日本皮膚科学会雑誌
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111 巻 , 14 号
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生涯教育講座
  • 上田 正登
    原稿種別: 生涯教育講座
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2073-2080
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
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    The exposure of mammalian cells to ultraviolet radiation (UV) leads to DNA damage, resulting in mutation and possible cancer. UV irradiation has been shown to act both as a tumor initiator and as a tumor promoter. The initiation step by UV involves genetic changes in oncogenes and tumor suppressor genes such as ras, p53, and patched. p53 mutations can be detected in normal skin from sun-exposed sites, indicating the early event of multi-step carcinogenesis. Furthermore, the activation of telomerase may precede the p53 mutation. The molecular mechanisms of UV-induced tumor promotion, principally the epigenetic phenomenon, remain elusive. Molecules acting as tumor promoters in photocarcinogenes include PKC, free radicals, tumor necrosis factor-α, and cyclooxygenase-2. In addition, UV-induced apoptosis is deeply involved in tumor promotion, because resistance to apoptosis is closely associated with the acceleration of tumor formation. The roles of p 53, Fas/FasL, tumor necrosis factor-α, nerve growth factor, and DNA damage in UV-induced apoptosis are discussed.
  • 古川 福実, 松永 佳世子, 上田 説子, 菊地 克子, 戸佐 真弓, 船坂 陽子, 宮崎 孝夫, 藤沢 有紀, 山本 有紀, 飯塚 一, ...
    原稿種別: 生涯教育講座
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2081-2085
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    Chemical peeling is a dermatological treatment for certain cutaneous diseases or conditions or aesthetic improvement; it consists of the application of one or more chemical exfoliating agents to the skin. Recently, in Japan, chemical peeling has become very popular for medical as well as aesthetic treatment. Because the scientific background and an adequate approach are not completely understood or established, medical and social problems have been reported. This prompted us to establish and distribute standard guidelines for chemical peeling. These guidelines include the minimums for the indications, the chemicals used, their applications, associated precautions, and postpeeling care and findings. The principles are as follows. 1) Chemical peeling should be performed under the control and the responsibility of a physician. 2) The physician should have knowledge of the skin and subcutaneous tissue and understand the mechanism of wound-healing. 3) The physician should be board-certified in an appropriate speciality such as dermatology. 4) The ultimate judgement regarding the appropriateness of any specific chemical peeling procedure must be made by the physician in light of all the standard therapeutic modalities which are appropriate for the individual patient.
原著
  • 山本 純照, 宮川 幸子
    原稿種別: 原著
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2087-2092
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    1981年から2000年の間に奈良県立医科大学においてSjögren症候群と診断された患者の中で,典型的な環状紅斑を有し,定期的に血清を採取,保存し得た2症例(Case 1:副腎皮質ホルモン剤全身投与例,Case 2:同非投与例)を選出し,抗SS-A/Ro抗体及び抗SSB/La抗体の抗体価の測定を行った.そして,抗SSA/Ro抗体及び抗SS-B/La抗体の抗体価の経時的な推移,抗体プロフィールの変化を観察するとともに,抗体価と環状紅斑消褪との関連や,抗体価と副腎皮質ホルモン剤投与の有無との関連を検討した.測定はブタ脾臓臓器抽出液を抗原としたdouble immunodiffusion(DID),及び52 kd SS-A/Ro,60 kd SS-A/Ro,及び48 kd SS-B/Laリコンビナント抗原を用いたenzymelinked immunosorbent assay(ELISA)により行った.Case 1,2とも,長い経過中にDID,ELISAにおいて,徐々に抗SS-A/Ro抗体及び抗SS-B/La抗体の抗体価の低下を認めた.さらにCase 1,2とも,環状紅斑消褪の前後で抗SS-A/Ro抗体及び抗SS-B/La抗体の抗体価の低下を認めた.また副腎皮質ホルモン剤投与の有無にかかわらず,抗SS-A/Ro抗体及び抗SS-B/La抗体の抗体価の低下を認めた.経過中,抗体プロフィールの変化は認めなかった.
  • 阿部 俊文, 濱田 尚宏, 名嘉眞 武国, 安元 慎一郎, 森 理, 橋本 隆
    原稿種別: 原著
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2093-2099
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    当科において過去約4年間に経験した水疱性類天疱瘡47例をまとめ,テトラサイクリン(tetracycline:Tc)/ニコチン酸アミド(nicotinamide:NA)併用内服療法の効果を検討した.Tcは750~1,500 mg/日,NAは400~1,500 mg/日から投与開始した.40例にTc/NA療法を施行しそのうち5例はTc/NA療法のみで経過した.16例ではTc/NA療法にステロイド内服の併用を要したが,9例ではプレドニゾロン20 mg/日以下の比較的少量で軽快した.Tc/NA療法とミノサイクリン(minocycline:MINO)/NA療法を施行した19例中10例ではTc/NA療法からMINO/NA療法へ変更後に著明な改善が見られた.副作用等でTc/NA療法を中止したのは6例であった.Tcを使用せずMINO/NA療法を行った7例中2例はMINO/NA療法のみで有効であり,1例は少量のステロイド併用で効果があったが,他の4例では比較的多量のステロイド併用を要した.間質性肺炎はTc/NA療法では全くみられなかったがMINO内服患者1例にみられた.今回の結果から,BPの治療に関し以下のような手順を提案したい.軽症例に対しては重篤な副作用の間質性肺炎を避けるためTc/NA療法のみで治療を開始する.効果が十分でない症例では少量のステロイドを併用する.中等症以上の症例に関してはTc/NA療法と少量のステロイド併用から開始し,ステロイド増量しても軽快しない症例に関しては間質性肺炎に留意しつつMINO/NA療法への変更を考慮する.今後,BP 180に対するELISA法等により疾患活動性の指標が確立されることにより,ステロイドを使用せずTc/NA療法単独でコントロールできる症例の選別やステロイドの初期使用量の設定が可能になることが期待される.
  • 渡辺 晋一, 西本 勝太郎, 浅沼 廣幸, 楠 俊雄, 東 禹彦, 古賀 哲也, 原田 昭太郎
    原稿種別: 原著
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2101-2112
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
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    わが国における足疾患,特に足・爪白癬の頻度を知る目的で,1999年および2000年の5月第3週に受診した皮膚科外来患者を対象に,足疾患に関する無作為調査を行った.その結果,2年間で計21,820例が集積され,足にトラブルを持つ患者は,14,087例(64.6%)であった.このうち8,737例(40.0%)は足の真菌症で,ついで「うおのめ・たこ」2,826例(13.0%),「いぼ・ほくろ」1,259例(5.8%)の順であった.この成績は同様に行われたヨーロッパの調査結果とほぼ同じで,足の真菌症が多いことがわかった.そこで,2000年度の調査においては,受診理由を「真菌症の疑い」と「真菌症以外」に分けて別個に集計したところ,前者では3,231/3,420例(94.5%)に,後者では1,723/8,804例(19.6%)に真菌感染症を見いだした.この真菌感染症に関与する要因をさぐる目的で,得られた背景因子を多重ロジスティック回帰分析により解析したところ,「加齢」,「男性」,「高コレステロール血症」,「ゴルフ」,「同居家族に真菌症あり」などに有意に高いオッズ比が認められた.治療に関しては,外用剤による治療が主であり,爪白癬においても2/3が外用剤のみの治療であった.また美容上の問題点ばかりでなく,歩行困難などの支障を訴える患者も少なくなかった.今回の調査では,皮膚科外来患者のみを対象としたが,40%におよぶ足・爪白癬患者が存在することが明らかとなった.またその病変の多くが,患者自身が気付いていないか,あるいは気付いていても不充分な治療しか受けていない実態も明らかとなった.また白癬の感染リスク因子についても考察をおこなったが,今後感染予防を考える上で興味のある結果が得られた.これらの患者のQOLを高めるためにも,また家庭内感染を防ぐためにも,足・爪白癬患者を積極的に治療すべきだと考えられた.
  • 細川 裕子, 森田 明理, 磯村 巌, 辻 卓夫
    原稿種別: 原著
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2113-2117
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    74歳の女性.平成8年6月頃から,体幹(特に背部と臀部),四肢に米粒大から豌豆大の紅色丘疹,および周辺が軽度隆起した環状の紅斑性局面が多数散在していた.病理組織像では,真皮の上層から中層に膠原線維の変性像と,それを取り囲んで類上皮細胞,組織球,リンパ球,多核巨細胞よりなる細胞浸潤を認め,汎発性環状肉芽腫と診断した.血液検査では,赤血球310万/μl,白血球3,100/μl,血小板32,000/μlと低下が見られ,再生不良性貧血を合併していた.空腹時血糖は89 mg/dl,75 g糖負荷試験も正常で耐糖能異常はなかった.PUVA bath療法を行い,計29回・82.8 J/cm2照射で皮疹はほぼ消退,同時に血液の改善も見られた.その6カ月後頃より,再び皮疹,血液検査とも悪化し,再度50回・178.4 J/cm2のPUVA bath療法を行い,前回と同様に改善した.PUVA bath療法は,汎発性環状肉芽腫と合併した再生不良性貧血に有効であった.
  • 野平 元備, 籏持 淳, 新海 浤, 宮崎 正二郎, 斉藤 功, 桑原 竹一郎
    原稿種別: 原著
    2001 年 111 巻 14 号 p. 2119-2124
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    51歳,女性.1999年8月20日より左乳房に熱感,疼痛を伴う皮下結節が出現し,8月27日に外科を受診し,抗生物質の全身投与を受けるも軽快せず,さらに38℃台の発熱を伴ったため9月8日に同科入院となった.9月12日より四肢に熱感,紅斑を伴う皮下硬結が多発したため同年9月20日皮膚科を紹介受診となった.病理組織学的に左乳房は肉芽腫性乳腺炎,左前腕は結節性紅斑と診断した.プレドニゾロン40 mg/日より内服を開始し,結節性紅斑が速やかに消失し,肉芽腫性乳腺炎も徐々に縮小した.肉芽腫性乳腺炎に伴う結節性紅斑は国外ではこれまでに5例報告されているが本邦ではその報告が無く,自験例は本邦第1例目としてここに報告する.
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