日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
78 巻, 6 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 上田 恵一
    1968 年 78 巻 6 号 p. 517-
    発行日: 1968年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    Griseofulvin(GF)がin vitroでも白癬菌に作用することは既に知られ,余も第2報でその際における菌体並びに培地のアミノ酸動態について詳述したが,GFはいうまでもなく内服によつて奏効するところに特徴がある.そこで本報では健康人にGFを長期に亘り内服せしめ,その内服前及び後の精製健爪角末培地に白癬菌を培養して,菌の発育状態と該培地におけるアミノ酸の動態を比較検討した.謂わばsemi in vivoの実験といつてよい.
  • 上田 恵一
    1968 年 78 巻 6 号 p. 523-
    発行日: 1968年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    ここでいう皮膚pHとは,皮膚表面で薄層となり各層を被覆する物質謂わばskin surface membraneのpHである.細菌または糸状菌の皮膚への感染と,皮膚pHとの関係について幾多の文献があるが,griseofulvin(GF)と皮膚pHとの関係については,僅かにJolly et al.(1961)が報告しているに過ぎない.そこで今回は,GF内服により,皮膚pHが果して如何に影響されるかを,健康人並びに白線罹患例の正常部皮膚につき比較検討し,さらに白癬病巣部皮膚について検索した.
  • 石橋 康正, 池田 重雄, 川村 太郎
    1968 年 78 巻 6 号 p. 532-
    発行日: 1968年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    四肢末端,殊に指尖部,爪下等に,主として単発性に発生する有痛性小腫瘍の存在については,既に古くから知られていた模様である.Greigによれば,Hippocrates及びGalenの書にも,これと思われる記述があるという.それらはCheldonの記載以来,painful subcutaneous tubercle,Angiosarkom,perithelioma subunguale,endothelioma vasculare等種々の名称のもとに報告されて来たが,その本体や由来についての鋭い考察はMassonに待たねばならなかつた.1924年Massonは正常指端における動静脈吻合部を組織学的に検索し,この部の構造が爪下に発生する有痛性小腫瘍のそれと,極めて類似している点に着目し,この腫瘍を動静脈吻合部に由来するものとして,angioneuromyomes arterielles或いはtumeurs glomiquesと呼んだ.その後Popoff,Bailey,さらに近年ではClaraらの詳細にわたる研究によつて,所謂glomus腫瘍の概念が確立され,その発生母地が皮膚glomusであると一般に信じられるにいたつた.一方Weidman及びWiseは全身に多発した無痛性glomus腫瘍の一例を報告したが,これらは組織学的に海綿状血管腫様構造を有し,神経線維を証明せず,分布や症状の点で,前述の所謂有痛性孤立性glomus腫瘍とは,いささか趣を異にしている.従来から皮膚glomusの分布は指端爪床,指趾末節腹面に多く,躯幹四肢にはほとんど存在しないといわれており,このような症例では,既存の皮膚glomus,Sucquet-Hoyer管の腫瘍性増殖という考えだけでは説明し難く,むしろ異所的皮膚glomusないしはglomus以外の母地からの発生が考えられねばならない.一方またMurray及びStoutはglomus腫瘍の組織培養を行ない,培養された類上皮細胞(glomus細胞)がZimmermanのいうPerizytenと,単に形態的類似性のみならず,収縮能を有するという機能的類似性もまた認めたところから,glomus腫瘍を形成する類上皮細胞は,このPerizytenに外ならないと結論している.今日ではglomus腫瘍は一種のhamartomaであり,その単発ないし局所型は皮膚glomus類上皮細胞成分の特異的増殖,汎発型はその血管成分の特異的拡張として考えられてはいるが,その腫瘍を形成する類上皮細胞は,皮膚glomus由来のほかに,他の発生母地もまた考慮されねばならないとされるにいたつている.今回われわれは,22才,女子の手,指に多発した有痛性glomus腫瘍の一例を経験したので,この機会に,これらを電顕的に検索し,所謂類上皮細胞のsubmicroscopicな構造,及びそれと神経との関係,さらにはその構造から類上皮細胞の由来ないしは他細胞との類似性等について,追求しようと試みた.なお本症例は第437回皮膚科学会東京地方会で症例として報告し,またその一部は第30回東部連合地方会でsymposiumとして発表したものである.
  • 手塚 正, 菊池 礼子, 清寺 真
    1968 年 78 巻 6 号 p. 545-
    発行日: 1968年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    64才家婦,約5年前に頭頂部に拇指頭大の腫瘤に気付き,除去手術を受けた.術後1年して同部位に再発し,急速に増大して来た.腫瘤は約40×30×20cm,正常皮膚色,表面平滑で光沢があり,弾性軟で,表面の一部は青色を呈し,数条の毛細血管拡張が認められた.割面では,黄白色,均一な腫瘍組織が表皮下より帽状腱膜上に塊状に存在し,漿液性分泌物を満した大小の嚢胞と出血塊が認められた.組織学的には,被覆表皮は菲薄化し腫瘍組織との連絡は認められなかつた.腫瘍は結合織性被膜により被覆され,また小葉に分けられ網状構造を示している.また種々の大きさの管腔様構造が認められ,その或るものは拡大して腺腔様構造を示し,その中にHale,Alcian Blue染色で青染する物質が認められた.Sudan Ⅲ染色陽性物質は認められなかつた.この腫瘍を構成する細胞は主として3種類認められた.
  • 1968 年 78 巻 6 号 p. 546-
    発行日: 1968年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
  • 1968 年 78 巻 6 号 p. 580-
    発行日: 1968年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
feedback
Top