日本皮膚科学会雑誌
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81 巻 , 11 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 荒井 邦夫
    1971 年 81 巻 11 号 p. 943-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
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    Darier病の水疱型と家族性良性慢性天疱瘡(familial benign chronic pemphigus,Hailey and Hailey)との異同については議論が二つに分かれている.一つは両者を同一疾患と見なす説であり,他は両者を別物とし,家族性良性慢性天疱瘡を独立疾患と見なす説である.これらは主として組織学的に両者を検索・比較した成績に基づいたものである.最近,両疾患のそれぞれについて電子顕微鏡的研究が発表されているが,両疾患を並べて電顕的に検索・比較したものはまだ見られない.
  • 安積 輝夫
    1971 年 81 巻 11 号 p. 977-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
    著者は第1編において尋常性乾癬,悪性円形脱毛症,慢性湿疹および各種膠原病その他の長期に亘つて副腎皮質ホルモン療法を余儀なくされる慢性難治性皮膚疾患およびそれら疾患のステロイド治療群についてのRapid β1-24-ACTH Test(One Shot法およびTwo Shot法)の成績を報告した.本法は副腎皮質機能のScreening Testとして優秀な方法であるけれども,その副腎皮質刺激効果の点で劣弱であるためACTH点滴法あるいはACTH-Z 3日間連続筋注法の成績と本法の成績とは必ずしも一致しない.ACTH Testの中でACTH点滴法あるいはACTH-Z 3日間連続筋注法は副腎皮質最大刺激効果を見ており,一般に副腎皮質機能不全を正常機能と区別するのに最良の方法と考えられている.本編では上記皮膚疾患の副腎皮質最大刺激効果を検討するため,NH-ACTH(第一)50I.U. 6時間点滴静注法(血漿11-OHCSおよび尿中17-OHCSを指標に)を実施した結果を報告し,あわせて上記疾患の血漿11-OHCSの日内変動の成績を報告する.生体が環境の変動に対応して,その能力の恒常性を維持するために各種の生理的変化をきたすことは古くSelyeの“Adaptation Syndrom”およびCannonの“Homeostasis”の概念の中に考察されている.日常の概して規則的に繰り返えされる環境変化に対して,生体諸臓器の機能が一定の日内変動で対応することも古くから推察されている.下垂体副腎皮質系の機能にも一定の日内リズムが存在していることはPineus以来多くの諸家により確認されてきている.従来健康人,下垂体副腎皮質系疾患,中枢神経系障害および甲状腺疾患における副腎皮質ホルモンの日内変動を報告したものは多いが,一般の疾患についてこれを検討した成績は少ない.現在までのところ,皮膚疾患に関するこの種の報告には遭遇しない.著者は上記皮膚疾患の副腎皮質機能検査の一環として血漿11-OHCSの日内変動を今回の実験において検討したので,その結果についても本編で言及した次第である.
  • 荒尾 龍喜, 桑原 宏始, 井上 勝平
    1971 年 81 巻 11 号 p. 999-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
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    悪性黒色腫は一般に予後はなはだ不良な悪性腫瘍として恐れられているが,このうちときに予後良好な経過を示す症例が報告され,ことにHutchinson黒色斑(Melanotic freckle Hutchinson)より発した悪性黒色腫は組織学的には他の悪性黒色腫とほぼ同様の所見を呈するにもかかわらず,ほとんど血行性転移を生ぜず,予後良好なことが多いといわれる.
  • 藤山 忠昭
    1971 年 81 巻 11 号 p. 1010-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
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    白癬菌が如何なる感染経路をへて人体に寄生し,その結果白癬を引き起すか,という問題は,現在なお未解決な点が多い.尤も従来まで,たとえば,Microsporum canisによる白癬は,犬や猫の白癬病巣に人が直接接触することによつて感染すると考えられ,また汗疱状白癬はシャワー,浴場,あるいは靴や靴下などを介し間接的に感染すると信じられている.しかるに近年になつて,医真菌学者のなかで,人間に対するある種病原性真菌の棲息地を土壌に求めようとする傾向が強くなつている.それはすなわち,これら病原性真菌を間接にあるいは直接に土壌から分離発見することができたためである.病原性真菌のうち,最も問題となる皮膚糸状菌に関しては,すでに1893年にSabouraudが皮膚糸状菌のあるものは土壌に棲息する土壌腐生菌であると推測しているように,早くからその棲息地としての土壌に注目が払われていた.しかし,土壌には数多くの細菌を初めとし,非病原性真菌類もまた共存棲息しているため,皮膚糸状菌のみを分離検出することは不可能に近かつた.しかるに,皮膚糸状菌の好角質性という特殊な性質を利用して,Vanbreuseghem(1952)が,白癬菌の発育している土壌の表面に角質物として毛髪を置き,この毛髪に白癬菌のみを発育させる,いわば白癬菌を釣り上げるという方法に成功して以来,この方法が広く採用されるようになつた.かくて世界各地においてVanbreuseghemの方法が追試され,その結果,Keratinomyces ajelloi,Trichophyton terrestre,Microsporum cookeiなどの新種が相次いで発見された.これとともに,一般白癬の起因菌として知られているMicrosporum gypseumやTrichophyton mentagrophytesなどもまた土壌から分離されるに至つた.今回,著者は以上の考えにもとづき,白癬菌の棲息地としての土壌の意義をより追求しようとする目的のもとに,著者の在住する仙台地方においては初めてVanbreuseghemの方法を用いて土壌からの好角質性真菌の分離を試みた.その結果,前述の諸氏らの如く白癬菌を確実に土壌から分離することができ,加うるにその菌の完全形を証明しえ,それによつて本邦産の白癬菌について分類学上の新知見をうることができた.これらの結果につき以下に述べる.
  • 秋葉 弘
    1971 年 81 巻 11 号 p. 1025-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
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    爪白癬の組織学的所見はSagher,Alkiewiczら,Hanusovaらの研究により,最近解明されたところが多いが,未だに不明な点を少なしとしない.また研究結果が報告者によつて異なり,われわれの判断を迷わすところもある.一方,海外におけるとはその病原菌の性状の必ずしも同一としない本邦においては未だ本症に関する系統的な組織学的研究の行なわれたことはない.爪白癬について組織学的研究が少ない理由は,一般にその組織標本作製が技術的に困難であると考えられていることのほかに,白癬菌は苛性カリ標本によつて証しやすく,正しい診断を容易に下しうるので,安易な診療の域に止まつてきたためと思われる.しかし爪白癬において白癬菌の爪における寄生状態の闡明は組織標本においてのみなされるのは当然である.他部の表在性白癬に比較して,一般にきわめて難治である爪白癬に対して適切な治療を行なうには,爪における白癬菌の分布部位,寄生態度および組織反応などについての正しい理解を必要とする.著者はかかる見地から本邦における猩紅色菌による爪白癬について,その組織学的変化を臨床症状と比較しつつ検索した.さらに白癬罹患爪の対象として正常人爪の組織学的構造をもあわせて検査した.正常爪の組織像についての報告は欧米において少なくないが,日本人についての詳細な記載は未だみられないからである.
  • 長谷川 輝彦, 上田 恵一
    1971 年 81 巻 11 号 p. 1040-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
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    人体皮下脂肪細胞の超微細構造の研究は今枝が早く1959年に発表している.その後の電気顕微鏡技術の進歩があつても,本組織の研究は残されている.Napolitanoはマウス皮下脂肪の美しい超微細構造を発表しているが,人体組織でない.最近藤田,麻上らが胎児皮下脂肪の超微細構造を発表しているだけである.この2つの問題点から本研究はなされたものである.
  • 池田 重雄, 我謝 充弘
    1971 年 81 巻 11 号 p. 1041-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
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    (1)CEXの皮膚組織内濃度は内服1時間後では血中濃度の平均21.8%に相当し,比較的高濃度に皮膚組織内にも移行する.
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