日本皮膚科学会雑誌
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80 巻 , 12 号
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  • 桑原 宏始
    1970 年 80 巻 12 号 p. 877-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    ランゲルハンス細胞(L細胞)は1868年,Langerhansによつて人表皮内に見出された樹枝状細胞であるが,その後,人健康真皮をはじめ慢性尋麻疹,貨幣状湿疹,紅皮症,尋常性白斑患者の真皮,毛ハV脂腺系,口腔粘膜上皮,子宮腟部上皮,L.S.(Letter Siewe Disease),Pityriasis Rosea,Reticulum Cell Sarcoma,肺および骨の病的組織球,家兎胎児胸腺,幼若マウス脾臓,リンパ節,胎生75日アカゲザルの頭皮などで観察されている.以上の如く,L細胞の分布は広範囲に及び,さらにL細胞の微細構造,組織化学的検索から,L細胞の由来について,最近Mesenchymal cell説が有力視されつつある.しかもHashimoto,Wolff らを中心にHistiocytosis Xに見られるBirbeck顆粒保有細胞との関連からL細胞は組織球系の貪喰細胞であるとする考えが近年有力となりつつある.しかし著者は,電顕的観察結果からみて,本細胞が間葉系由来の細胞であるにしても,単なる組織球とは異なり,胸腺細胞と同様網内系特にLymphoreticularな細胞で,免疫機構に関与しているものと考え,既に2回に亘つて報告した.このリンパ網内系細胞由来説は著者のほか,既にRanvier,Andrew,Bilinghamらにより指摘されている.著者は最近種々の皮膚疾患におけるリンパ節の電顕的観察を行ない,今まで観察できなかつた興味ある所見に遭遇し,L細胞の機能について2~3検討したので,再びその知見をここに報告する.
  • 北川 健
    1970 年 80 巻 12 号 p. 890-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    ヒトの陰囊表皮の染色上の特異性が多少の形態的特異性を伴つて存在することを,昭和4年,初めて北村らが記載した.それは,陰囊表皮有棘層内に横に一線を画して,その上層と下層との細胞の染色性と形態に截然たる差別があるのを,6例中3例に認めたのである.昭和32年,高木も少数例にこの現象を観察した.さらに,北村らは,昭和35年に以上の現象を3形に分類し,これらの変化は,局所生理学的特異性に基づくもののほか,外陰表皮細胞に潜在する発癌性や前癌状態準備性の内包をも表現するものではないかと推測した.また,桜根は,このような所見は皮膚粘膜移行部に認められることに注目した.
  • 北村 包彦
    1970 年 80 巻 12 号 p. 900-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    各種皮膚病変の組織に表皮細胞,その構築,排列に変状を認め,それは表皮内部に生じた,専ら物理的作用に基づくとしか思えない場合がある.多く見られるのは表皮増殖の辺縁部,或はまた表皮内水疱の壁で個々の細胞乃至細胞層が著しく圧平,濃染され,その構築,排列に歪みの見られる状態で,それは表皮細胞増殖の,または水疱形成の機械的圧迫の結果と考えるのが最も自然である.著者は基底および有棘細胞癌,PagetおよびBowen病と,総じて皮膚表皮腫を対象に思立つた1つの観察として,表皮細胞の異常増殖が細胞,その構築,排列に及ぼす斯種物理的作用の結果と思われる所見を求めて,小嶋理一教授から借覧した,東京医科大学皮膚科教室所蔵のうち10数例の組織標本を検索して,偶々Bowen病の1例で次のものに出会つた.
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