陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy)は,創面に持続的に陰圧をかけ,創傷治癒を促進させる難治性皮膚潰瘍のための有効な治療法である.今回,在宅使用が容易な手掌サイズのSNaP
®(Smart Negative Pressure)Wound Care System(米国Spiracur社製)を使用し,対麻痺の62歳男性に生じた1年2カ月におよぶ経過の難治性仙骨部褥瘡を,導入後105病日で治癒させ得た.このような超小型携帯型陰圧装置は,患者の治療の選択肢の拡大,QOLの向上,さらに医療費の削減が期待され,本邦において種々多様な機器の早期の導入が望まれる.
抄録全体を表示