日本皮膚科学会雑誌
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105 巻 , 14 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 松山 孝, 浦野 一志, 浦野 理英, 松尾 聿朗, 垣生 園子
    1995 年 105 巻 14 号 p. 1829-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    乾癬患者,健常人の末梢血単核球の接着分子および表面分子の発現量に対する内服PUVA療法の影響について検討した.PUVA前とPUVA24時間後にヘパリン加採血し,得られた単核球をCD4,CD8,HLA-DR,CD25,CD11a,VLA-4,CD3に対するモノクロナール抗体で染色,FACScanを用いて解析した.CD4,CD8,HLA-DR,VLA-4の発現は,PUVAの前後でほとんど変化を認めなかった.CD11a(LFA-1)は,発現の分布に変化を認めたが,発現量に変化を認めなかった.CD25いわゆるIL-2レセプターα鎖では,個体差はあるが発現の低下傾向を認めた.しかしCD3との二重染色を行いT細胞のみで解析したところ発現量に変化を認めなかった.またIL-2に対する反応性も変化を認めなかった.これらの結果は,乾癬患者,健常人とも同様であった.この結果から,内服PUVA療法の乾癬に対する作用機序は末梢血中の単核球への直接的効果ではないと考えられる.内服PUVA療法の作用機序はむしろ,すでにわれわれがin vitroの系で報告した皮膚に浸潤しかつ活性化した局所のリンパ球の接着分子の発現低下および細胞死によるものと思われる.
  • 八田 尚人, 坂井 秀彰, 高田 実, 竹原 和彦, 角谷 眞澄
    1995 年 105 巻 14 号 p. 1837-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    術前生検を行わずに腫瘍の厚さ及び悪性黒色腫の病期を推定するため,原発巣における核磁気共鳴画像(MRI)の有用性について検討した.18例の悪性黒色腫原発巣の腫瘍の厚さおよび浸潤レベルを1.5T MRIを用いて測定し,切除後のホルマリン固定H.E.標本と比較した.MRIにより得られた腫瘍の厚さは組織標本より得られた値と類似していた.In situの2例では腫瘍は描出されなかった.腫瘍の皮下浸潤の有無の検討では18例中17例で組織所見と一致した.またMRIの所見から推定した病期は術後病期と16例中15例で一致していた.以上より原発性悪性黒色腫の厚さと浸潤レベルの術前評価にMRIが有用であることが示唆された.
  • 堀尾 武, 宮内 洋子, 山脇 光夫, 吉村 美樹, 佐々木 浩子
    1995 年 105 巻 14 号 p. 1845-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    皮膚科学の分野で最も使用する頻度が高い人工紫外線光源は蛍光灯型のblack lightとsunlampである.これらの光源を装着した市販の医療用紫外線装置(M. DMR-100形)の光物理学的特性を検討した.過去の記載とは異なり,点灯後に照射率が安定するまでに20分を要した.紫外線照射には照射野の中心部を使用すべきであるが,中心より半径15cm以内であればほぼ均一な照射が得られる.UVAは厚さ5mmの板ガラスにより透過性が70%に減弱し,UVBはほぼ完全に遮断された.蛍光灯型紫外線光源は,照射率が不安定で変動しやすいため,照射量を照射時間で代用するのは好ましくない.また,実験的な目的で使用する場合は,そのたびに照射率を測定すべきである.紫外線強度計は,定期的に較正して正しく使用しなければならない.
  • 江崎 智香子, 清島 真理子, 北島 康雄, 森 俊二
    1995 年 105 巻 14 号 p. 1851-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    岐阜大学医学部皮膚科において,1975年より1992年までの17年間に,臨床的,組織学的に家族性良性慢性天疱瘡と診断した12症例に対し行った軟X線による治療について報告する.実効線量で,平均1回180R,総線量710R照射により全例で水疱,糜爛は消失し,色素沈着を残すのみとなった.その後,治療回数の少なかった場合には再発例もあるが,ごく少線量の追加で軽快している.したがって,軟X線照射は家族性良性慢性天疱瘡の有効な治療法の1つであると考えられた.
  • 市原 美里, 高橋 法子, 黒須 まゆみ, 野田 徳朗, 清島 真理子, 北島 康雄, 松村 都江, 橋本 隆
    1995 年 105 巻 14 号 p. 1857-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    全身に環状の紅班と小水疱が発生し,免疫学的に類天疱瘡と天疱瘡の特徴を有し,臨床的には小水疱性類天疱瘡の所見を呈した75歳女性の症例を報告した.病理組織学的に好酸球を混じた表皮下水疱であり,蛍光抗体直接法において表皮細胞間と基底膜部の双方に明らかにIgGの沈着を認めた.間接法においても直接法と同様の結果が得られ,患者流血中に表皮細胞間抗体,抗基底膜部抗体が同時に存在する可能性を示した.免疫プロット法において,130kD蛋白と微弱ながら230kD蛋白に対する抗体が検出され,さらに詳細な検討により,180kD-BPA分子構造において高い抗原活性を有する非コラーゲンドメインに対する反応も得られた.以上から免疫学的に水疱性類天疱瘡(BP)と尋常性天疱瘡(PV)の性状を有するが,臨床と組織所見と合わせて,本症例は小水疱性類天疱瘡(Vesicular pemphigold)と診断した.また本症例がオメプラゾール内服で誘発されたことから,薬剤との関連についても考察を加えた.
  • 菅谷 和江, 衛藤 光, 中村 国衛
    1995 年 105 巻 14 号 p. 1863-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    帯状疱疹初期の患者赤血球を用いて,オキシヘモグロビンから発生するスーパーオキサイドを測定して患者体内でのoxidative stressの程度を推定し,臨床経過と併せて検討した.急性期にスーパーオキサイドが高値であるほど痛みが残り,酸化ストレスがPHN化に関与する可能性が示唆された.
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