日本皮膚科学会雑誌
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76 巻 , 12 号
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  • 川村 太郎, 池田 重雄, 森 俊二, 小幡 宏子
    1966 年 76 巻 12 号 p. 713-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    表皮メラニンの代謝に関しては,表皮メラノサイト内で生じたメラノゾームが表皮細胞に与えられ,表皮細胞の剥離と共に体外に排出される路と,真皮内に落下,担色細胞に貪喰される路とが考えられている.表皮細胞に関しては表層にゆくに従いメラニン量の減少することは光顕的に顕著な現象であるが,電顕的にもメラノゾームが淡色化する所見が挙げられ(広根)ている.担色細胞の電顕所見としては,メラノゾームが数個ないし10数個集合して大小の集塊を形成したもの(メラニン集合体,melanin compound body,Dalton & Felix),小卵円形を呈し,メラノゾームよりやや淡明かつほぼ均質な,その中にメラノゾームを有しもしくは有せざる小体(メラニン封入体,melanin inclusion body,Dalton &Feli)が夙に記載されている.因みに封人体は集合体のメラノゾームが一部分解したものとされている.Dro-chmansは一重膜で包まれたメラニン封入体内でメラノゾームの崩壊する像を電顕的に促え,三島はGomori法を用い酸フォスファターゼがメラニン封人体に局在することを見てこれをlysosomeとした.腫瘍,炎症等に際してメラノサイト内にメラニンが蓄積し上皮細胞へ移行しなくなる現象(pigment blo-ckade)はしばしばこれを見るところである.正常表皮メラニン顆粒はメラノサイト(澄明細胞)よりも表皮細胞に多く,また微細であつて抽浸装置で辛うじて明視しうる.因みに表皮メラノゾームは三島によれば,最大0.2×0.8μ位とされている.しかるにpigment blockadeに際しては(第2図)油浸装置を用いなくてもHE標本で見うるような大,小種々の顆粒を見ることが出来る.この所見は担色細胞のそれを思わしめるものがある.Zelickson等は色素性基底細胞癌につき「メラノサイトは色素顆粒で充たされていて,完全に形成された色素顆粒は構築が不規則,表皮メラノサイトのそれより大きい」としている.この研究はpigment blockadeが起きた場合,メラノサイトの中でも担色細胞内と同様のメラノゾームの貪喰現象が見られるかどうかを検べたものである.
  • 山谷 芳郎
    1966 年 76 巻 12 号 p. 717-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    尋常性魚鱗癬病巣の皮膚は,肉眼的にしばしば暗褐色ないし黒褐色を呈するにもかかわらず,その角質層を剥離するとほとんど健康皮膚と同色調に変ずることから,本疾患の色調を形成する要因は角質層内に存するものと考えられている.該色素はつとにメラニン,あるいはメラノイドと云われているとはいえ,その本態の究明はいまだ詳細をつくしたとはいいがたい.よつて著者はこの色素の本態を組織学的並びに化学的に検討し,あわせて鱗屑着色の発現機序の検討を企てた.以下にその成績を記したい.
  • 本田 光芳, 新田 踔男
    1966 年 76 巻 12 号 p. 723-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    皮膚疣状結核に関する本邦とドイツの文献を比較検討すると,その好発部位と感染様式の著しい相違が認められる.Volk,HamelおよびHoedeによればこのような相違は臨床上の意義が少ないとされている.しかし本症を接種皮膚結核として疫学的に観察するならば,両国における本症の臨床像の相違について検討を加えてみることも無駄ではない.
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