日本皮膚科学会雑誌
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112 巻 , 8 号
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生涯教育講座
  • 竹原 和彦, 飯塚 一, 中川 秀己, 川島 眞, 塩原 哲夫, 江藤 隆史, 古川 福実, 松永 佳世子, 橋本 公二, 古江 増隆
    原稿種別: 生涯教育講座
    2002 年 112 巻 8 号 p. 1083-1087
    発行日: 2002/07/20
    公開日: 2014/12/27
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    We have organized a committee in the Japanese Dermatological Association to address issues of atopic dermatitis treatment. The activities of this committee are widespread, some major ones are as follows. (1) Consultation systems for the patients by e-mail and direct facsimile. During the past two years, we have responded to 3670 consultations. (2) Publication of a guide book for patients that explains the treatment guidelines for atopic dermatis; this was compiled by the Japanese Dermatological Association. “Atopic dermatitis, which is easily explained by experts” was published by “Kurashi no techousha” in November 2001. (3) The committee exposed an Illegal Chinese ointment problem ; these products have been imported for the treatment for atopic dermatis. Several Chinese ointments were advatised and sold as “non-steroidal”, but they actually contained steroids. The above activities were successful, but the Japanese Dermatological Association needs to make more efforts to solve the confusion over atopic dermatitis treatments.
原著
  • 天満 美輪, 小川 文秀, 清水 和宏, 片山 一朗, 上平 憲
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 8 号 p. 1089-1096
    発行日: 2002/07/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    皮膚症状を主訴として当科を受診したHTLV-1抗体陽性者15例において,皮膚組織と末梢血でのHTLV-1 proviral DNAの解析をSouthern blot法にて行った.皮膚組織と末梢血の両方でmonoclonalityを認めたものが7例,皮膚のみに認めたものが5例,いずれにも認めなかったものが3例であった.皮膚のみにHTLV-1 proviral DNAの組み込みを認めた群は両方に認めた群よりも平均年齢が高く,急速に進行し,平均罹患期間も前者より短かかった.病理組織学的には3群で一定の傾向は見られなかった.カルシウム,LDH値に有意な傾向は見られなかった.sIL-2Rは両方に組み込みを認めた群で高値を示す傾向にあったが,皮膚のみの群において高値を示した症例は全て予後不良であった.死亡例は,両方に組み込みを認めた7例中1例,皮膚のみに認めた5例中4例,どちらも認めなかった3例中1例であった.
  • 岸本 和裕, 東條 理子, 尾山 徳孝, 古川 裕利, 中村 晃一郎, 金子 史男
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 8 号 p. 1097-1105
    発行日: 2002/07/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    当科において血漿交換療法を施行した難治性重症天疱瘡患者3例についての臨床症状,治療,ELISAスコアの推移について解析し,血漿交換療法時における抗Dsg抗体価測定の臨床的意義を検討した.血漿交換を施行した全症例において,速やかな臨床症状の改善,ステロイド投与量の減量および寛解導入・維持が可能であり,天疱瘡に対する有効性が再確認された.また,臨床症状とDsg ELISAスコアは非常によく相関しており,再燃前にスコアの上昇を認めた.血漿交換療法後の抗Dsg抗体価の減少に伴って臨床症状は改善した.血漿交換療法2回(/週)ごとの抗Dsg抗体価の変動(施行前vs.施行後;平均値±標準偏差)は抗Dsg 3抗体:104.0±74.1 vs. 85.6±76.3(除去率:26.7±22.5%),抗Dsg 1抗体:91.5±51.2 vs. 74.2±43.2(除去率:21.0±15.1%)であった.一方,血漿交換療法を複数回(16~22回)施行した際の抗Dsg抗体価の変動(施行前vs.施行後;平均値±標準偏差)は抗Dsg 3抗体:157.9±48.3 vs. 67.2±45.7(p<0.05)(除去率:72.0±18.6%),抗Dsg 1抗体:147.9±67.5 vs. 42.7±50.8(p<0.05)(除去率:61.3±31.1%)と,複数回(16~22回)施行することにより有意に抗体価が減少していた.血漿交換療法の前後で抗Dsg抗体価の変動を測定することによりその効果を迅速に把握することができた.これらの結果より,難治性天疱瘡の血漿交換療法におけるDsg ELISAs測定の併用は,病因となる血中自己抗体除去の確認に加えて,病勢の把握,再燃の予測,迅速な治療方針の決定に極めて有用であると考えた.
  • 有川 順子, 檜垣 祐子, 高村 悦子, 川島 眞
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 8 号 p. 1107-1110
    発行日: 2002/07/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    眼瞼を含む顔面の皮疹が高度で,顔面へのステロイド外用量が5g/月程度のアトピー性皮膚炎患者25人を対象とし,経時的に眼圧の測定を行い,ステロイド外用療法の眼圧への影響を検討した.その結果,開始時に1人(4%)で軽度の眼圧上昇を認めた以外は,7カ月~2年8カ月の観察期間中,眼圧の上昇は認めず,前述の1例ではその後眼圧がさらに上昇することもなかった.より多数例での検討を要するものの,今回の検討からは,顔面へのステロイド外用療法はミディアムクラス5g/月程度の使用量では眼圧上昇の原因にはなりにくいと考えられた.
  • 中村 嘉男, 五十棲 健, 高沢 和永
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 8 号 p. 1111-1114
    発行日: 2002/07/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    強指症を呈し,全身性強皮症との鑑別を要したdiabetic digital sclerosisの典型例を2例を経験した.本症例に対する邦文での詳細な症例報告は自験例が最初であると考えられる.症例1は62歳男性,症例2は69歳男性.ともに20年以上のインシュリン依存性糖尿病(I型)罹患歴があった.いずれも,強指症と手指拘縮を伴っていたため,全身性強皮症との鑑別を要したが,臨床検査所見および臨床症状を考慮し,全身性強皮症とその類縁疾患を否定し得ると考えられた.一方,種々の強指症をきたす疾患につき検討し,本症の背景として糖尿病が最も重要であると考えられた.文献的な考察では,欧米の論文および糖尿病関連の専門書,邦文の糖尿病関連の専門書にdiabetic digital sclerosisの記載があり,糖尿病患者の18~34%に手指の硬化を認めるとされている.本症は全身性強皮症およびその関連疾患との鑑別に重要な疾患であると考えられ,今後,本邦皮膚科領域で広く認知されるべき疾患であると考えられる.
  • 城戸 真希子, 吉田 雄一, 段 虹, 竹下 弘道, 増田 禎一, 占部 和敬, 古賀 哲也, 古江 増隆, 桐生 美麿
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 8 号 p. 1115-1119
    発行日: 2002/07/20
    公開日: 2014/12/27
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    39歳女性.6年前に右下腿後面に褐色丘疹が出現し最近黒色調を呈してきた.初診時,同部に直径8mm,表面平滑で弾性硬のやや境界不明瞭なムード状,一部黒色調の褐色小結節を認めた.臨床的に悪性黒色腫を疑ったが,病理組織学的には,腫瘍の境界は明瞭ではないが,全体的構築は左右対称性が保たれており,真皮内の小血管の増生を伴う線維性間質内に,大型腫瘍細胞が孤立性にまたは小細胞巣を形成して増殖していた.腫瘍細胞は核小体の明瞭な大きい卵円形の核を持ち,メラニン顆粒を有するものもみられた.免疫組織化学的にはS-100陽性,HMB45陰性でPCNAは真皮上層部のものにのみ陽性であり,desmoplastic Spitz nevusの亜型であるangiomatoid Spitz nevusと診断した.また,本症例にみられる小血管と線維成分の増生が腫瘍細胞の放出する増殖因子によるものである可能性を考え,vascular endothelial growth factor(VEGF),basic-fibroblast growth factor(basic-FGF),interleukin-8(IL-8)の特殊染色を行ったところ,VEGF,basic-FGFが腫瘍細胞の一部に弱陽性であったため,その関与が示唆された.
学会抄録
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