日本皮膚科学会雑誌
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115 巻 , 10 号
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皮膚科セミナリウム 第6回 色素性腫瘍
  • 影下 登志郎
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第6回 色素性腫瘍
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1429-1434
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    メラノーマの網羅的・体系的遺伝子解析の結果,メラノーマとスピッツ母斑の鑑別が可能になった.さらに,メラノーマ臨床病型が特定の遺伝子異常と関連している可能性が示唆された.免疫・分子生物学の技術を駆使した新しいメラノーマワクチン療法が開発されている.現時点での臨床効果は十分ではないが,興味あるデータが集積されている.今後,治療法の改良には基礎研究と臨床研究の連携が重要である.
  • 斎田 俊明
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第6回 色素性腫瘍
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1435-1442
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
  • 田中 勝
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第6回 色素性腫瘍
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1443-1448
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    ダーモスコピーによる悪性黒色腫,色素細胞母斑,基底細胞癌,脂漏性角化症,血管病変の鑑別点を記した.ダーモスコピーでは,少なくとも10時間程度のトレーニングを行い,基本的用語を理解し,2段階診断法などの手順を踏むことで正診率が向上する.第1段階でメラノサイト病変か否かを鑑別し,第2段階でメラノサイト系変が良性か悪性かを判定する.本当に難しい症例では臨床,ダーモスコピー,病理の総合診断が望ましい.
総説
  • 中川 秀己, 五十嵐 敦之, 江藤 隆史, 小澤 明, 根本 治
    原稿種別: 総説
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1449-1459
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    乾癬治療の質的向上を図ることを目的として,前回の調査よりも参加施設を拡大し,乾癬患者の症状および改善度,ストレス,満足度など多面的な項目からなるアンケート調査を医師,患者両方に実施し,685例の回答を得た.現在の治療満足度について「とても満足している」と回答した患者は9.8%,治療効果とストレス改善効果を総合的に判断した総合満足度に「とても満足」,「満足」と回答した患者は19.0%と,前回の調査同様,本邦における乾癬患者の満足度は低いことが確認された.また,ストレスを感じている患者の割合は67.4%であり,原因として「患部を見られること」,「外用薬による治療」があることも明らかにされた.総合満足度へ影響を及ぼす因子では「患者による症状の改善評価」(寄与率52%)が最も高く,患者の視点から症状改善を把握することの重要性が明らかにされた.そして,患者と医師の改善度評価にはギャップが存在することが示唆された.これらの知見から,乾癬治療の質を向上させるためには,患者が皮膚症状の改善度をどのように感じているのか,皮膚症状や外用薬治療が日常生活に支障を来していないか,などを患者に尋ねることで患者の治療満足度を把握し,それに対応した治療を行うことで患者満足度の高い,患者の視点に立った治療が実現できると考えられた.
原著
  • 上ノ土 武, 占部 和敬, 師井 洋一, 松田 哲男, 古江 増隆
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1461-1464
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    真菌染色液ズームブルー®を用いて疥癬虫(Sacroptes scabiei var. hominis)の虫体,虫卵,および糞の染色を試みた.同一の試料に対し,染色液滴下30分後と12時間後に観察を行った.30分後には,虫体,虫卵はほとんど染色されなかった.12時間後では,虫体,虫卵は明瞭に青染されるものもあれば,ほとんど染色されないものも観察された.糞は,30分後では観察はやや困難であったが,12時間後にはほとんどすべてが明瞭に染色され,確認は容易であった.疥癬を疑い顕微鏡検査を行う場合,ズームブルー®は有用であることが示唆された.しかしながら,クロラゾールブラックEと比較すると,クロラゾールブラックEのほうがより迅速に糞を染色することができ,検査に適していることが示唆された.初回の検査で虫体,虫卵もしくはその一部,および糞が観察されなくても時間を経て何回か確認をすることが必要であることが示唆された.
  • 安藝 良一, 青地 聖子, 浅井 とし子, 清水 理会, 原田 晴美, 衛藤 光
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1465-1472
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    近年,尋常性乾癬に対しnarrow-band UVB(以下NB-UVB)療法が有効との報告が多くなされているが,多くは入院加療を原則としている.今回我々は尋常性乾癬患者43例について外来治療におけるNB-UVB療法の評価を試みた.その結果,週1回照射は週2~3回照射に比べPASIスコアを75%改善させる割合では劣るものの,50%改善させる割合では有意差を認めなかった.このことから,尋常性乾癬におけるNBUVB療法は週2~3回照射が望ましいが,外来での週1回照射は患者にとって有用な選択肢の一つと考えられた.
  • 義澤 雄介, 川名 誠司
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1473-1480
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    円形脱毛症の病変部には,リンパ球とともに肥満細胞の浸潤が認められ,円形脱毛症において肥満細胞が重要な病因的役割を果たしていることが推察されている.我々は,第2世代抗ヒスタミン薬であるエバスチンによる円形脱毛症治療を試み,その効果を検討した.円形脱毛症患者23例にエバスチン10 mgを1日1回投与し(エバスチン投与群),プラセーボ群として9例にディアゼパム2 mgを1日1回投与した(ディアゼパム投与群).それぞれ3カ月間投与し,脱毛病変の観察を行ったところ,エバスチン投与群では23例中14例(60.9%)に発毛を認め,ディアゼパム投与群では9例中1例(11.1%)のみに発毛を認め,その比率はエバスチン投与群で統計学的に有意に高かった(p=0.0179).また,ディアゼパム投与群で発毛を認めなかった8例に対し,ディアゼパム投与終了後からエバスチン10 mgを3カ月間投与したところ,6例に発毛が認められた.これらの結果は,円形脱毛症に対してエバスチンが有効であることを示唆した.エバスチン投与群において発毛を認めた14症例と認めなかった9症例に分けて検討すると,性別,罹病期間,重症度の構成に差はなかったが,平均年齢は発毛を認めた14症例で有意に高く(それぞれ45.3±16.9歳,25.3±9.3歳.p=0.0088),年齢が高いほどエバスチンの効果が高い可能性が考えられた.
  • 藤沢 智美, 川合 さなえ, 山中 新也, 清島 真理子, 上杉 道伯
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1481-1486
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    15歳,男児.2004年5月より有痛性の下腿潰瘍が出現,多発してきた.血小板減少,APTT延長.抗カルジオリピンβ2GP1抗体と,ループスアンチコアグラントが陽性であり,6週後の再検も同所見であった.皮膚病理組織で潰瘍底周囲のリンパ球浸潤と小血管の血栓がみられた.肺CT,肺血流シンチで肺梗塞が検出された.腎静脈合流部直下より下大静脈は閉塞しており,大腿静脈,腸骨静脈,浅大腿静脈に血栓症があった.これにより腹壁静脈が側副血行路となり怒張していた.抗リン脂質抗体症候群(APS)と診断した.プレドニゾロン内服により皮膚潰瘍は治癒した.血栓症に対して下大静脈フィルターが挿入され,ワルファリンカリウム4mg/日内服中である.過去に報告のあった小児例を検討し,小児の原発性APSは成人例と比較して脳虚血性疾患を呈することが多く,肺症状は少ないという点が明らかとなった.
  • 河崎 玲子, 亀井 恭子, 加藤 しおり, 小西 さわ子, 今山 修平
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 10 号 p. 1487-1492
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    5年と11年の病歴を持つ自傷性皮膚炎の2例を報告する.症例1は61歳女性.5年前から体幹・四肢に径1.5 cmまでのびらん性紅斑が出現して寛解と増悪を繰り返し,皮膚生検にて落葉状天疱瘡の診断を受けていた.病理組織標本の再検討と患者血中抗体測定により水疱症は否定された.症例2は27歳女性.外科手術を契機として8年前に発症した顔面の再発性難治性潰瘍を主訴に3年前に来院した.当院にて加療した3年の間に顔面の潰瘍は治癒したが,その一方で体幹・四肢に潰瘍と線状のびらん性紅斑が群生して寛解と増悪を繰り返した.2例とも皮膚病変は①解剖学的背景に無関係な分布と,②手指の動作方向に長軸を持つ線状の配列を示し,③個疹は大きさと性状が均一であり,④寛解・増悪を繰り返し,⑤経過と皮膚所見が検査値と乖離しており,⑥明らかな精神疾患の合併は認めなかった.
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