日本皮膚科学会雑誌
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101 巻 , 5 号
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  • 新関 寛徳
    1991 年 101 巻 5 号 p. 509-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    日本人天疱瘡患者33例(尋常性天疱瘡17例,落葉状天疱瘡13例,亜型・診断不能群3例)のHLA抗原のタイピングを施行した.血清学的タイピングにおいては,尋常性天疱瘡とDR5,DRw6,DRw12,DRw52との正の相関,DR2との負の相関,落葉状天疱瘡とDQw1との正の相関が見出された.さらにDNAタイピングによりDQw5のタイピングを施行したところ,尋常性天疱瘡とDQw5との正の相関が見出された.以上の血清学的およびDNAタイピングの結果より日本人尋常性天疱瘡とDRw12(DR5),DQw5(DRw6)との正の相関,DRw52との二次的な正の相関,DR2との負の相関が見出された.落葉状天疱瘡においては血清学的にはDQw1との相関は見出されたが,DNAタイピングでは,そのsubtypeであるDQw5との相関は見出されなかった.以上より日本人天疱瘡には,その臨床亜型を問わず,免疫遺伝学的素因が存在することが示唆された.
  • 刀祢 毅, 衛藤 光, 勝岡 憲生, 西岡 清, 西山 茂夫
    1991 年 101 巻 5 号 p. 519-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    3種類の正常人培養表皮細胞と6株の培養人表皮腫瘍細胞の,HLA-DR抗原とMHC class 1抗原にたいするinterferon-γと活性型Vitamin D3の効果をfluorescence activated cell sorterを用いて解析した.interferon-γ(500JRU/ml,72h)添加培養により,3種中3種の正常人培養表皮細胞と,6株中4株の培養表皮腫瘍細胞において,HLA-DR抗原が誘導,増強された.そして,活性型Vitamin D3は,interferon-γとの同時添加のみでなく,interferon-γ処理前および処理後の添加培養においても,誘導,増強されたHLA-DR抗原を濃度依存性に抑制した.また,class Ⅰ抗原の発現もinterferon-γにより増強され,活性型Vitamin D3の同時処理により濃度依存症に抑制された.
  • 豊島 弘行, 堀 真, 吉田 彦太郎
    1991 年 101 巻 5 号 p. 527-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    良性腫瘍である脂漏性角化症,ケラトアカントーマ,前癌状態の老人性角化症,Bowen病の4疾患についてDNAヒストグラムを作製し,DNA index,polyploid cell出現率を比較・検討した.DNA indexにおいては,老人性角化症が,脂漏性角化症,ケラトアカントーマより高い値をとり,Bowen病が脂漏性角化症より高値を示した.4C以上のpolyploid cell出現率においては,ケラトアカントーマは脂漏性角化症より,老人性角化症及びBowen病はケラトアカントーマよりもそれぞれ,有意に大きい値をとった.しかしながら,老人性角化症とBowen病との間には有意の差はみられなかった.すなわち,4C以上のpolyploid cell出現率においては,皮膚良性腫瘍と前癌状態に差が見られたが,同じ前癌状態の老人性角化症とBowen病との間には差がみられなかった.また,ケラトアカントーマのpolyploid cell出現率は,脂漏性角化症より高値を示した.この結果は,同じ良性腫瘍であっても,活性の違いを反映しているのではないかと考えられた.
  • 豊島 弘行, 堀 真, 吉田 彦太郎
    1991 年 101 巻 5 号 p. 533-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    皮膚有棘細胞癌において,polyploid cell,即ち核DNA量の大きな腫瘍細胞を取出し,その特性を知るため,腫瘍細胞を密度匂配遠沈法を用いて3層に分画した.そして,分画した腫瘍細胞の核DNA量と細胞質の比重,核細胞質比(以下NC比),核切れ込み指数などとの関係を検討した.その結果,高比重分画ほどpolyploid cell出現率が高く,NC比が大きい傾向がみられた.しかしながら,比重と核切れ込み指数との間には一定の関係はみられなかった.
  • 清水 宏, Olivia MV Schofield, Robin AJ Eady
    1991 年 101 巻 5 号 p. 539-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    日本では未だ施行されていない先天性表皮水疱症の胎児皮膚生検による出生前診断の典型例を報告した.母親は22歳イギリス人女性.本人および夫に先天性表皮水疱症(EB)の家族歴は全くなかったが,第一子はHerlitz致死接合部型EBに罹患しており一歳時に死亡した.2年後に再び妊娠したため出生前胎児診断を希望し,1989年10月にロンドンのセントトーマス病院を受診した.Fetoscopyで胎生18週の胎児皮膚を生検し検索したところ,電顕的にlamina lucidaでの表皮,真皮の解離が認められた.蛍光抗体間接法では胎児皮膚基底膜部のGB3抗原は完全に欠如していた.以上より今回妊娠中の胎児もHerlitz型EBに罹患していると診断した.両親の希望により妊娠を中絶した.中絶後の胎児皮膚の精査により,胎児はやはりHerlitz型に罹患していたことが確認された.過去10年間に英国Institute of Dermatologyで実施した胎児皮膚生検によるEBの出生前診断54例の経験に基づき,その社会的意義並びに日本で実施する場合の問題点について述べた.
  • 岡田 奈津子, 東山 真里, 森本 静夫, 吉川 邦彦
    1991 年 101 巻 5 号 p. 547-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    エトレチナート長期内服加療を行なった16症例につき,骨,関節異常の有無を骨X線検査にて検索した.対象疾患の内訳は尋常性乾癬13例,膿胞性乾癬2例,掌蹠膿疱症1例で,性別は男性15例,女性1例,年齢は31歳から79歳(平均56歳),投与期間は9ヵ月から4年6ヵ月(平均2年6ヵ月)であり,総投与量は5.1gから36.4g(平均18.3g)であった.骨X線検査において,骨棘の形成や靱帯の石灰化等の過骨症変化及び長管骨の骨膜肥厚等の異常は同年齢の対照群に比してやや高率にみとめられた.これら異常を示した大部分の症例は自覚症状をみとめず,又,検査値においても異常をみとめなかった.従ってエトレチナート長期内服症例においては定期的に骨X線検査を施行する必要があると考えられた.
  • 香曽我部 幸, 多田 譲治, 荒田 次郎
    1991 年 101 巻 5 号 p. 553-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    幼児期より右手掌,両足底,指趾に角化性小丘疹が多発し,組織的にcornoid lamellaを呈した39歳女性例に,電顕的考察を加え,punctate porokeratotic keratodermaと診断した.文献的考察によりpunctate porokeratotic keratodermaおよびporokeratosis punctata palmaris et plantarisは,keratosis punctata palmaris et plantarisと必ずしも一線を画しがたく,そのvariantである可能性を示唆した.
  • 水谷 智子, 水谷 仁, 橋本 健治, 岸田 眞智子, 谷口 弘隆, 岡田 浩明, 村田 実, 中村 保夫, 清水 正之
    1991 年 101 巻 5 号 p. 561-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    L-トリプトファン製剤内服により発症した,Eosinophilia-myalgia syndromeの2例を報告した.症例1は72歳,女,L-トリプトファン製剤を1.0g/日,4ヵ月間,総量114.0g内服後,前腕より始まる腫脹が生じ,しだいに顔面,指,趾を除くほぼ全身の皮膚硬化が出現した.症例2は74歳,女,L-トリプトファン製剤を1.0g/日,5ヵ月間,総量168.0g内服後,下腿より始まる紅斑,腫脹出現.しだいに顔面,指,趾を除くほぼ全身の皮膚硬化に変化していった.2例とも好酸球増多(1,000/mm3↑)以外血液学的には特記すべき所見なく,症例1の下肺野に軽度の線維化を認めた以外,内臓病変も伴っておらず,指尖潰瘍,関節拘縮,手指の硬化,レイノー症状等も認めなかった.2例とも軽度の末梢神経障害を呈していた.病理組織学的には,表皮萎縮,真皮浅層から深層にかけての膠原線維の増加,変性を認め,好酸球,リンパ球浸潤を伴い,筋膜の軽い肥厚と筋線維間の少数のリンパ球浸潤がみられた.真皮深層の末梢神経線維の減少と軸索内に顆粒状物質の沈着がみられた.2例は,同一の医院より重複した期間内での内服薬の投与を受けており,同時にジアゼパムの投与も受けているが,同一Lot.のL-トリプトファン製剤を内服していた可能性が強く,本疾患との因果関係は強く示唆された.
  • 1991 年 101 巻 5 号 p. 567-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
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