日本皮膚科学会雑誌
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92 巻 , 9 号
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  • 内山 光明
    1982 年 92 巻 9 号 p. 941-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    脳波異常を有する Incontinentia pigmenti achromian (以下Ipa)の1例と,列序性脱色素性母斑 (N. depigmentosussystematicus, 以下N, depig. syst.)というべき4症例を報告した.後者の2名に神経症状の合併がみられた Ipa と N. depig. syst. について若干の文献的考察を行い Ipa は N. depig. syst. の特異な型であると考えた.列序性を示す脱色素性母斑は日常診療中,稀ながら見受けることもある疾患と思われるが,中枢神経系の合併症を有する患者や, Ipa としてもよい症例などが含まれている可能性もあるので注意深く観察する必要がある.
  • 長尾 貞紀, 薗田 紀江子, 飯島 進
    1982 年 92 巻 9 号 p. 951-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
     Bloch-Sulzberger 症候群の3例を組織学的色素失調(i.p.h-)の成立機序,すなわち melanosome の表皮から真皮への滴落の方法について電顕的に検索した.その結果真皮には melanophage に混在して melanosomecomplex をもつ Schwann 細胞(S.C.)がみられた.こうした S,C. は表皮基底層にも存在していた.この melanosome complexを構成する melanosome は表皮 melanocyte および kerationcyte にみられるものと同様の形態を示していた.本症におけるこれら所見の意義について,文献的に特にS.C.の貪喰能と melanin 産生能について考察した結果,自験例にみられた S.C. 内の melanosorae は S.C. が産生したものではなく, S.C. が表皮 melanocyte 由来のmelanosome を貪喰することによって現われたものと考えられた.さらにこれらの所見を i.P.h. の概念にあてはめて考察した結果,表皮の melanosome は表皮へ侵入したS.C. にとりこまれ,その S.C. を通じて真皮へ送られると結論した.このほか,表皮に存在している melanophage 表皮内遊離 melanosome, dyskeratoticcell, colloid 小体などがみられた.これらについても i.P.h. の成立機序に関連して考察し,これらもその成立に寄与するものであることを述べ
  • 江川 政昭, 津島 弘文, 片岡 和洋, 矢村 卓三, 今中 文雄, 嶋本 文雄, 小田 咲子
    1982 年 92 巻 9 号 p. 965-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    48歳,女,昭和55年4月より自己免疫性溶血性貧血の診断で当病院原医研内科に入院し,プレドエン,イムランの投与を受けていたが,昭和55年5月8日,右第Ⅲ指背側部に碗豆大の現状皮疹を主訴に当皮膚科に紹介され,尋常性疣贅の疑いでブレオマイシンの局注を受けるか軽快せず.昭和55年7月170,同部の生検を施行し,培養,組織学的検査でクロモミコーシスと診断し,起炎菌は Fonsecaea pedrosoi と同定された.生検後5日目頃より,髄膜炎症状が出現し,髄液の培養検査で Cryptococcus neoformans 陽性.7月24日より ,I AMPH,5FC の投与を開始し,クロモミコーシス,髄膜炎は軽快していたが,8月初句,右肘高の静注部位に一致して皮下膿瘍が出現.膿の培養検査にてアルテルナリア属菌陽性,切開排膿により軽快,治癒.一方,髄液の Cryptococcus は消失せず,55年10月下旬,意識障害があらわれ,やがて昏睡状態から55年11月11日死亡.
  • 土屋 和興, 立花 隆夫, 戸田 憲一, 今村 貞夫, 風間 修
    1982 年 92 巻 9 号 p. 971-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    強皮症における皮膚硬化度を in vivo で客観的に評価する目的で,トランスデューサーを用いた皮膚硬化度測定器を作成した.本装置の原理は,2枚の相対する金属板を1cm の間隔で皮膚に接着,固定し,その間の距離を一定の間隔で開いてゆき,各点における張力と皮膚伸展率を測定し,この両者の関係について曲線を描かせるものである.今回は,この装置の概要について説明をする他,臨床的に硬化度の異なる正常ならびに強皮症の皮膚で硬化度曲線を描き,その差を客観的に評価出来ることを示した.今後,本装置の利用により強皮症の重症度,範囲測定,治療効果の判定などが可能になるものと思われる
  • 長谷 哲男, 田中 盛久, 池澤 善郎, 宮本 秀明, 中嶋 弘, 永井 隆吉, 内藤 全之輔, 飛内 賢正, 湊 啓輔, 下山 正徳
    1982 年 92 巻 9 号 p. 977-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    臨床症状,生検リンパ節組織像,生検リンパ節遊離細胞表面膜性状の検索より iramunoblastic lymphadenopathy(IBL)-like T cell lymphoma と考えられた症例を報告した. 脳卒中後遺症の治療のため Mefruside, HydralazjneHCl, Carbamazochrome sodium sulfonate などの投薬をうけリハビリテーションを行なっていたところ,発熱,瘙痒性皮疹が出現し, prednisolone の内服や外用剤塗布にて治療するが軽快せず,全身のリンパ節腫脹,肝脾腫も出現,皮疹の出現より4ヵ月後には末梢血中,骨髄穿刺液中に異型細胞の出現をみた.生検リンパ節組織像では,リンパ濾胞の残存を認めるが,リンパ節の構造は破壊され,内皮細胞め肥大,過形成を伴う後毛細管静脈様の小血管の増生が認められた.細胞間好酸性無構造物質の沈着は認められず,浸潤細胞も,免疫芽球様細胞,形質細胞,形質細胞様細胞,好酸球,組織球様細胞,“pale cell” など多様に認められたが,小型リンパ球,中型リンパ球が最も日立つものであった. PAP 法による各種免疫グロブリン保有細胞は多クローン性に認められた.生検リンパ節遊離細胞の表面膜性状の検索により. En ロゼット形成細胞は 70.5% であり,塗抹標本より En ロゼット形成細胞が腫瘍細胞であると考えられた.これらの点より本症例をIBL-like T celllymphoma とした.
  • 平井 昭男
    1982 年 92 巻 9 号 p. 987-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    慶大皮膚科にて経験した P 型,M 型,MP 型アミロイドーシスの症例を中心として,それらを臨床および病理組織学的に検討し,さらに免疫組織化学的および電顕的所見も加え,各々の観察結果より,皮膚アミロイド物質の産生沈着機序に表皮細胞成分が関与し,慢性炎症が大きな要因になっていると考えた.即ち,免疫組織化学的検索では,蛍光抗体法および酵素抗体法(PAP法)を用い,皮膚アミロイド物質は AA や AL とは異なり,ケラチン線維成分か含まれていることを確認した.また電顕的に真皮に沈着せるアミロイド物質と表皮細胞内微細構造との間に表皮細胞間のアミロイド様物質を通して移行がみられ,さらに貼布試験陽性後色素沈着部にアミロイド様物質の沈着をみた.以上,臨床,病理組織化学的検索および貼布試験の結果にても皮膚の長期にわたる炎症機転の関与を裏づける知見を得た
  • 吉国 好道, 田上 八朗, 井上 邦雄, 白浜 茂穂, 岩月 啓氏, 奥 知三, 佐野 勉, 山田 瑞穂
    1982 年 92 巻 9 号 p. 1001-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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    角層中の水分は角層の構成成分と結合して,皮膚の柔らかさを保つ役割を果たしている.角層構築の変化に伴う角層機能の異常により,角層水分の減少がおこり,肉眼的には,落屑や亀裂を生じる.私たちは,落屑性病変部における角層水分量と,角層 barrier 機能の1つ経表皮的水分喪失 transepidermal water loss(TEWL)を測定し,1)乾癬性紅皮症患者と落葉状天庖膚患者の落屑性病変において,角層水分量が低値を示す病変部ではTEWLが充進しており,角層水分量が正常,あるいは高値を示す病変部では TEWL は正常であること,2)角層 stripping 後14日間,角層水分量,水分吸収能,水分保持能の3者と TEWL の経時的変化を測定し,角層水分量と水分保持能が正常化するとともに TEWL が正常化することより,角層の物質透過の barrier としての機能と,その水分保持能とは密接に関係していることを明らかにした.
  • 1982 年 92 巻 9 号 p. 1005-
    発行日: 1982年
    公開日: 2014/08/21
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