日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
71 巻 , 5 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 帷子 康雄
    1961 年 71 巻 5 号 p. 457-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    1922年Storm van Leeuwen,Bien u. Varekampは簡單な方法でアレルギー性疾患の存在を知る目的で,人間皮膚鱗屑浸出液を抗原とする蕁麻疹型皮膚即時反應を創始発表し,その理論的意義は他日の評價にまかせることとして,主として気管支喘息,枯草熱等の診断に使用した.以来この方法は皮膚科領域に導入され(Rost其他),Storm反應と稱されるに至つたが,我々の生活環境にある殆んど全ての物質がアレルゲンとなる可能性を有すると考えられ,その後,人間の正常鱗屑のみならず各種の病的鱗屑,諸種体液,爪其他の物質を使用した即時反應の檢索成績が内外諸家により多数報告されている.勿論かゝる皮膚反應の意義に対する評價は区々であり,單に被檢者の適用物質に対する過敏性乃至非特異性陽性反應を示す場合も少くなく,皮膚反應のみで当該疾患に対する特異的アレルゲンを決定することの当を得ないのは言を俟たないが,欧米に於いては数十種のアレルゲンが市販されており,これらによる皮膚反應はアレルギー性疾患々者に対して,既にroutineの檢査とされており,アレルギー準備性乃至特異的アレルゲンの檢索に当り無視し得ないものと考えられる.よつて,著者は今囘次の9種類の物質を用いて各種皮膚疾患並びに健康者約1,900名に試みた即時反應の成績について些か報告したい.即ち,抗原としては再発性落屑性猩紅熱様紅斑(猩紅斑と略),脂漏性濕疹(脂濕と略)各鱗屑,聤聹,光田反應抗原,アストレメジン(Astと略),トリコフイチン(Trと略),刺螫昆虫(蚋・蚊・蚤)又,藥力学的皮膚反應としてアセチールコリン(Acと略)及びベンチールイミダゾソン(BIと略)を夫々選んだ.これらのうち,猩紅斑,脂濕の病的鱗屑,聤聹及び光田抗原はStorm抗原と同様の意味で試みた.Astは喘息治療剤として臨床的に使用されておる藥剤で,諸種喘息抗原,死滅痘苗,皮膚・睾丸エキス,ペプトン等が配合されているが,これはベニエ痒疹,神経皮膚炎等気管支喘息との関係が注目されている皮膚疾患に対する抗原性の有無を,又Trは白癬症に対する即時反應の意義を,昆虫浸出液は昆虫刺咬を機にb\々発現乃至増悪のみられる小兒ストロフルス,ヘブラ痒疹,結節性痒疹に対する抗原としての刺螫昆虫の態度を夫々檢討しようとしたものである.次に皮膚疾患に於ける藥力学的反應としては從来より,アドレナリン,モルフィン,カフェイン等による檢査報告に接するが,Acはアレルギー者に於いて副交感神経緊張乃至自律神経不安定状態の存在することが推定されている点並びにアレルギーに於けるAc説或いは假性アレルゲンとしての意義等に関連して,又BIは交感神経遮断剤としてAcと作用機轉が対照的とされている点に着目して夫々取上げられた.
  • 麻生 和雄, 内海 滉, 土谷 秀夫, 竹内 勝
    1961 年 71 巻 5 号 p. 475-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    生体内でmelanin色素がmelanocyteによりtyrosineを基質としてtyrosinaseによつて生成せられることは明らかにされたが,この色素生成を促進,あるいは阻害しこれを支配する様々な要因については知られることが少ない.tyrosinaseをactivateするもののうちでは紫外線などのradiant energy,皮膚温の上昇などが数えられ,一方この酵素を不活性化しているものに-SH groupsがあるという.色素生成反應を支配しているものの中には,上述の1)-SHによるtyrosinaseの銅と結合してしまうものの他に,2)反應生成物と複合体を作るもの,3)あるいは反應そのものに還元的に働くものなどがあると考えられている.私らはビタミンB2・B2がこの様な観点から色素生成と関係のあることを確認し,これを実驗的に確かめることを得たのでその大要を報告したい.
  • 細井 儀三郎
    1961 年 71 巻 5 号 p. 485-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    尿酸は,近年各科領域にわたつて注目されている核酸代謝の人類に於ける終末産物であり,主として細胞核蛋白よりプリン体を経て生成されることは周知の所である.元来,尿酸は食餌に影響される外因性尿酸と体内組織分解に基く内因性尿酸とに分けられるが,何れにしても肝,腎,脾,腸管等の諸臓器がその生成・分解の場と考えられ,代謝の過程に於いては各種の酵素,内分泌,自律神経系が関與し,各種物質代謝と密接な関係を有していることは言を俟たない.扨て,過量の尿酸は赤血球を破壊し,血色素量を低下させ,又汗腺よりの排泄増加により皮膚に瘙感を與えることも指摘されており,山碕は尿酸を一種の起痒性物質と看做しているが,Kromyerは疾患の内因として所謂尿酸性体質を擧げ,その最初の徴候は皮膚に現われるとし,痛風と濕疹とは密接な関係にあり,濕疹様変化に際して血清尿酸が上昇することは諸家により注目されている.又最近Bloch and Johnsonは尿酸の直接の前段階であるxanthineに働くxanthine oxidaseが皮膚に於いても20%に含まれていることを証明し,皮膚に於ける尿酸の生成を示唆した.依つて著者は尿酸代謝障碍の皮膚疾患に対する意義を明らかにするため二,三の実驗を行ない,若干の知見を得たので以下に報告する.
  • 細井 儀三郎
    1961 年 71 巻 5 号 p. 497-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    先に私は各種皮膚疾患に於ける血清尿酸値を性別に健康人のそれと比較檢討し,一般に健康人に比し高値の傾向を認めると共に,病巣面積の廣範囲のもの,炎症症状著明或いは瘙感の甚しい症例に於いて特に高値を示す症例の多いことを述べたが,もともと尿酸は内因性,外因性を問わず,その代謝の過程に於いて種々の酵素,ビタミン或いは内分泌,自律神経系が関與して,諸臓器による生成,合成の營まれていることは言を俟たない.依つて私はこの間の消息を窺うべく血清尿酸と各種臨床檢査成績との関係,皮膚科領域に於いて慣用されている二,三の藥剤の影響並びに疾患の経過に於ける血清尿酸の消長の意義に関して些か吟味を行なつたので,こゝに報告する.
  • 長山 賢
    1961 年 71 巻 5 号 p. 512-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    皮膚における炎症性病巣の組織変化内に出現する各種細胞の起原に関しては従来おびただしい研究報告がなされており,その細胞の1種として細網内皮系由来の細胞の存在が推測されているが,人体皮膚においてその由来を追求した研究者は少く,同一疾患の多数例についてこれを実証したものは未だこれを見ない.著者は上述の理由から炎症性皮膚疾患の組織変化に関与する細網内皮系細胞を実証しようと志したが,炎症性皮膚疾患はその種類が甚だ多く,今直ちにその全般に研究を拡大することは困難である.よつてそれら疾患のうち従来の文献において細網内皮系細胞に関する記載に乏しく,また症状が固定して短期間に変化することが少く,且つ発疹学的に互に類似する形態を示すものとして苔癬化を特徴とするVidal苔癬,Besnier痒疹および慢性湿疹の3疾患を選んだ.そしてその苔癬化病巣の皮内にデキストラン鉄を注射して,これに対する反応態度によつて細網内皮系細胞を組織学的に観察した.
  • 荒尾 竜喜, 藤木 達士, 小澄 英夫, 鳩野 長敬, 沼田 敏男
    1961 年 71 巻 5 号 p. 524-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    急性播種状紅斑性狼瘡(以下SLEと略)は特異な病像を呈する予後甚だ重篤な疾患として可成り古くより多数の学者により検索されて来たが,現在猶難解な皮膚疾患の一つである.最近下垂体副腎皮質ホルモン製剤が臨床各分野に汎く応用され,周知の如く顕著な効果を挙げているが,本疾患に対しては未解決の点が多い.我々は最近経験したSLE中臨床経過を観察し,剖検することの出来た4例について茲に報告する.
  • 六車 勇二
    1961 年 71 巻 5 号 p. 534-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    Womack-Koch(1932)が男女共にandrogen,estrogenを分泌することを見出して以来,この両者の体内に於ける不均衡が各種病変を惹起する要約の一つではなかろうかという解釈が行なわれるようになり,皮膚科領域に於いてもRosenthal,McCurthyを始めWile-Snow-Bradburg,Lawrence-Werthessen等が尋常性座瘡に就いてこの課題をとりあげ,更に1953年にはAron-Brunetiereがandrogen,estrogenの外にprogesteroneをもとりあげていることは既に衆知の通りである.然し皮膚科領域に於けるかゝる方向への研究は今日迄専ら尋常性痤瘡に限られ,広く色々の皮膚疾患に就いての検討は洋の東西を問わず全く行なわれていないと云つてもよい.僅かに岩下が川岸と共にこの問題をとりあげ,その詳細が川岸により発表されているに過ぎない.そこで余は,元来病因の明らかにされていない疾患を単に症候的に一つの体系に系統づけている現在の皮膚科学に於ける大きな分野にとつて,かゝる方向への検討も決して徒爾ではないと考え,さきに発表された川岸の業績を更に補足敷衍すると共に,各種治療剤のandrogen-estrogen balanceに及ぼす影響を追究し,ここに聊か知見を加え得たので以下それらに就いて記述しようと思う.
  • 1961 年 71 巻 5 号 p. 557-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 1961 年 71 巻 5 号 p. 566-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
feedback
Top