日本皮膚科学会雑誌
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89 巻 , 12 号
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  • 菊川 洋祐
    1979 年 89 巻 12 号 p. 805-
    発行日: 1979年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    糖尿病,慢性肝炎,肝硬変患者の口唇粘膜にみられる血管所見を肉眼的および生態顕微鏡的に観察し,つぎの成績をえた. 1.糖尿病の場合,顕微鏡的には多彩な血管像を呈する傾向がみられ,とくに微細毛細血管,係蹄頂延長,拡張の頻度が高かった.肉眼的には約半数に血管拡張所見が認められ,拡張の程度は女性よりも男性に強く,年齢的には40歳以上,とくに50歳代に最も強く認められた.罹病期間および高コレステロール血症と拡張所見との関係はみられなかった.糖尿病性網膜症を有するものは有しないものに較べ拡張所見を有するものが明らかに高率にみられたが,特異的な拡張型はみられなかった.空腹時血糖値が 200mg/dl 以下の軽度糖尿病にむしろ拡張所見を有するものが多く,またその程度も強かった. 2.慢性肝炎と肝硬変の場合,ともに毛細血管係蹄の高さが延長し,ほとんどの症例に拡張がみられ,しかも高度な拡張係障が目立った.また,毛細血管のみならず乳頭下静脈叢の拡張も高頻度に認められた.しかし,その他の形態異常は慢性肝炎に分岐または吻合がかなり高頻度にみられたほかは少なかった.肉眼的にも慢性肝炎,肝硬変ともにほとんどの症例が拡張所見を有し,とくに肝硬変では多数の斑状血管拡張や,ロ唇全体の著しい血管拡張を呈するものが特異的に多くみられた.また,慢性肝炎,肝硬変ともに男性の方に拡張の程度が強く,年齢的には40歳代と50歳代にもっとも拡張所見が強くみられれる傾向があった.しかし,罹病期間との関係はみられなかった.慢性肝炎にはクモ状血管腫や紙幣状皮膚は少ないためか,それらとの関係は認められなかったが,肝硬変ではそれらを有するものの方に著しい拡張所見を有するものが多かった.しかし慢性肝炎,肝硬変ともに手掌紅斑の有無との関係はみられなかった.
  • 土山 秀, 宇佐美 善政
    1979 年 89 巻 12 号 p. 825-
    発行日: 1979年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    迎珠毛の1症例の臨床像,走査電顕像,光顕像を報告しか.自験例は,3歳女子,被髪頭部全体に毛孔性角化性丘疹を認め.頭髪は極めて疎で,多くは1~5mmで切れている.毛幹には結節部と狭窄部が規則正しく交互に配列している.足趾爪甲には扁平化をみる.走査電顕にて,毛幹の狭窄部にlongitudinal ridging を認む.光顕では,毛球部直上で毛根の狭窄をみる.
  • 五十嵐 良一
    1979 年 89 巻 12 号 p. 831-
    発行日: 1979年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    慢性円板状エリテマトーデス (DLE) および全身性エリテマトーデス (SLE) の皮疹部皮膚について免疫組織学的な検索を行った結果, DLE では表皮真皮結合部(junction) や真皮血管に lgE の沈着は認めず,また真皮血管において他の免疫グロブリン (lg) などの沈着は,上層で比較的認められ下層では少なかった. SLE ではjunction や真皮血管に lgE の沈着を認める症例があり,これらはいずれも病勢が急性期であった.真皮血管においては他の lg などの沈着は DLE と異なり上層,下層ともほぼ同率に認められた. 次に蛍光所見と臨床所見との関連性を検討した. DLE と SLE で差が認められたのは真皮血管における蛍光所見と臨床所見との関係であった. DLE では RA など2,3の検査所見を除いて諸検査成績が正常範囲の症例の真皮血管に沈着が多いのに対し, SLE では病勢が急性期,すなわち諸検査成績に異常を示す症例に蛍光陽性所見が多かった. また DLE と SLE の一部の症例に血清lgE高値を示す症例があった.これは DLE では男子で皮疹が多発し,経過の長い症例であり, SLE では病勢が急性期の症例であった. 以上より,特に真皮血管における蛍光所見と臨床所見との関係から,エリテマトーデスの皮疹発生機序に DLE では細胞性免疫の, SLE では液性免疫の関与が大きいものと考えた,
  • 石橋 康正, 大塚 藤男, 中川 秀己, 久木田 淳
    1979 年 89 巻 12 号 p. 853-
    発行日: 1979年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    Hailey-Hailey 病 (HHD) 病変部表皮に見られる acantholysis の本態を,動的面から検索する目的で,その部の表皮の体外培養を試み,同時に培養した尋常性天疱瘡 (PV) のそれとを比較しながら,経時的に観察した. HHD の培養表皮細胞は,PV 患者のそれと異り,培養早期から表面凹凸の目立つ薄板状の遊出や,個々の細胞が離ればなれとなる孤立性遊出,或いは細胞質が細長く伸張した直線型の遊出等,細胞間の解離乃至その結合の不全を示唆する遊出形態を示した.この所見は表皮内に見られる “acantholysis” の組織培養レベルでの一表現であり,同時に表皮細胞自身の組織化力の低下を意味するものと考えた.このことから, HHD 患者表皮細胞には,PV 患者のそれと異り,遺伝的に規定された,結合の欠陥を含めた或る種の膜機能の不全があるものと推論した.
  • 1979 年 89 巻 12 号 p. 863-
    発行日: 1979年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
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