日本皮膚科学会雑誌
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93 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 本田 まりこ, 村上 京子, 仲田 佳子, 大関 武, 新村 眞人
    1983 年 93 巻 3 号 p. 273-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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  • 川村 光二, 難波 和彦, 笹井 陽一郎
    1983 年 93 巻 3 号 p. 279-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    表皮肥厚の機序を検索する目的で,実験的に表皮肥厚を作製し,基底細胞核 DNA の変化を顕微蛍光測定法により検討した.実験的表皮肥厚は,絆創膏による Tape stripping, 70% N-Heχadecane あるいは 1% Retinoid のアセトン溶液塗布によった.モルモット耳介内皮膚へこれら処置を加え,経時的に皮膚片を採取し,表皮基底細胞を分離した.染色は, Pararosamiline Schiff 液による Feulgen 反応,一部には Feulgen 反応と Acriflavin Schiff 液による Ninhydrin-Schiff 反応を重複しておこなった.作製されたDNA ヒストグラムより, Dean の変法にもとづいて細胞周期各期の割合を算出した.その結果, Tape stripping のときは比較的早期に S 期細胞の占める割合が大となり,G1期細胞の核蛋白量は梢遅れて大となった. Hexadecane 塗布のとぎは,S 期細胞の増加と G1 期細胞の核蛋白量増加は略同時にはじまった.これに対し Retinoid 塗布の場合には,早期から S 期細胞の占める割合が大となったが,G1 期細胞の核蛋白量は無処置のものと大差がなかった,このことは,基底細胞の分裂促進による表皮肥厚には,種々のおこり方があることを示している.
  • 四本 秀昭, 下川 優子, 野元 茂, 田代 正昭
    1983 年 93 巻 3 号 p. 287-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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    近年,各種疾患において Circulating Immune Complexes(CIC) が測定され,その意義か注目されてきている.なかでも SLE では臨床症状と CIC 値がよく相関することから, SLE 患者の病態を把握する上で CIC 値の動態を観察することが重要であると考えられている. 我々は手嶋らにより紹介された手技が比較的簡単で感度の鋭敏なポリエチレングリコール沈降物補体消費試験を用い SLE 20例の CIC を測定した.臨床的に活動性と診断した SLE では全例 CIC か異常値を示し,平均 57.2±25.9% であった.又,非活動性の症例では,5.9±6.6% の CIC 値を示し1検体で軽度の異常値を示した他は全て正常範囲であった.活動性の SLE 患者に適当量のコルチコステロイドを投与すると, CIC は除々に低下してきた.又,治療に反応しない症例では CIC はほとんど変動せず予後不良であった. 患者血清を DNase 処理してその前後で CIC を測定し比較したところ, CIC 値は DNase 処理後軽度低下したのみで, SLE における CIC には DNA-抗 DNA 複合体も含まれてはいるが, DNA 以外の抗原に対する複合体も多く含まれていると思われた.
  • 石橋 康正, 梶原 洋一, 安藤 巌夫, 井上 由紀子, 久木田 淳
    1983 年 93 巻 3 号 p. 291-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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    Hailey-Hailey 病(HHD) 及び Darier 病(DD)病変部皮膚,並びにその explant culture 遊出表皮細胞(OEC)を電顕的に検索し,次の結果を得た. 1)HHD 及び DD における表皮細胞(Kc)間の解離は,必ずしも desmosome 部中央での剥離によるとは断定出来ず,むしろ細胞質突起を含めた結合部いずれかの融解に起因する現象と思われた.2)両疾患病変部 Kc に見られる microvilli の著しい発達や変形,或いは逆にその消失は,上記の融解に伴う細胞膜障害の程度を反映した現象と考えられた.3)融解が特に著しく進行した場合,Kc は球形となり,表皮内に生じた裂隙(水疱)の中に遊離する.4)それらの中には小器官や tonofilaments を核周囲に集め,細胞膜との間に環状の電子透過帯を形成するものがあり,光顕レベルでの corps ronds に相当する細胞と推測された.5)この特異な球形細胞は,殆んどの場合別の Kc に丸ごと貪食された如き像を示し,それは殊に DD において顕著で,いわば ”corps ronds現象” とも称されるべき特異な機転を表わすものと判断された. 6)上記と identical な変化は,DD のみならず HHD からの ex・plant culture における OEC にも認められ,”corpsronds現象” が, in vitro においても起こり得ることが確められた.7)これらの所見から,DD 及びHHD における acantholysis 及び dyskeratosis の本態及びその発生機序が推論された.
  • 中山 恵二, 中村 進一, 伊澤 礼子, 宗像 醇
    1983 年 93 巻 3 号 p. 309-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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    皮膚被角血管腫のみを主訴として来院した β-ガラクトシダーゼ・ノイラミニダーゼ欠損症成人女性例を経験した.本例は臨床的に特徴的な皮疹・角膜混濁・眼底チェリーレッド斑・一部末梢リンパ球の空胞化を認めたが,崖拿・ミオクロヌス・小脳失調などの神経症状を伴わず,当初 Fabry 病保因者を疑わせたが,白血球・培養皮膚線維芽細胞を用いた生化学的分析により診断を確定した.組織学的に真皮乳頭層にフィブリン血栓を伴う毛細血管拡張を認めた.また電顕的検索により,毛細血管内皮細胞と神経細胞の一部に lipiddroplet 様構造物を認め,また培養皮膚線維芽細胞内には lipid droplet 様構造物,ミェリン様円層構造,よく発達した粗面小胞体などを認めた.酵素学的には白血球と培養線組芽細胞の β-ガラクトシダーゼ活性低下,細胞内ノイラミニダーゼ活性低下が特異的な変化であった.本症の報告例は現在まで約20例報告されており,外国人症例は4例のみ,で,他は全て日本人症例であった.本症の本態は不明だが,少なくとも β-ガラクトシダーゼの活性低下は患者細胞内での酵素分子分解充進に基づく二次的なものと考えられている.
  • 今林 一美
    1983 年 93 巻 3 号 p. 319-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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    モルモット胎仔皮膚を経時的に採取して,電顕,及び,光顕を用いて観察して,表皮内におけるランゲルハンス細胞の発生を検索した.光頭に関しては, HE 染色と PAS 染色の他に,組織化学的に, ATP ase 染色・法を用いた.結果は次の通りである. 1)胎齢30日の表皮内には,ランゲルハンス細胞は認められず, ATP ase 染色は陰性であった. 2)胎齢40日の表皮では,部分的に角化が認められ,表皮の胚芽細胞間に monocyte 系細胞 (Indeterminatecell) の存在を認めた, 3)胎齢50日の表皮は,ほぽ完全な形態を示すようになり,始めて ATP ase 染色陽性の細胞,電顕的には,幼若型のランゲルハンス細胞の出現を胚芽細胞層内に認めた, 4)胎齢60日では,さらに成熟したランゲルハンス細胞を表皮内に認めるようになった. 5)胎仔表皮内で,ランゲルハンス細胞の細胞分裂像を認めた.
  • 麻生 和雄, 天野 倫子
    1983 年 93 巻 3 号 p. 333-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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    レチノイド(RO・10-9359), lmg/lkg 経口投与により掌蹠膿疱症の膿疱は数日で消失してゆく.レチノイド投与前,投与中,投与後の掌蹠膿疱症の白血球の遊走能, random migration を測定し,膿疱の消失とともに白血球遊走能, random migration は抑制され,レチノイド投与中止により膿疱が再発すると,いずれも上昇することを観察した. in vitro で,白血球をレチノイドで前処理すると,遊走能, random migration ともに低下する.レチノイドのこの作用を白血球に対する(膜)直接作用と考えた.
  • 1983 年 93 巻 3 号 p. 339-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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