日本皮膚科学会雑誌
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79 巻 , 1 号
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  • 岸 正宏
    1969 年 79 巻 1 号 p. 1-
    発行日: 1969年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    水疱性類天疱瘡は1953年Leverにより初めて記載されたが,それまでドイツ学派ではPemphigus vulgaris,フランス学派ではDermatitis herpetiformisの一異型とされていたものである.その後,各国でこの疾患名は受け入れられつつあるが,Prakken & WoerdemannはParapemphigus,SteiglederはAlterspemphigusとした.水疱性類天疱瘡では病理組織学的にacantholysisを欠くため天疱瘡群との区別はそれほど困難ではないが,表皮下水疱群,とくにジューリング疱疹状皮膚炎との鑑別に問題を残している.水疱性類天疱瘡およびジューリング疱疹状皮膚炎の病理組織学的所見は諸家の研究により発表されているが,確かな診断基準とはなつていない.ここで,著者は上記2疾患の病理組織学的所見の特徴を,水疱蓋,水疱内容,水疱底,真皮の浸潤細胞および血管の変化などと,水疱の状態を初期像,水疱完成期,表皮再生期に分けて光学顕微鏡で観察した.また電子顕微鏡では,水疱,表皮下小空胞の周辺部および水疱形成をみない部の表皮細胞およびその細胞内小器官,表皮真皮接合部および真皮最上層部などを観察し,2疾患以外の水疱症とも文献的考察を行なつたので,その相違および水疱形成機転についてのべる.
  • 石原 文之
    1969 年 79 巻 1 号 p. 19-
    発行日: 1969年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    皮膚病変のなかにはその組織学的検索に際して明らかに神経の形態的変化を認めるものが知られているが,かかる神経の変化と皮膚病変との因果関係は今なお充分明らかにされていない.しかもかかる神経の変化は,多くはその個有の病変に続発した二次的変化と考えられているのが普通であるが,一方,F. Johnの汎発性鞏皮症に於ける神経の研究に見るような末梢の神経変化が,当該疾患の病変に先行するという,言い換えれば神経の変化が第一義的な発症要因としての役割を果す場合がしばしば問題となるところである.また結節性痒疹(Prurigo nodularis, Hyde)についても古くはPautrier(1934)によつて真皮上層の神経肥厚がNeuroma-like hyperplasiaとして記載され,その後多くの学者の検討によつてこの所見が本疾患に於ける1つの特異な所見と考えられた.しかしPautrierらによるtrichromique de Massonによる方法では染色が主として脳脊髄神経に偏し,しかも神経の微細な変化を追及することは困難であるとの批判があり,最近ThiesはBielschowsky-Groβ鍍銀法を使用しての検索から,該変化はprurigo nodularis, Hydeの病変に第一義的な現象でなく,高度の慢性病変に由来する二次的変化であろうと述べている.即ちこうした末梢神経の変化を追及する場合,その検索に用いる染色法の選択は先ず第1に大きな問題である.近時,Maillet(1959)はOsmium zink-Jodid-komplexを用いてChampyのオスミウムヨード法の変法を行ない,従来のChampy法より安定した方法で微細な末梢神経
  • 長谷川 一雄
    1969 年 79 巻 1 号 p. 49-
    発行日: 1969年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    皮膚血管系の研究は血管内注入法,皮膚毛細血管顕微鏡等によりSpalteholzの記載以来,多くのすぐれた業績が挙げられるが,近年,Gomori,高松により,alkaline phosphatase染色法が確立され,本酵素が,特に,毛細血管内被細胞に強い活性を示すことが明らかにされた.すでにMontagna and Ellis, Klingmullerらは,本法が皮膚毛細血管の検索に多くの長所を有することを認め,これを利用し,精細なる血管所見を報告しているが,著者もこれにならい,皮膚乳頭層,乳頭下層及び皮膚附属器周囲の血管系の走向分布を明らかにすることを目的とし,まず,このalkaline phosphatase染色法について検討を加えることとした.
  • 長谷川 一雄
    1969 年 79 巻 1 号 p. 57-
    発行日: 1969年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    皮膚血管系の精細な研究は,Spalteholz(1927)に始まる.彼の示した皮膚血管分布模型図は現在もなお,多く引用され,末梢小動静脈,毛細血管を除く比較的皮膚深部の血管走向は,最近のMontagna,Ellis(1962)もこれを承認しており,皮膚血管系分布図の基本をなしている.今,彼の記載にもとづき,一部はその後の研究もあわせて,皮膚血管分布に関する現在の所見を記述すると次の如くである.皮膚に入る動脈は,皮膚のみに血液を供給する血管(Reine Hautarterien,direct or cutaneous arteries(Montagna))と,皮膚の外,筋肉その他の組織に血液を供給する血管(Gemischte Hautarterien,indirect arteries(Montagna))に分けられる.Reine Hautarterienは,筋束間の結合織を貫通し,Gemischte Hautarterienは,筋束内を筋肉枝を分枝しながら通り,皮下筋膜を貫通して皮下組織にあらわれる.皮膚血管の分布状態は,諸臓器における程一定せず,身体各部位により大きい差が見られる.したがつて,その基本型としてSpalteholzは次の様式をあげている.皮下組織に入つた動脈は,皮下筋膜の直上及びその近傍でそれぞれ分岐吻合(zweigen,anastomosieren)を行ない,粗な血管網を形成する.これをfasciales Netzとよぶ.この血管網より上行枝が分枝し,皮下組織を上昇,皮下組織真皮境界部で分枝吻合して,皮表に平行する血管網をつくる.これをcutanes Netzという.これから細い上行枝が分枝し,乳頭下において再び分枝吻合を行ない,subpapillares Netzを作る.Cutanes Netzから上行枝が上行し,分枝する状態が大燭台に似ることから,PetersenはKandelaberarterienとよんだ.Spalteholzは,被髪頭部及び顔面を除く身体各部の血管分布状態を,以上の基本型をもとに,A.B2型に分類した.すなわち,A型は,臀部,手掌足底にみられるもので,皮下組織の比較的深層で分岐し,吻合をくり返しながら上昇し,真皮皮下組織境界部で真皮動脈網(cutanes Netz)を形成する比較的単純な血管分布を示すもの,B型は,胸部,頚部,腹部,上下肢にみられるもので,近傍の動脈と細枝をもつて,時々吻合することはあるが,多くは,そのままの形で皮下組織を通り,真皮皮下組織境界部で表面に凸を向ける弧をえがきながら近傍の動脈と吻合,互に連絡枝をだしあつて真皮動脈網を形成する比較的広がりをもつ血管分布を示すものである.以上の外に皮膚血管分布は,部位的に相当幅広い変化を示す.その主なものを記すると次の如くである.
  • O. Braun-Falco
    1969 年 79 巻 1 号 p. 74-
    発行日: 1969年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
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