日本皮膚科学会雑誌
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91 巻 , 14 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 松岡 伸
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1761-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    皮膚の感覚受容器の1つであるマイスネル小体の加齢に伴う変化を20歳台から70歳台にわたる正常ヒト手指にて観察した.鍍銀法による神経線維染色では,マイスネル小体内神経線維は加齢とともに形態的に変化する.マイスネル小体に入る有髄神経線維を検討したところ,各年代間を通じて数は1本ないし2本がほとんどで,最高は4本である.部位的には,多くがマイスネル小体の近位の部位から入る.形態計測的検討より,マイスネル小体は加齢に従い大きさを増すが,70歳台ではむしろ減ずる.また大きさの変化は主として長軸方向に起るが,60歳台では短軸方向にも生ずる.加齢に伴いマイスネル小体は複雑な形態を示すが,これはねじれのためと思われ,またこの変化が特に顕著に起る年代かおるのを確かめた.加齢によるマイスネル小体の大きさの変化は,層板細胞の大きさの変化が主体であると考えられる.
  • 北島 康雄, 森 俊二
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1771-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    ヒト・アラチノサイトの接着構造であるデスモゾームの膜構造について,基底細胞から角層細胞として脱落するまでの正常な系統的変化をフリーズ・フラクチャー電顕によって観察した.正常ヒトの皮膚の生検材料を生検後直ちに2.5%グルタールアルデヒド固定し,試料とした.基底細胞,有練細胞,穎粒細胞のデスモゾームは,50―110Åの膜内粒子が集合して成る類円形(直径0,3~0.7μ)の斑として認められた.半デスモゾームは膜の凍結破砕面のE面上にのみ数10個の膜内粒子からなる不明瞭な粒子集合としてみられた.角層細胞のデスモゾームは,他の膜内粒子が消失しているためきわだって認められ,角層第1~3層で約100Åの粒子の密な集合としてみられ,第3~5層ではこの粒子の一部欠損した粒子集合となり,第5~7層では少数の残存する粒子からなり,第9~10層では消失していた.また,角層の第1層目の細胞の細胞膜破砕面には,デスモゾーム間を結ぶ網目状をなす幅100Åほどの索状構造が E 面に,溝状構造が P 面にみられた.最後にデスモゾームの膜構造のフリーズフラクチャー観察によるモデル図を提示した.
  • 天野 倫子, 麻生 和雄, 近藤 慈夫
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1781-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎における血清 lgE 高値は,抑制性 T 細胞の機能異常によるものではないかと考え,健康人を対照として,抑制性 T 細胞機能の測定を行ならだ.末梢血より,リンパ球を分離後 Concanav:alin A により抑制性T細胞機能を誘導し, responder-cell の幼弱化に対する抑制率より抑制性 T 細胞機能を測定したその結果対照とくらベアトピー性皮膚炎患者め抑制性 T 細胞機能に異常は認めら.れなかった.
  • 大塚 藤雄, 関 利仁, 滝沢 清宏
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1787-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    5-Fluorocytosine(以下5-Fc)の抗真菌作用機作を形態学的に検討する目的で, 5-Fc 感受性,および非感受性の Trichosporon cutaneum 臨床分離株を 5-Fc 各種濃度添加下に培養し,生育した集落の菌体について,電子顕微鏡を用いて観察した. 5-Fc 感受性株では,核ならびに細胞の腫大を示す所見の他に,細胞内に高電子密度の穎粒ないし Dense body とも言うべき構造体を認めたが,非感受性株では両者とも認められなかった.前者を 5-Fc の DNA 合成系への影響,後者を同剤の RNA 合成系ないし蛋白合成系への影響を示唆する形態学的変化と考えた.
  • 川島 真, 日野 治子, 園崎 秀吉, 宮本 光子, 十字 猛夫
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1795-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    掌蹠膿疱症(以下PPPと略す)88例について, HLAlocusA ,B 抗原の検索を施行した.また ppp 88例を骨一関節症状の有無により2群に区別し,比較検討を加えた.さらに同様の骨一関節症状を有するも PPP の皮疹を認めない6例についても検索した. その結果,PPP と有意に相関する HLA locusA ,B 抗原は認められず, PPP と尋常性乾癬とは免疫遺伝学的に異なる疾患群であると結論した.また骨一関節症状を伴った PPP 患者群においても,有意に相関する HLA 抗原は認められなかった.さらにこの骨-関節症状は HLA-B27 と相関する乾癬性関節炎,ライター症候群にみられる関節炎,強直性脊椎炎とは異なる疾患であることを確認した.
  • 佐藤 昭彦, 高橋 正昭, 清寺 真
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1803-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    膿疱性乾癬4例,うち2例は乾癖性関節炎を合併.と乾癬性紅皮症1例の重症乾耐計5例に Etretinate (Ro10―9359) 治療を行い,症例に応じ PUVA 療法あるいぱ外用コルチコイドを併用した.その結果,著効4例,有効1例の成績を得た. 副作用は従来から知られているビタミソ A 過剰症の他に,皮膚カンジダ症,創傷治癒遅延及び精神神経症状がみられた.膿疱性乾癬の1例に虹彩毛様体炎が発病したが, Etretinate に起因するとは断定出来なかった. 3例につき未変化体(Ro 10―9359)と主代謝物(RO10―1670)の血漿中濃度を経時的に測定した.未変化体の血漿中濃度と投与量との間に直線的相関々係が認められたが,主代謝物の血漿中濃度には個体差があり,両者の相関は一様でなかった.主代謝物の血漿中濃度に治療効果と副作用が良く平行し,1症例にみられた精神神経症状を伴う強い副作用は,主代謝物の血漿中濃度が最高に達した時期に出現した.
  • 兼子 耕
    1981 年 91 巻 14 号 p. 1817-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    皮膚病変を伴う悪性リンパ腫の80症例について,その初診時臨床所見(4項目),皮膚(8項目)及びリンパ節(2項目)病理組織所見に注目し,予後との関連を検討した.このうち,12項目23の因子が重要な予後因子として抽出され,これらの因子を組み合わせて総合的に判断すれば,初診時にも予後の推測が可能であることを示した.また,リンパ節所見は,予後因子として重要であると同時に,皮膚原発悪性リンパ腫の鑑別に大きな役割をもつことが明らかとなり,リンパ節生検の重要性が確認された.さらに,  Edelson らの提唱する CutaneousT-cell Lymphoma (C.T.C.L) という名称に関して若干の私見を述べた.
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