日本皮膚科学会雑誌
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123 巻 , 12 号
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新・皮膚科セミナリウム 臨床に役立つ基礎皮膚科学(1)
  • 千貫 祐子, 森田 栄伸
    原稿種別: 新・皮膚科セミナリウム 臨床に役立つ基礎皮膚科学(1)
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2219-2225
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    皮膚即時型アレルギー疾患の診断は,病因アレルゲンを同定すること,つまり,アレルゲンと反応する生体内のIgE抗体の検索を行うことによってなされる.IgE抗体の検索方法には,血清中抗原特異的IgE検査,好塩基球活性化試験,皮膚テスト,負荷試験などがある.患者に対する危険性や負担の軽減を考慮すると,in vitro検査方法の確立が望ましい.近年,アレルゲンコンポーネントを利用した検査方法の開発や好塩基球活性化試験の応用によって,血液検査による診断精度が向上してきている.
  • 川上 民裕
    原稿種別: 新・皮膚科セミナリウム 臨床に役立つ基礎皮膚科学(1)
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2227-2237
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    皮膚血管炎(皮膚型結節性多発動脈炎やHenoch-Schönlein紫斑病など)の病因として,抗lysosomal-associated membrane protein-2(LAMP-2)抗体と抗リン脂質抗体,特に抗ホスファチジルセリン・プロトロンビン複合体抗体(抗PSPT抗体)を挙げる.両抗体は,患者血清で有意に上昇した.皮膚血管炎モデルラット(env-pXラット)に抗LAMP-2抗体を静注し皮膚血管炎を再現できた.血管炎病初期の好中球活性化には抗LAMP-2抗体,血管壁フィブリノイド壊死には抗PSPT抗体が関与して皮膚血管炎が起こる推論を提示した.
  • 大山 学
    原稿種別: 新・皮膚科セミナリウム 臨床に役立つ基礎皮膚科学(1)
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2239-2246
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    より良い脱毛症診療を目指すためには,毛包の特性を理解し,疾患においてそれがどのように損なわれているか把握する必要がある.脱毛症発症のメカニズムは毛包構造の破壊と毛周期の異常の二つに大別される.毛包の部位別の機能や毛周期の特徴を知ることは疾患の病態把握,治療方針の決定,予後の予想に役立つ.多くの脱毛症の病態は体表の観察だけでは見えてこない.適した検査法(ダーモスコピー,抜毛テスト,系統的皮膚生検)の習得とそれらを用いて得た所見を治療に活かす技量が求められる.
原著
  • 菅 裕司, 森 暁, 筬井 泰江, 肥田 時征, 米田 明弘, 山下 利春
    原稿種別: 原著
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2247-2255
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    2006年から2012年までの6年間に札幌医大病院皮膚科で病理組織学的に日光角化症と診断された80病変のうち,液体窒素凍結療法で治療した30病変とイミキモド外用療法で治療した19病変について,各治療群の臨床および病理組織学的特徴と治療効果を解析した.各治療群の平均年齢,臨床型,病理組織型,平均治療期間に差はなかった.凍結療法群30病変のうち,25病変が著効(完全消失),5病変が無効または再発であったが,イミキモド外用療法群では19病変全例が著効であった.両治療群における表皮肥厚,表皮角化細胞の異型度,付属器浸潤,solar elastosis gradeなど各病理組織学的項目と治療効果との関係について考察を加えた.
  • 高井 利浩, 村田 洋三
    原稿種別: 原著
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2257-2261
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    外陰部の乳房外Paget病では腋窩に同時性,異時性に皮疹を生じることがある.また臨床的に皮疹のない部であっても組織学的にPaget細胞が存在する可能性があり,外陰部に病巣を有する患者では,腋窩に皮疹がなくても皮膚生検を考慮すべきとされている.我々は,外陰部の乳房外Paget病30例で両側(60カ所)に腋窩部の皮膚生検を施行し検討したところ,うち1例のみで片側腋窩に陽性所見を得た.自験陽性例および既報告例の病理組織学的検討からは,いわゆるoccult Paget’s diseaseでみられる胞体の明るい細胞がすべて真のPaget病であるかは疑問で,Toker細胞の可能性があると思われる.外陰部に病巣を有する患者に対し,臨床的に皮疹のない腋窩の皮膚生検を一律に行う意義は乏しいと考える.
  • 大谷 道輝, 野澤 茜, 大谷 真理子, 松元 美香, 山村 喜一, 江藤 隆史
    原稿種別: 原著
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2263-2267
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    保湿剤の先発医薬品と後発医薬品の効果の差を健常人15名で乾燥皮膚モデルを用いて試験を行った.10%尿素製剤のクリームの先発医薬品と後発医薬品を1日2回10日間塗布し,角層中水分量を比較した.その結果,後発医薬品の1品目が他の先発医薬品および後発医薬品に比べ,有意に水分量が増加した.皮膚外用剤では後発医薬品の使用は先発医薬品と効果が異なることを考慮すべきであるが,尿素製剤では後発医薬品は先発医薬品と同等あるいはより効果が高い製剤があることが示された.
  • 四津 里英, 長瀬 敬, 真田 弘美, 玉木 毅
    原稿種別: 速報的小論文
    2013 年 123 巻 12 号 p. 2269-2272
    発行日: 2013/11/20
    公開日: 2014/10/30
    ジャーナル 認証あり
    陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy)は,創面に持続的に陰圧をかけ,創傷治癒を促進させる難治性皮膚潰瘍のための有効な治療法である.今回,在宅使用が容易な手掌サイズのSNaP®(Smart Negative Pressure)Wound Care System(米国Spiracur社製)を使用し,対麻痺の62歳男性に生じた1年2カ月におよぶ経過の難治性仙骨部褥瘡を,導入後105病日で治癒させ得た.このような超小型携帯型陰圧装置は,患者の治療の選択肢の拡大,QOLの向上,さらに医療費の削減が期待され,本邦において種々多様な機器の早期の導入が望まれる.
学会抄録
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