日本皮膚科学会雑誌
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108 巻 , 1 号
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  • 宮﨑 幸司, 西田 由美子, 市岡 稔
    1998 年 108 巻 1 号 p. 1-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
    B16マウスメラノーマ培養細胞(B16F1細胞)の分化の指標の一つである樹状突起形成は,継代回数の増加,無血清培養,既知の樹状突起形成促進物質のα‐メラノサイト刺激ホルモン(α‐MSH),エンドセリン‐1及びテオフィリンにより促進された.α‐MSHの本促進作用は,10~100nMではエンドセリン-1より強かった.また,継代回数が多い(樹状突起形成能の高い)細胞の培養上清及び抽出物(細胞ホモジネートの12,000g遠心分離上清)は,継代回数が少ない(樹状突起形成能の低い)細胞の樹状突起形成を促進した.さらに,継代回数の増加,上記抽出物及びα‐MSHは,何れも本細胞のメラニン生成を亢進したが,エンドセリン-1はこれに影響を及ぼさなかった.以上の結果より,B16F1細胞はオートクリンに作用する樹状突起形成促進因子を産生し,継代回数が増加した場合,本因子の産生亢進により樹状突起形成、メラニンの生成及び分泌が促進され,分化が誘導されたものと示唆された.
  • 山崎 俊介, 三宅 里歌子, 鈴木 惠子, 柿島 博
    1998 年 108 巻 1 号 p. 9-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
    BALB/cマウスでの3,3',4',5-tetrachlorosalicylanilide(TCSA)に対する光接触過敏症(contact photosensitivity;CPS)において,光惹起後の皮膚を経時的に採取し,発現するT細胞サイトカインの変化を,reverse transcriptase/polymerase chain reaction(RT-PCR)法を用いて解析を行った.また,2,4-dinitrofluorobenzene(DNFB)を抗原とする接触過敏症(contact sensitivity;CS)との比較も合わせて検討した.その結果,TCSAによるCPS惹起局所では,interleukin(IL)-4,IL-6及びIL-10のmRNA発現の上昇が顕著に認められ,IL-2及びinterferon-γ(IFN-γ)の発現は軽微であった.一方,DNFBによるCS局所では,IL-2及びINF-γのmRNA発現の変動が,より顕著に認められた.以上より惹起反応局所において,CPSではTh2タイプ,CSではTh1タイプのサイトカインが各々優位に発現することが示唆された.
  • 加倉井 真樹, 出光 俊郎, 矢尾板 英夫, 川島 秀俊
    1998 年 108 巻 1 号 p. 15-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
    自治医科大学付属病院における白内障を併発したアトピー性皮膚炎患者42例71眼(両眼性29例,片眼性13例)について,眼科的検査・皮膚症状・臨床検査について検討した.年齢分布14歳から47歳,平均22.1歳,男女比約2:1で,青年男子に好発する傾向がみられた.66.7%が気道アトピーを合併していた.アトピー性皮膚炎の重症度は高度な例が15例(50.0%)と多かった.顔面の皮疹は,高度な例が18例と多いが,軽症が4例,顔面皮疹のない例が1例にみられた.また,ステロイド外用歴のない例も認めた.血清LDH値は白内障合併群が有意に高かった.特異的IgE値(MAST16)は,白内障併発群が,非併発群と比べて16項目中12項目は高い傾向を示し,ハウスダスト2,卵白,ネコ上皮,イヌ上皮については有意に高値であった.白内障の混濁部位は前ハV下あるいは後ハV下に混濁を生じた例は25例37眼で,成熟白内障は6例6眼であった.点状白内障は8例14眼であった.網膜]R離を合併していたのは17例(40.5%)23眼,網膜格子状変性は2例3眼,虹彩毛様体炎合併例は5例6眼みられた.また白内障の診断後の進行の度合いは症例によってまちまちであった.アトピー性皮膚炎患者の重症例でも水晶体の混濁のみられない症例もあり,白内障の発生は皮膚炎の重症度と直接関係があるとは断言できず,白内障の生じやすい遺伝的素因をもつ患者が存在する可能性が考えられた.
  • 出口 英樹, 杉浦 久嗣, 尾本 光祥, 上原 正巳
    1998 年 108 巻 1 号 p. 21-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
    重症アトピー性皮膚炎患者115症例を入院させ,スキンケアを指導し,ステロイド短期内服と抗アレルギー剤の併用療法およびステロイド外用で治療した.その結果,全症例において治療1週~2週で皮膚炎は著しく改善した.各症例において皮膚炎の悪化因子を調べたところ,104例(90%)で悪化因子が見つかった.悪化因子の主なものは誤ったスキンケア27例(23%),非科学的治療55例(48%),外用剤の接触皮膚炎31例(27%)であった.退院後は通常の治療を行ない,3~6ヵ月後まで定期的に観察したが,経過観察できた症例の大多数(約80%)では皮膚炎の悪化は起こらなかった.今回の結果から,アトピー性皮膚炎の重症例においても,適切な生活指導と悪化因子の除去を行なえば、通常の治療で皮膚炎をコントロールすることが可能であると思われる.
  • 新井 春枝, 藤田 裕介, 上村 仁夫, 西山 茂夫
    1998 年 108 巻 1 号 p. 27-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
    RAを治療中の39歳,女性患者に併発したlivedo with summer ulcerationの組織を検討した.病理組織検査においてフィブリン血栓および凍結組織の脂肪染色において微細な粒子状脂質の蓄積(ミセル形成)による血管の閉塞を観察した.一部の粒子は酸性の性状を示した.両者の所見は単独,または混在して認められた.また微細な粒子状脂質単独による閉塞血管を除き,真皮全層の血管に免疫グロブリンおよび補体の沈着を観察した.これら粒子状脂質は酸化脂質として血栓形成因子または増悪因子の一つになり,かつミセル化に伴い,免疫グロブリンなどを取り込むと推測した.
  • 1998 年 108 巻 1 号 p. 35-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
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