった.皮膚病理組織像でフィブリノイドの沈着を含む血管炎の所見が得られ,臨床像と併せChurg-Strauss症候群と診断した.入院後ステロイドパルス療法とプレドニゾロン30 mg/日内服療法により紫斑・末梢血好酸球・CRPの改善を認めた.近年LT拮抗薬内服中にChurg-Strauss症候群を発症した症例が報告されるようになりその因果関係に関心が高まっている.本症例では3種類のLT拮抗薬内服後にChurg-Strauss症候群を発症していることから,本症とLT拮抗薬との関連が示唆された.
学会抄録
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