日本皮膚科学会雑誌
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76 巻, 9 号
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  • 岩下 健三
    1966 年 76 巻 9 号 p. 477-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
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    角化は,純形態学的には表皮細胞の変性壊死とも解釈されようが,ケラチン生成という表皮にとつてはいわば唯一の重要な分化現象である.基底層に始り角層に至るまで,表皮細胞はたえず増殖し移動するとともに,ケラチン形成のために複雑な歩みを日夜孜々として続けている.かくして死滅した角細胞は皮膚表面から剥離するが,表皮全体をHolocrine glandにたとえているのも以上のような理由からである.従つて角化を語るには細胞の分化と増殖との両面から検討されねばならないが,その目的のためにここでは組織学,組織化学,Microautoradiography,電子顕微鏡,生化学等を駆使した.もとより残された幾多の問題があるが,ここ数年来,専ら人につきSoft keratinizationを対象として教室で行なつた正常角化,病的角化,Keratinization in vitroについての成績を報告し,次いで全国各機関からよせられたいわゆる角化症に言及したいと思う.因みに,各種病的角化の検討に際しては,疾患の種類というより,むしろ現象面を捉えて分析することに努めた.
  • Robert R. Kierland, M. D.
    1966 年 76 巻 9 号 p. 504-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    会長はじめ特別会員及び本会員諸氏の方々から,私に対し第8回目の土肥慶蔵先生記念の皮膚科学会講演に出席するようにとの招待状をたまわり,大変感謝すると共に,今後もこの名誉は私の心の奥深く残ることでありましよう.
  • 中野 操
    1966 年 76 巻 9 号 p. 519-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    日本皮膚科学会の創立者・故土肥慶蔵先生が,大正10年(1921)に著わされた「世界黴毒史」は実に劃期的な名著である.たとい先生が日本の近代皮膚科学創建者としての栄誉を保持されないというようなことがあつたとしても,この一巻の著述によつて,先生の名は医史学者として不朽のものであると信ずる.
  • 北村 包彦
    1966 年 76 巻 9 号 p. 521-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    今年,昭和41年(1966)旧暦6月9日は土肥慶蔵先生が慶応2年(1866),この月,この日,越前府中に誕生されて100年に当る.これに先立つて本日,先生が明治33年(1900)皮膚病学会の名で創立された日本皮膚科学会,その第65回総会に於て先生の学績に就て述べるよう,会頭岩下教授から指名された.先生の門下としてはなお多くの先輩がおられるのに,敢て私にこれを課されたのは,偶々私が乏しきを以て遠山郁三先生,太田正雄教授と2代を隔てて先生の教室を継ぐこととなつたのを心に止められてのことと思うが,学生として及び先生の定年退官後は措き,教室員としては僅かに両3年しか先生に就くことのできなかつた私には,先生の学績,併せてその為人を正しく語ることができるかどうか.茲には極めて概観的にのみ,且つ屡々先生自身の,及び門下諸先輩の文章,語句を引用してこの事に当るとして,特に生前の先生を知ることのない,壮い同学の人々に先生の学問及び人間を伝えることができればと思う.
  • 吉村 寿人
    1966 年 76 巻 9 号 p. 527-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    皮膚は身体表面を被う膨大な器官であつてこれが果す生理的役割の内で最も重要なものは体温調節である.即ち皮膚は身体表面の温度変化を感受する受容器である一方,この温度受容によつて皮膚自身の血流を反射的に変化せしめて皮膚温をかえ,これによつて身体表面よりの放熱の調節を行なうのである.又皮膚には汗腺がよく発達し,発汗によつて体温調節に寄与することは衆知のことである.このように皮膚が体温調節に対して果す働きもヒトの住む環境が常時寒暑いずれかに偏する場合にはこれに馴化して一定の変化をなすことが知られている.私がここに述べようとするのは,この皮膚が体温調節の馴化現象に対しいかなる役割を果すか,言をかえると気候風土への馴化に際して示す皮膚の変化とその体温調節に対する意義である.さきにも述べたように皮膚は皮膚血管の伸縮,発汗等によつて体温調節に寄与するが,皮下脂肪並びに動物では皮膚の毛の発生も大いに体温調節上の意義がある.よつてここではこれらの皮膚の各構造物ないしはその働きに分かつて,その気候馴化に対する意義を順次述べてゆくことにする.ただしここに述べる業績は私の教室の仕事だけではなく,広く世界の文献をあさつてまとめたreviewであるから,実験上の詳しいことは原著を見ていただく外はないと思う.
  • 1966 年 76 巻 9 号 p. 536-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
  • 1966 年 76 巻 9 号 p. 545-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
  • 1966 年 76 巻 9 号 p. 553-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
  • 1966 年 76 巻 9 号 p. 562-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
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