日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
118 巻 , 6 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
皮膚科セミナリウム 第37回 悪性黒色腫と色素性腫瘍
  • 高田 実
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第37回 悪性黒色腫と色素性腫瘍
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1051-1055
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    メラノーマとその他の良性色素細胞腫瘍の鑑別はこれまで肉眼的・顕微鏡的形態学により行われてきたが,近年,これにダーモスコピーや分子生物学的検査法が取り入れられつつある.本稿ではメラノーマとの鑑別が時に問題となるSpitz母斑,掌蹠の後天性色素細胞母斑,cellular blue nevus,deep penetrating nevus,proliferative nodules in congenital neviについて鑑別に有用な新しい補助検査法を紹介した.
  • 土田 哲也, 長島 陽子
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第37回 悪性黒色腫と色素性腫瘍
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1057-1061
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    ダーモスコピーによる色素性腫瘍のみかたを二段階診断法に沿って述べた.第一段階として,メラノサイト系病変,脂漏性角化症,基底細胞癌,血管系病変を示唆する特徴的所見の有無を順に考え,第二段階として,メラノサイト系病変と診断した場合は,その良性,悪性の鑑別について検討する.また,メラノサイト系病変は非生毛部と生毛部を分けて考える必要がある.
  • 山本 明史
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第37回 悪性黒色腫と色素性腫瘍
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1063-1072
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    医学の進歩とともに悪性黒色腫の診断・治療においても,種々の進歩がみられる.ここでは,主として本邦における悪性黒色腫の治療の現状について記述する.悪性黒色腫の治療においては,基本的にはその病期を可能なかぎり正確に診断し,その病期に準じた標準的治療を施行することになる.治療の中心は外科療法であるが,当然その内容も病期によって異なり,その他術後補助療法,全身化学療法,放射線療法等について記述する.
原著
  • 高井 利浩, 村田 洋三, 熊野 公子, 五明 広志
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1073-1077
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    自己末梢血幹細胞移植後にgraft-versus-host disease(GVHD)が発生した症例を経験した.症例は58歳,男性.仙骨のび漫性大細胞型B細胞リンパ腫の加療で,末梢血幹細胞移植を併用した大量化学療法(ラニムスチン,シクロホスファミド,エトポシド,カルボプラチン,リツキシマブ)を受けた.移植後80日目頃より下痢と体幹,四肢の紅斑が出現し,生検でGVHDと診断した.ステロイド剤投与中であったため経過をみたが,皮疹は拡大増悪して紅皮症となり,肝機能障害も出現した.ステロイド剤の増量と免疫抑制剤併用で皮疹,肝機能障害,下痢は軽快した.薬剤減量で,皮疹は再燃を繰り返している.
  • 永尾 麻由子, 門野 岳史, 小宮根 真弓, 菊池 かな子, 玉置 邦彦, 前川 武雄, 鹿田 純一郎, 尹 浩信
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1079-1083
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    60歳男性.約10年前から左臀部に小豆大の結節が出現し,徐々に増大した.初診時13×11×4cm大,広基性の,中心部に陥凹伴う紅色腫瘤を認めた.病理組織学的に同一腫瘍内に多彩な組織像が見られ,大きく3つのパターンに分けられた.腫瘍辺縁部は大型で淡明な細胞(clear cell)がみられたが,腫瘍塊の中央部に移行するにつれ,腫瘍細胞の配列は島状から索状へと変化した.個々の腫瘍細胞の異型度は増し,間質への浸潤傾向を伺わせた.免疫組織化学染色を試行し,組織像の変化と併行するようにサイトケラチン(CK)の発現に腫瘍部位によって相異が認められた.特定の方向への分化は認めず,部位による分化度の違いが,組織像と共に,CK発現の違いとして現れたと考えた.
  • 竹尾 直子, 仙波 京子, 片桐 一元, 藤原 作平, 廣重 滋夫, 大西 邦義, 鈴木 幸雄
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1085-1093
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    23歳,女性.1年前より計4回にわたり膨疹や顔面腫脹を生じるエピソードを繰り返し,症状は次第に重篤化していた.2006年2月カンパリオレンジを含む食事を摂取後,全身に膨疹が多発,眼瞼,口唇は著明に腫脹し,呼吸困難を伴い救急病院へ搬送され,治療後,精査目的にて当科へ紹介された.問診では各エピソードで共通の食物は見出せず.食品添加物,着色料,アスピリンの負荷試験は陰性であった.実際に摂取した食物での負荷試験(アスピリン前投与)により,イチゴ牛乳(果汁含有乳性飲料;A社製),魚肉ソーセージ(B社製),カンパリ(リキュール;原産国イタリア)の単独あるいは同時摂取によりアナフィラキシー症状が誘発された.これらに共通して含まれるコチニール色素による負荷試験では,アスピリン前投与の上,大量の色素を投与することで誘発が可能であった.患者血清を用いた Western-blotting法ではコチニール色素に含まれる約40kDaの4つのバンドに反応するIgE抗体を認めた.
  • 新見 やよい, 落合 廣武, 本田 光芳, 川名 誠司
    原稿種別: 原著
    2008 年 118 巻 6 号 p. 1095-1100
    発行日: 2008/05/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    日本医科大学付属病院皮膚科は,1947年から1996年まで50年間にわたり,皮膚結核患者の統計について報告してきた.今回は,1997年から2006年までの10年間について集計し,過去60年間の皮膚結核の統計について,特に最近の動向を含めて考察した.皮膚結核患者数は1950年代後半から1960年代前半を境として激減したが,その後は緩やかな増加傾向に転じ,最近10年間は横ばいである.真正皮膚結核患者数は激減後,恒常状態にあったが,最近10年間はやや減少している.しかし,皮膚腺病では減少傾向は明らかではなく,20年前から現在まで,1~2年に1例の割合で発生している.結核疹は激減後再び増加傾向にあり,これはBazin硬結性紅斑の増加による.皮膚結核が減少しない理由は,皮膚腺病が減少しないことと,Bazin硬結性紅斑が増加していることにあり,いずれも日本における結核の蔓延状況が背景にあると考える.
学会抄録
feedback
Top