日本皮膚科学会雑誌
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112 巻 , 10 号
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生涯教育講座
原著
  • 西脇 洋子, 山本 純照, 宮川 幸子
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 10 号 p. 1357-1362
    発行日: 2002/09/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    過去20年間に奈良県立医科大学皮膚科を受診し,サルコイドーシスと診断された24例についてその皮膚の臨床像を中心に検討した.患者の年齢層は9歳から84歳で平均51歳,男女比は1:5であった.皮膚の臨床像の内訳は,局面型6例,皮下型4例,結節型4例,苔癬様型4例,瘢痕浸潤2例,びまん浸潤型1例,皮下型と瘢痕浸潤,局面型と苔癬様型,局面型とびまん浸潤型の重複例が各1例ずつであった.これらの症例の検討により血清ACE値はBHLや眼病変といった他臓器症状とある程度関連性を持つ可能性が示唆されたが,皮疹の範囲や大きさとの相関は見られなかった.また,皮疹の各臨床像による他臓器疾患及び予後については明らかな違いは認められなかった.組織学的検討も同時に行ったが,組織からもある程度皮疹の臨床像を推測できるものと思われた.
  • 梅澤 慶紀, 大井 綱郎, 伊保谷 憲子, 吉田 雅治
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 10 号 p. 1363-1366
    発行日: 2002/09/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    乾癬のシクロスポリン(CYA)療法の重要な副作用の1つに腎障害がある.今回,CYA治療を受けた乾癬患者9名,壊疽性膿皮症患者1名に腎生検を施行し組織学的検討を行い,経過中のCYA用量,検査成績などとの関連性について検討した.対象は,乾癬患者9名(男性7名,女性2名,32~72歳),壊疽性膿皮症患者1名(女性,32歳),CYA治療期間は6週間~11年(平均治療期間:3.24年).腎生検所見は糸球体病変,間質病変,血管病変について検討し,その所見をスコア化(CYA腎障害スコア)した.このCYA腎障害スコアと,年齢,CYA治療期間,平均CYA用量,総CYA用量,生検時血清Cr値,24時間クレアチニンクリアランス(24hCcr)との関連性について検討した.その結果,CYA腎障害スコアと年齢,24hCcr間に関連性を認めた.CYA治療を行う際に高齢者に対して注意を要することを再確認したとともに,CYA腎障害を知る検査法として24hCcrが有用と考えられた.
  • 梅澤 慶紀, 金野 美果, 馬渕 智生, 飯塚 万利子, 松山 孝, 川久保 洋, 小澤 明
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 10 号 p. 1367-1370
    発行日: 2002/09/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    シクロスポリン(CYA)の乾癬に対する臨床的有用性はほぼ確立した.しかし,その腎毒性,高価な薬剤費からも治療薬物モニタリング(therapeutic drug monitoring,TDM)に基づくより有用な治療法の確立が必要である.今回,ネオーラル®3.0mg/kg/日(分2)内服中の尋常性乾癬患者22例における内服4時間の血中動態を測定し,TDMに基づく治療法の確立のための観察点(採血時間)について検討した.その結果,内服後4時間の血中濃度―時間曲線下面積(area under the concentration-time curve)〔AUC0-4〕と,内服2時間後の血中濃度(C2)と相関することが認められた(r=0.87,p<0.001).AUC0-4は薬物の血中動態が正確に把握でき,臨床効果・安全性と相関するとされる.ネオーラル®治療では今までモニタリングとして測定されていたトラフ値より,C2値をモニタリングすることにより,TDMに基づく治療法の確立ができる可能性が示唆された.
  • 鄭 柄貴, 村田 洋三, 熊野 公子, 高井 利浩, 三崎 啓二
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 10 号 p. 1371-1376
    発行日: 2002/09/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    癌が骨髄に瀰漫性転移を来し,これに伴ってdisseminated intravascular coagulation(DIC),leukoerythroblastosis, microangiopathic hemolytic anemia(MAHA)を生じて急激に予後不良な経過をたどる病態は播種性骨髄癌腫症と称される.本症を併発した悪性黒色腫の1例を報告する.50歳,女性.右足底の15×9mm大acral lentiginous melanomaで,手術治療を行ったが,術後1カ月に急激に進行する貧血,lactate dehydrogenaseの上昇,DIC, leukoerythroblastosisがみられ,初診後5カ月で死亡した.骨髄生検ではmelanoma cellの瀰漫性浸潤とsinusoid内への浸潤がみられた.
  • 王生 淳子
    原稿種別: 原著
    2002 年 112 巻 10 号 p. 1377-1380
    発行日: 2002/09/20
    公開日: 2014/12/27
    ジャーナル 認証あり
    23歳,女性の尋常性天疱瘡の患者に対して,1~1.5 mg/kgのステロイド内服治療を行うも皮疹に軽快がみられず,抗デスモグレイン(Dsg)抗体価の低下も認められなかった.難治症例と考え,二重膜濾過血漿交換療法(DFPP)を2カ月間に計18回施行したところ,10回目頃より水疱の新生が止まり,抗Dsg抗体価も低下し始めた.その後も抗体価は低値を示し,皮疹の改善が見られたためDFPPを終了,ステロイドの減量を開始した.抗Dsg抗体価はDFPPの効果的な施行回数や終了時期の判定に有用であると考えられる.
学会抄録
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