日本皮膚科学会雑誌
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88 巻, 10 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 矢田 純一
    1978 年 88 巻 10 号 p. 607-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
  • 濱田 稔夫, 細井 洋子, 吉村 良之介, 山本 祐夫
    1978 年 88 巻 10 号 p. 615-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    Behget 病22例(完全型11例,不全型11例)とその対照について血小板機能,血液凝固・線溶能などを検討した結果,血小板粘着能では Behcet 病の数名に高値を示し,全般に粘着能の完進がうかがわれた(p<0.02).血小板 ADP 凝集能は2,3の例に充進が認められた程度であった.血餅退縮度では Behget 病で全体にかなり値が上昇している.血漿 fibrinogen 値は対照に比較してかなり高く (p<0,01),活動期は寛解期より増加する傾向を示した. Euglobulin 溶解時間は Behget 病の大多数に明らかに延長しており (p<0.05), 寛解期には溶解時間が短縮する傾向を示した. FDP では対照と余り差はなく,硫酸プロタミン試験では Behcet 病17例中7例が陽性を示したのに対し,対照では15例中1例が陽性を示したに過ぎない. Plasminogen は Behset 病で全般に低下しているが(p<0.01),α2-macroglobulm, antithrombinⅢ, α1-antitrypsinでは有意差はみられなかった.以上より明らかな高 fibrinogen 血症と低線溶能状態が認められ,これに凝固能,血小板機能も関連して血栓形成の進展に関与しているものと思われる.
  • 片山 洋
    1978 年 88 巻 10 号 p. 627-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    エポキシ樹脂の硬化剤として使用される bis(3-methyl-4-aminocyclohexyl) methane によってマウスに実験的皮膚硬化症が発症することを組織学的に検討するとともに,皮膚コラーゲン量を検索し,汎発性常皮症患者皮膚のそれと比較した.さらに従来汎発性翠皮症の治療薬としてその有効性が論じられているプロゲステロンおよびデキストラン硫酸を bis(3-methyI-4-aminocycIohexyI)methane と併用投与し,両薬剤の影響を組織学的に,またコラーゲン量の点から検討し,次のような結果を得た. A-1. bis(3-methyI-4-aminocyclohexyl) methane を腹腔内注射した結果,マウス皮膚に組織学的に常皮症類似の皮膚硬化を認めた.皮膚コラーゲン量については単位乾燥重量あたり総コラーゲン量と中性塩可溶画分コラーゲン量の減少を認めた. A-2.汎発性常皮症患者の前腕および上背部より採取した病変皮膚(浮腫期ないし硬化期)総コラーゲン量も単位乾燥重量あたり,また単位体表面積あたり,対照として選んだ他の疾患患者同部位無疹皮膚のそれに比し低下の傾向を示した. B-1.プロゲステロン単独投与では,マウス皮膚総コラーゲン量は増加し,中性塩可溶性コラーゲン量は減少した. B-2.次にプロゲステロンを bis(3-methyl-4-aminocyc]ohexyl)methane と併用投与した.その結果,皮膚硬化の発生頻度は減少し, bis (3・methyl-4-aminocyclohexyl)methane による総コラーゲン量の減少も認められなかった.しかし中性塩可溶性コラーゲン量はさらに減少した.C-1.デキストラン硫酸単独投与はマウス皮膚総コラーゲン量,中性塩可溶性コラーゲン量に特に影響を及ぼさなかった.C-2.それに対し,デキストラン硫酸と bis (3-methyl-4-aniinocycIohexyl) methane との併用投与では後者による皮膚硬化の発生頻度は減少するとともに,bis (3-methyl-4- aminocyclohexyi) methane 投与で予想される総コラーゲン量,中性塩可溶性コラーゲン量の減少は認められなかった.以上,プロゲステロン,デキストラン硫酸の両者とも bis (3-methyl-4-aminocycIohexyl) methane によるマウス実験的皮膚硬化症の発症に抑制的に働くと考えられるが,それらのコラーゲンに及ぼす効果の相違から相異なる作用機序での抑制が考えられる.
  • 塩原 哲夫
    1978 年 88 巻 10 号 p. 643-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    マウスにおけるトリュトロベソゼソスルフォン酸ソーダ(TNBS)の経静脈前投与によるトリニトロクロロベソゼン(TNCB)接触過敏症及び,抗トリニトロフェニル(TNP)抗体産生に対する免疫寛容に関し in vivo及び in vitro の実験で検討を加え,以下の結果を得た. 1. TNBS投与により TNCB接触過敏症だけでなく,抗 TNP 抗体産生にも免疫寛容が導入される事がみいだされた.抗TNP抗体産生の免疫寛容は,その導入には感作1週間前の TNBS 投与が最も効果的であり,接触過敏症の免疫寛容の場合と比べ,完全な寛容導入に比較的多量のTNBSを要し,また寛容状態からの回復も比較的早い事が示された. 2. TNBS 投与マウス牌細胞を in vitro において,抗原(ハプテソーキャリヤー)と carrier primed helperT cell とともに培養したところ,正常牌細胞に比べ,抗 TNP 抗体産生が著明に抑制された.この抑制はハプテン(TNP)に特異的であり,しかも抑制にはT細胞の関与はなく,正常勝細胞の抗ハプテソ抗体産生をactiveに抑制するようなサプレッサー細胞の存在も否定され,B 細胞レベルの receptor blockade による免疫寛容であることが示唆された.3.接触過敏症の in vitro の assay 法としていわゆる antigen-induced activationを用いて検討した結果,TNBS 投与により免疫寛容を導入後感作したマウスの勝細胞やリンパ節細胞では antigen・induced activation が抑制されており, in vivo の結果と相関する結果を得た.4.感作マウス吽細胞集団からマクロファージ(Mφ)を除くと,有意のantigen-induced activation は見られなくなったが,それに TNBS 投与マウスMφを加えた場合でも,元の細胞集団と同様の activation を示すように回復し,この点においてはトレラントマウスMφと正常マウスMφとの差は認められなかった.
  • 1978 年 88 巻 10 号 p. 653-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
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