日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
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73 巻 , 10 号
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  • 藤沢 竜一
    1963 年 73 巻 10 号 p. 603-
    発行日: 1963年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    組織培養(または体外培養)とは,動物や植物の細胞を体外に取出し,適当な栄養物を与えながら,硝子器の中で細胞の生活を維持させ,あるいは増殖させる研究法である. 1907年Harrisonが,蛙の神経線維を蛙の凝固リンパ液内で成長させた実験が,一般に組織培養の初まりとされている.その後Burrows,Carrel,Fischerらによつて組織培養の基礎が確立し,その後の多数の研究者によつて,各種の動物並びに人体の殆どすべての組織及び腫瘍細胞が培養され,細胞の形態学,生理学,生化学,薬理学,病理学,あるいはウィルスの研究,悪性腫瘍の研究などに応用され,多大の研究が行なわれている.皮膚科領域に於ては,人体皮膚の組織培養はKreibichに始まり,その後,人体正常皮膚について外国では,Bornstein,Chlopin,Pinkus,H..,Doljanskiら,Parshleyら,Lewisら,Ulloa-Gregoriら,Everettら,Huら,Allgowerら,Hsu,Washburn,Perryら,Wheelerら,Cruickshankらなどの報告がある.本邦に於ては,古くは石川らの報告があるが,最近では藤浪の発表以後,藤浪及びその協同研究者,橋本(謙)及びその協共同研究者が人体皮膚組織培養について実験,研究を行なつている.また人体結締織については寺井の報告もある.ヒトの正常皮膚メラノサイトの培養については,Huらの研究がある.人体皮膚病変組織の培養に関しては,色素性母斑についてEjelde,Huら,川村の報告がおり,またHuは青色母斑の組織培養も行なつている.皮膚腫瘍の組織培養に関する報告は,悪性黒色腫については後述するが,皮膚癌については,Hofer,Coman,Southamら,Ejelde,Rabsonらなどがおり,本邦でも藤浪ら,橋本(謙)がある.またMurrayらは皮膚糸球腫の組織培養を行なつている.そのほか癩については,Timofeevskii,Suwoら,Hanksの報告があり,また他の病変の組織培養では,HuらがVitiligoを,LundbeckらがSarcoidosisを,Everettらが漆毒,ジニトロクロルベンゼン,旧ツベルクリンに過敏な皮膚を培養,報告している.著者は東大伝研組織培養室に於て,培養実習課程を修了後,当教室に組織培養設備を設置し,正常の表皮や真皮,並びに色素性母斑,異型青色母斑,Paget病,皮膚癌,悪性黒色腫などの体タト培養を行なつているが,本報ではその内のヒトの悪性黒色腫及びマウスのメラノーム(Harding-Passey)の組織培養に関して,文献的考察と著者の培養術式及び培養成績を報告する.
  • 水野 信行, 広川 浩一, 北郷 修, 田嶋 公子
    1963 年 73 巻 10 号 p. 643-
    発行日: 1963年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    Tanderil即ち1-phenyl-2-(P-hydroxyphenyl)-3,5-dioxo-4-n-butyl-pyrazolidine monohydrateはpyra-zolidine誘導体で下記の化学構造を有し,J.R. Geigy A.G.研究所で合成されたものであり,これはphenylbutazoneのmetabolite I(Burns and Bro-die)に一致する.このものは消炎,解熱作用を有するが中樞性鎮痛作用はない.しかしphenylbutazoneにはない種々の薬理学的な特色を有することがわかり,臨床的にも各科の注目をあびるにいたつた.即ち1)強力な消炎作用があり,それに伴つて腫脹の抑制及び鎮痛効果が得られる.2)解熱作用.3)ステロイドホルモンにみられるような不快な副作用が少なく,生体内のホルモンバランスを乱したり,創傷の治癒を遅らせたり,また抗体産生を抑制しない.4)副作用が比較的少なく,耐容量が大きいため長期投与が可能である.などの諸点である.
  • 1963 年 73 巻 10 号 p. 661-
    発行日: 1963年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
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