日本皮膚科学会雑誌
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118 巻 , 8 号
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皮膚科セミナリウム 第39回 皮膚科病理学エッセンシャルズ
原著
  • 峯垣 裕介, 谷岡 未樹, 荒木 絵里, 二見 徹, 三谷 恒雄, 宮地 良樹, 宇谷 厚志
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 8 号 p. 1503-1509
    発行日: 2008/07/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    エーラスダンロス症候群(以下EDS)古典型は,結合組織の強度不足を特徴とする遺伝性疾患であり,欧米の例ではV型コラーゲン異常が報告されている.今回我々はEDS古典型の3例を経験した.症例1:45歳 女性.両親がいとこ婚.症例2:30歳 女性.症例3:27歳 男性 症例2の弟.いずれの症例も生下時より皮膚の過伸展,関節の過剰可動性,組織の脆弱性などのEDS古典型の典型的臨床症状を示した.また,関節の亜脱臼や拘縮,著しい筋力低下がみられ,日常生活に支障をきたしていた.これらの合併症は,整形外科医と連携しながら可及的早期にリハビリテーションを開始し,日常生活での運動療法などを行うことで回避することが可能である.我々皮膚科医が新しい病型分類と臨床診断基準を熟知し特徴的な皮膚症状を早期にとらえ,診断することは患者のQOLの改善につながると考えた.
  • 國行 秀一, 前川 直輝, 吉田 有紀, 山中 一星, 鍛冶 有登
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 8 号 p. 1511-1517
    発行日: 2008/07/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    大阪市立総合医療センター皮膚科で経験した壊死性筋膜炎の11例について統計的観察を行い,分離菌,基礎疾患,臨床検査値,予後について,検討を行った.Streptococcus pyogenes(A群β―溶連菌)が6例から,黄色ブドウ球菌が3例から,Streptococcus agalactiae(B群β―溶連菌),Streptococcus equisimilis(C群β―溶連菌)がそれぞれ2例から分離された.糖尿病の合併が7例でみられ,うち5例からβ―溶連菌が分離され,糖尿病患者にもStreptococcal gangrene(type II)も多いことが示唆された.すべての症例に強力な抗菌剤投与,壊死組織除去術(うち4例で断肢)を行った結果,生命予後は全例で良好であった.近年の糖尿病患者の増加にともなう壊死性筋膜炎の増加の可能性が示唆された.
  • 井出 葉子, 高田 実, 武藤 美香, 村田 浩, 宇原 久, 斎田 俊明, 山崎 雅英
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 8 号 p. 1519-1525
    発行日: 2008/07/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    ループス抗凝固因子(lupus anticoagulant;LA)は抗リン脂質抗体症候群(antiphopholipid syndrome;APS)の診断に必須であるが,検査手技が標準化されておらず偽陰性が少なからず存在することが予測される.われわれは網状皮斑や皮膚潰瘍などを主訴に皮膚科を受診した 30 例を対象に,乏血小板血漿を用いカオリン凝固時間法(KCT;kaolin clotting time),血小板中和法(PNP;platelet neutralization procedure)および希釈ラッセル蛇毒時間法(dRVVT;diluted Russell’s viper venom time)によりLA を測定し,73%(22/30例)の高い陽性率を得た.LA陽性の22例中17例は基礎疾患を有しており,その内訳は,皮膚型結節性多発動脈炎(PNC)6例,SLE 4例,リベド血管症3例,全身性強皮症2例,Overlap症候群1例,関節リウマチ1例であった.残りの5例には基礎疾患は認められず,原発性APSと診断された.これらのLA陽性例における抗カルジオリピン抗体の陽性率は18.2%(4/22例)と低かった.LAの本体のひとつと考えられているphosphatidylserine依存性抗ヒトプロトロンビン抗体(aPS/PT)は測定した50%(10/20例)で陽性であり,特に膠原病続発例と原発性APSでは60%以上の陽性率が得られた.各種の画像検査により血栓症のスクリーニングを施行した症例の50%に皮膚以外の臓器の血栓症が見出された.以上の成績から,LAの測定に当たっては適切な検出法を用いることの重要性が強く示唆された.
  • 市川 竜太郎, 伊藤 絵里子, 寺尾 浩, 福田 英三
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 8 号 p. 1527-1532
    発行日: 2008/07/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    2004年10月から2005年10月までの1年間で消化性潰瘍に対するヘリコバクター・ピロリ(HP)除菌療法中もしくは療法後に多形紅斑型薬疹を呈した症例を5例経験した.5例中4例は3製剤(ランソプラゾール(60mg/日),アモキシシリン(1,500mg/日),クラリスロマイシン(400mg/日)の1日服用分を1シートにまとめた組み合わせ製剤(商品名:ランサップ®)によるものであった.5例中3例(アモキシシリン2例,クラリスロマイシン1例)でDLST陽性,1例(アモキシシリン)でパッチテスト陽性を示した.もう1例はいずれの検査にても陰性であり原因確定は出来なかったが臨床経過よりHP除菌療法による薬疹と診断した.
学会抄録
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