日本皮膚科学会雑誌
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90 巻 , 14 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 石井 則久, 池澤 善郎, 永井 隆吉, 奥田 研爾
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1337-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    マウスにおける DNFB (2,4-dinitro-1-fluorobenzene)ないし TNCB (2,4,6-trmitro-1-chlorobenzene)の接触過敏症について多数の近交系マウスを用い,更に C3H/He マウスを用い,抗 I-A,B 血清,抗 I-J 血清を用いて遺伝学的に検討した. DNFB に対する接触過敏症は主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibilitycomplex: MHC)に関連した I-A 亜領域によって支配されており,その抑制は I-J 亜領域によっても支配されている成績を得た.しかし TNCB に対する接触過敏症は DNFB 接触過敏症と異なり MHC に関連した免疫応答遺伝子には支配されていなかった.
  • 竹内 隆司
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1343-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    2-stage carcinogenesis による実験的腫瘍発生に及ぼすアレルギー性接触過敏の影響について,A/J マウスおよび DNCB を用いて研究し,以下の結果を得た. 1. Kawamuraら1)の示したごとく 1 % DNCB 溶液にて連続5日間塗布感作し,21日後に 0.1% DNCB 溶液にて反応惹起を加えた群は反応惹起部位の基底細胞分裂数の増加が認められ,これは未感作群に比較して有意(P<0.01)の差を示した.これをアレルギー性接触過敏反応の指標とした.今回著者は Cyclophosphamide(以下CYと略記)を DNCB 感作一反応惹起に先だつ前処置として注射すると,CY 未処置群に比較して有意(P<0.01)の差をもって反応惹起部位の基底細胞分裂数が増加することを認めた.これをアレルギー性接触過敏反応の増強と解釈した. 2. DNCB感作一反応惹起をInitiation, Promotionに先だつ前処置とする群では,単に0.1%DNCBを前処置とする群に比較して有意(0.02<p<0.05)の発生腫瘍数増加を認め,さらに Initiation Promotion 処置のみの群と比較して発生腫瘍数の増加傾向を認めた.このことより Initiation の前処置としての DNCB 感作-反応惹起は Initiation を修飾し,腫瘍発生傾向を増大させる因子と成り得ると考えられる. 3. CY 処置につづく DNCB 感作一反応惹起を Initiation Promotion の前処置として加えた群と DNCB 感作一反応惹起のみを前処置として加えた群との比較では,発生腫瘍数に有意差は認められなかった.このことより腫瘍発生に関しては,単に Initiation を加えた時点の分裂細胞数のみが関連するばかりではなく,細胞性免疫そのものが関連するものであると考えられ,この際に一定レベルの細胞性過敏が成立していれば,それをさらに増強しても腫瘍発生は増大しないといり成績が得られた.
  • 荻野 篤彦, 渡辺 昌平
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1353-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    モルモットにおけるトリコフィチン(Tr)反応を組織学的に検討する目的で,粗 Tr 液にて惹起した皮内反応を経時的に肉眼的に観察し,同時にその部を生倹しエポン包埋・1μ厚切片・ギムザ染色標本を作製し,光顕下に真皮の浸潤細胞を分別し,算定した. Trichophytonmentagrophytes 感染モルモットにおける Tr 反応は肉眼的にも組織学的にも菌体と complete Freund's adjuvant の懸濁液で感作した場合の反応(遅延型反応)と菌体と incomplete Freund's adjuvant の懸濁液で感作した場合の反応(Jones-Mote型反応)のほぼ中間の像を示し,それらが混合している可能性が示唆された.
  • 石橋 康正, 大塚 藤男, 久木田 淳
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1363-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Hailey-Hailey (HH)病培養表皮細胞において見られる顕著な解離性と,特異な移動能が,外見上正常と思われる表皮においても認められるかどうかを確めるために,2人の典型的 HH 病患者から,病変発生の既往のまったくない部位を選び,組織片を採取, explant culture を試みた.その結果,それらの組織学的,並びに電顕的にほぼ正常と思われる皮膚からも,頻度は少いにしても,病変部のそれと同様な顕著な解離性と,移動能を示す表皮細胞の遊出が認められることを確めた. この結果から,HH 病において見られる表皮細胞の特異な病態は,全身の皮膚及び多分粘膜に起こり得るものであり,HH 病が或いは被覆上皮全体にわたる系統疾患である可能性が推論された.
  • 山本 康生
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1373-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Wistar 系ラット背部の微景凍結乾燥皮膚組織を酵素源としてヒアルロソ酸(以下 HA と略)合成酵素活性を測定した UDP-N-acetyl-D-〔U-14C〕-glucosamine (以下UDP-GIcNAc-14Cと略)と UDP-D-glucuronic acid(以下UDP-GlcUAと略)を基質として 0.1M Tris-HCl buffer pH 7.0 とMg# の存在下に37°C,3時間反応させ,下降法ペーパークロマトグラフィーを行ない多糖体ポリマーとヌクレオタイドに分離した.原点にとどまる多糖体ポリマーの放射活性をオートラジオグラフィーで確認後,その放射活性を液体シンチレーションで測定し,以下の結果を得た. 1)酵素源としての皮膚組織を含まない系および煮沸した皮膚組織を用いた系では多糖体ポリマーの形成はみられない, 2)多糖体ポリマーは反応時間3時間まで直線的に増加する. 3)多糖体ポリマベま皮膚組織10mgまで直線的に増加する. 4)本反応は PH 依存性である.  5)本反応において,基質(UDP-GlcNAc-14C)に対するみかけ上のKm値は2.4×10-5Mである. 以上より本反応は酵素的に進行していると考えられた.さらにヒアルロニダーゼ消化実験と二次元電気泳動の結果より,多糖体ポリマーは HA を主とする物質であると考えられた.また,凍結乾燥皮膚組織に凍結融解の操作を繰り返し加えた後の上清部分にも同様の多糖体ポリマー合成活性がみられ,凍結乾燥皮膚組織そのままを用いた時の約60%の活性であった. 加齢との関係では,凍結乾燥重量あたり,胎児で多糖体ポリマー合成活性は最高値を示した.
  • 猿田 隆夫
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1381-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    単純性庖疹45例(口唇および熱性庖疹23例,陰部庖疹5例,庖疹性凛疸5例,狩部などの異所性ヘルペス11例,汎発性単純性庖疹1例)の水庖蓋を採取し,これを電顕的に観察し次の結果を得た.単純性庖疹の各臨床型の間,および発症からの各時期の間で,2型ヘルペスウイルスによる汎発性単純性庖疹の症例を除いて差はなかった.ヘルペスウイルス感染表皮細胞の初期の変化から晩期までの変化を示した.感染表皮細胞は,巨大化する傾向がみられたが,これは主として細胞質の増大によるものであった.核は時間の経過とともにむしろ縮小する傾向にあった.この傾向は多核巨細胞でも同様であった.核内のスクレオカプシドの形態において,水痘一帯状庖疹ウイルスに特徴的とされていたカプシド内の数個の小球状構造が単純性庖疹でも認められた.また光顕レべルでの核内封入体の本態を明らかにできた.それは従来いわれているように核の一部を占めるものではなく,核そのものが封入体であった.その内部には無数のスクレオカプシドが充満して認められた.その周囲には明るい均質無構造の物質(実は細胞質の一部)があり,この外側には電子密度の高いトノフィラメントがこれを取り巻いていた.マクロファージに貪食されたウイルス粒子を認めた.2型ヘルペスウイルスの症例では,核内に小管状構造,管状構造を認めた.これらの構造はウイルス粒子との関連性があることが示唆された.
  • 大熊 守也
    1980 年 90 巻 14 号 p. 1401-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
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    8例の SLE , 1例のSLE初期例(ARA criteria は顔面紅斑のみでその他異常所見なし4年後診断確定)比較例として SLE でなト10症例をリンパ造影により検索.8例 SLE において,願粒状パターンがみられ,これはベーチェット病でも認められたので特異的ではないが SLE の診断,鑑別診断に応用できる.なお SLE 初期例では造影上異常がみられなかったのでごく初期ではこの検索法は役に立だないと思われる.
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