日本皮膚科学会雑誌
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127 巻, 3 号
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追悼
日本皮膚科学会ガイドライン
委員会報告
新・皮膚科セミナリウム ウイルス性疣贅update
  • 石地 尚興
    2017 年 127 巻 3 号 p. 427-434
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/03/24
    ジャーナル 認証あり

    尖圭コンジローマとボーエン様丘疹症はいずれも性感染症であり,ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus,HPV)感染症である.共通点もあるが,臨床像と病理組織像,HPVの型には違いがある.大きな違いは悪性化リスクであり,両者の鑑別は重要である.外陰部や子宮頸部から検出されるHPVの型は非常に多く,すべての症例でHPVの型を同定するのは現実的でない.これまでの定義に従い,臨床像と病理組織像から両者を鑑別するのが基本である.ただし,混合感染などいずれとも診断しがたい症例があることも知っておく必要がある.

  • 三石 剛
    2017 年 127 巻 3 号 p. 435-440
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/03/24
    ジャーナル 認証あり

    扁平疣贅はヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus:HPV)感染により,主に青年期女性の顔面,四肢に生じる.多彩な臨床像を呈するため,診断に苦慮することが少なくない.顔面の扁平疣贅では特に脂漏性角化症との鑑別が問題となる.病理組織学的に特徴あるHPV特異的細胞病原性効果の存在が確定診断に至る.扁平疣贅が関与するHPV遺伝子型は現在まで10種類が発見されている.本稿では扁平疣贅を診断する際に特徴的な臨床所見や病理組織学的所見を述べ,鑑別の注意点や扁平疣贅の原因となるHPV遺伝子の最近の知見などについても概説した.

  • 清水 晶
    2017 年 127 巻 3 号 p. 441-446
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/03/24
    ジャーナル 認証あり

    多発性疣贅は難治であり,臓器移植,免疫不全に伴うことがある.さらに,宿主であるヒトの遺伝子変異による多発性疣贅も稀ながら存在する.疣贅状表皮発育異常症が代表的な疾患であるが,最近血液内科領域を中心に新たな遺伝子変異による多発性疣贅が報告されている.これらの疾患は非常に稀ではあるが,重篤な全身症状を伴う可能性もあり見逃せない疾患群である.今回は遺伝子変異を伴う多発性疣贅の鑑別と治療について解説する.

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